■しかく病歴
2008年 ALSを発症。帰国後に確定診断。診断の10日後に休職。妻と二人で在宅療養を始める。
2009年11月 声の録音。
2010年春 訪問看護ステーションから文字盤使用の概略を教えてもらう。
2010年夏 訪問リハビリのPTからPPSスイッチを借りる。
2011年 気管切開し24時間人工呼吸器を装着。声を失う。
2011年夏 ハーティーラダーのラボにスイッチとパソコンのコネクターを作ってもらう。
2012年秋 専門家に足でチャイムを鳴らす方法を教わる。
2015年夏 手の指が動かなくなり口にスイッチをくわえて噛む
2015年冬 視線入力を導入
〜現在 パソコン関係の頼りは元パチンコプログラマーのヘルパー。
■しかく在宅生活
私の一日
23時-翌朝7時
夜勤ヘルパー
7時-10時
妻と二人
10時-11時
訪問入浴か清拭
11時-13時
妻と二人
13時-18時
見守りヘルパー
18時-23時
妻と二人
・最もヘルパーがいる日の例(金曜日)。ほかの曜日はもっと少ない。
・1日のうち少なくとも10時間は妻と二人。
・コミュニケーションの主な相手は妻。その次に午後に5時間いる見守りヘルパー。
・介護保険(要介護5)と重度訪問(月508時間)を利用。重度訪問は気管切開後に利用し始めたがもっと早く使っていればと後悔している。
・時間数は当初の248時間から自治体と交渉を重ねて獲得。
・ヘルパーは基本的にケアマネジャーが介護事業所にあたって探している。このほかに週末は同病患者の経営する事業所から派遣される学生ヘルパーを利用。1日の研修で重度訪問従事者とたん吸引の資格を取得して、重度訪問の下でアルバイトとして入っている。
・年に1回レスパイト入院。
コミュニケーション方法
ローテク
ハイテク
方法
口文字や文字盤
パソコン
私の負担
高い集中力。疲れやすい。
自分のペースで入力可能。
読み手の負担
私と共同作業で、高い集中力が必要。
入力後の画面を見るだけ。
利便性
特に口文字の場合、道具は一切不要。
セットに時間がかかる(慣れれば15分程度)。
使い道
外出時。家では清拭などでパソコンが使えないとき。
在宅時。外出して会議に参加するとき。
コミュニケーション方法2
1.家では特別な装置を使わずにベッドテーブルにパソコンを載せています。手軽にセットできます。
2.パソコンは視線でカーソルを動かし、口にくわえたスイッチを噛んでクリックしています。口にくわえたチューブのうち、左が噛むスイッチ、右は唾液の持続吸引です。
3.パソコンに加えて左足のパットを押して呼び出しチャイムを鳴らしています。
4.寝る時は足のパットに代えて、おでこにスイッチを貼って、呼び出しチャイムを鳴らしています。
5.レスパイト入院中に分身ロボットのオリヒメを使って友達の飲み会に参加したこともあります。右の写真はオリヒメから撮ったものです。狭い病室から外に、はばたきました。
■しかく活動実績
講演等
- 20170730 「ロボティクスの力で自分を取り戻す〜可能性は無限大〜」於:在宅薬学会
- 20170722 「笑いとケンカを目指して」於:難病コミュニケーション支援講座@宮崎
- 20170614 「『そこそこ幸せな生活』と看護・保健への期待」於:在宅難病患者訪問看護師等養成研修
- 20161122 「ALS患者が共に暮らせる社会を目指して」於:全国患者・家族集会2016
声明等
研究会等
メディア
- 20200421 「<コロナ 医療を守ろう>感染時 治療受けられるか... 難病ALS患者ら 不安と負担と」『東京新聞』インタビュー [外部リンク:TOKYO web]
- 20160415 「情報協力」『月刊J-novel2016年5月号』実業之日本社
*作成:青木 千帆子