安全講演会
挨拶の後、NSネット梅津事務局長よりNSネットの活動を紹介。引き続き、(財)電力中央研究所 ヒューマンファクター研究センター 上席研究員 吉村誠一氏より「事象の連鎖とヒューマンファクター」と題し、今年1月に起きた日航機のニアミス事故などを題材に、事故の状況とこれに関連したヒューマンファクター(集団特性、コミュニケーションなど)について、ご講演いただきました。
吉村氏の講演では、「事故やトラブルは小さな出来事が重なった結果起きる(事象の連鎖)ため、その連鎖を断ち切ることで、事故やトラブルを防ぐことができる」、「常日頃から自らの業務をヒューマンファクター的な目で見ることにより、潜在的な諸問題に気付き、未然防止対策を講じることができる」など、事象の連鎖とヒューマンファクターに関するお話しがありました。
また、電力中央研究所で開発しているヒューマンファクターカルチャー醸成支援教材についてご紹介がありました。
吉村 誠一 氏
・「事象の連鎖」、「ヒューマンエラーは夜明け前に起こる」は肝に銘じて、今後のヒューマンエラー防止に活かして行きたい。
・日頃から仕事をヒューマンファクターの目で見ることを心掛ける大切さを自分の部署にも周知し、各担当の自問自答を促したい。
・人の判断とコンピュータの指示の特性を把握し、人間判断のエラーが生じないように情報状況の相互把握が必要と感じた。
・事象の連鎖は極力上流側で断ち切ることが必要であるという話は共感できるが、事象発生の上流側はどうしても人の行動に依存するため、難しい面がある思う。
など、多数のご意見をいただきました。
意見交換会
意見交換会では、NSネットより相互評価(ピアレビュー)の実施状況、会員用Webサイト等を紹介。
三菱電機からは、「安全確保意識の向上と倫理感の涵養」、「協力会社等との双方向コミュニケーションの活性化活動」などの職場モラルの向上への取り組みについて紹介があり、その後、両者で意見交換を行いました。
主な意見としては、魅力ある組織作りや職場のリーダー・メンバーにどのようにしてモチベーションやプライドを持たせるかなどについて意見交換がなされました。