安全キャラバン

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中部電力株式会社 浜岡原子力発電所にて
第47回安全キャラバンを実施

平成15年2月6日、静岡県小笠郡浜岡町にある 中部電力株式会社 浜岡原子力発電所において、第47回安全キャラバンを実施しました。

安全講演会

安全講演会には、中部電力(株)の社員および協力会社の社員の方々約140名が出席されました。
講演会の冒頭、浜岡原子力総合事務所長 池田 紘一 氏より「一昨年の1号機のトラブル等を教訓とし、安全管理を改めて徹底していこうと必死の努力をしています。今回のNSネットの安全講演会を聴講して、更に安全文化に向上することを期待します。」とのご挨拶がありました。

講演会の様子?

挨拶の後、NSネット田中安全部長よりNSネットの活動を紹介。引き続き、三菱重工業(株)神戸造船所 品質保証部 次長 工藤 雅春 氏より「安全、安価、そして安心の品質保証へ」と題して、ご講演いただきました。

工 藤 雅 春 氏

講演では、

安全、安価、安心、これを同時達成するためのシステム構築で最も重要なのは、それらのシステムに関与する「人」である。
人は画一的に見るのではなくて、一人ひとりのメニューをつくって、その実績をきちんとフォローして,適切な教育を実施していくことである。また、従業員満足(安心)へつなげるように、今新たにエンジニアの最高峰の「技監」とか技能職の最高峰の「範師」という称号で志を持って取り組んでもらう社員制度を設けている。

とのお話しをいただきました。

続いて、(財)電力中央研究所 経済社会研究所 上席研究員 の 谷口 武俊 氏より、「判断バイアスを理解する。」と題して講演を頂きました。

谷 口 武 俊 氏

講演では、

日々の業務あるいは生活の中で「合理的かつ最適な意志決定する」ということは、なかなか実際にはできていない。それは、直感的判断に伴っていろいろなバイアス(思考偏向)が起きているためである。
これらのバイアスを間違って適用すると、大きな誤りを起こす可能性がある。意思決定を行う中でどのようなバイアスがかかるのかということを理解しておくことは、自分の判断能力を向上させ、日々の安全業務、安全確保業務等において役に立つ。

とのお話しをいただきました。

講演会終了後のアンケートでは、

くろまる 三つの『安』の達成要素として、現在「システム」に片寄りがちである点、「人」に重きを置かなければならない点に共感を覚えました。
くろまる 品質の向上には人の質の向上が大切...「なるほど」と思った。

くろまる 今までの判断は経験に基づいて短時間に決断することが多かったが、じっくり検討して判断する必要があると感じた。
くろまる 合理的な意志決定は、確実な問題の分析が必要であること、相当の訓練が必要であること等、大変勉強になりました。

など、多数のご意見をいただきました。


安全情報交換会


安全情報交換会の様子

三 枝 努 氏

安全情報交換会では、中部電力(株)より要望があった、石川島播磨重工業(株) 横浜事業所における相互評価で、良好事例として抽出された「潜在している不適合の芽の早期摘み取り」について、石川島播磨重工業(株) エネルギーシステム事業部 品質保証部 課長 三枝 努 氏においでいただき、より詳しく紹介頂きました。

主な情報・意見交換として、
くろまる 調達部門での製造直前会議はどれくらいの製品、どのような会社に対して実施していますか。
しろまる 基準として、重要な製品、高価な製品、またはその製作メーカーが製作経験したことがないものに対して実施しています。
くろまる 適合事例図は具体的に何処に着目し、どのようにやっていますか。
しろまる 主に自社の製造現場での不適合について、事象の説明、何が原因であったか、どのような処置をしたかをA3の用紙に記入して、会議室に貼り出し、不適合の内容を周知するとともに、再発防止を図っています。

などがありました。


また、中部電力(株)からは、発電所の建設における安全・信頼確保への取組みについて、将来のトラブル要因を埋込まないよう、建設の各段階での評価を行っているいこと、自主的な工事プロセスに着目したPDCA活動による成果、および今後のコンプライアンスの徹底や積極的な情報発信によっての信頼確保の向上等について、紹介がありました。

以 上


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