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大野 真由子

おおの・まゆこ
〜2014年03月14日 [English] / [Korean]

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【業績】

しかく論文

だいやまーく大野 真由子 2012/03 「複合性局所疼痛症候群患者の支援に関する一考察――「認められない」病いの現状と課題」,立命館大学先端総合学術研究科博士論文
http://www.arsvi.com/2010/20120300om.docx
だいやまーく大野 真由子 2013年03月22日 「慢性疼痛と「障害」認定をめぐる課題――障害者総合支援法のこれからに向けて」,「『障害学国際セミナー2012――日本と韓国における障害と病をめぐる議論』,生存学研究センター報告20
だいやまーく大野 真由子 2011年03月31日 「「認められない」病いの社会的承認を目指して――韓国CRPS患友会の軌跡」,『Core Ethics』Vol.7 pp11-22. [PDF]
だいやまーく大野 真由子 2011 「難病者の就労をめぐる現状と課題――CRPS 患者の語りからみえる『制度の谷間』とは」『障害学研究』障害学会, Vol. 7, pp. 219-248.
だいやまーく大野 真由子 2011 「難病者の「苦しみとの和解」の語りからみるストレングス・モデルの可能性――複合性局所疼痛性症候群患者の一事例を通して」『人間科学研究』立命館大学人間科学研究所, Vol.23, pp.11-24.

しかく学会発表

・口頭発表
だいやまーく大野 真由子 2011年05月21日 「CRPS 患者の苦しみとの和解の語りからみるストレングス・モデルの可能性と限界」第 37回日本保健医療社会学会, 大阪大学豊中キャンパス, 2011 年5 月21 日.
だいやまーく大野 真由子 2011年08月29日 「意味づけしようのない病いと語り――CRPS(複合性局所疼痛症候群)患者の3 つの語りと「生の技法」」国際シンポジウム「病の経験と語り:分析手法としてのナラティヴアプローチの可能性」, 立命館大学.
だいやまーく大野 真由子 2011年11月09日 「本邦における「障害」の射程と身体障害者手帳をめぐる問題」グローバル COE「生存学」創成拠点 国際プログラム 第2 回障害学国際研究セミナー, 立命館大学.

・ポスター発表
だいやまーく大野 真由子 2011/07/** "The Components of Suffering and Reconciliation with Suffering for Patients with CRPS: The Analysis of their Narratives by M-GTA", The12th European Congress of Psychology, The Istanbul Convention & Exhibition Centre, Istanbul, Turkey. (ポスター発表)
だいやまーく大野 真由子 2011/07/** "The Supportive Viewpoint Gained by Analyzing Emotional Experience in Time: From Narratives of Patients with Complex Regional Pain Syndrome", International Academic Meeting of Disability Studies in South Korea, Kyonggi University, Suwon, South Korea, July, 2011. (ポスター発表)
だいやまーく大野 真由子 2011年11月09日 「「外在化」せざるを得ない病いとしての CRPS(複合性局所疼痛症候群)!!慢性疼痛と生きる患者と家族の事例から」グローバルCOE「生存学」創成拠点 国際プログラム 第2 回障害学国際研究セミナー, 立命館大学, (ポスター発表).
だいやまーく大野 真由子 2010年11月26日 「痛みをめぐる「障害」概念についての考察――韓国CRPS患友会の活動を中心に」,第1回障害学国際研究セミナー 主催:韓国障害学研究会・立命館大学生存学研究センター 於:韓国・ソウル市

【追悼】

だいやまーく田中 慶子 「あとがき」*
*20140915 『どんなムチャぶりにも、いつも笑顔で?!――日雇い派遣のケータイ販売イベントコンパニオンという労働』,松籟社,264p. ISBN-10: 4879843296 ISBN-13: 978-4-87984-329-6 2000+ [amazon]/[kinokuniya] (注記)

「本書を執筆している間、院生仲間であり友人の大野真由子さんが大空へ旅立った。私が今も研究を続け、本書を刊行できたのは、彼女のおかげだ。私が「もう研究はやめよう」と退学の相談をした時、彼女から以下のような問いを突きつけられた。

「私の勝手な希望なんだけど、研究を続けて欲しいな。絶対いい研究者になるよ。しんどいのは、私も病気してるからわかる。違う苦しみだけど、辛いと研究できないって思うよね? でも、慶ちゃんは研究者になるべき人って思うんだ。占い師じゃないけど、何かそう思う。研究やめるのを決めるのは慶ちゃんだけど、後悔しないのかな・・・・・・?」

「後悔しないのか」と聞かれた時、私の決心は揺らいだ。果たして私はここで研究を止めて、一生後悔しないのだろうか? 研究で伝えたいことがあったのに、私はそれを世に出さないままでいられるのか? 何よりも難病を抱えてコツコツと研究を続けている彼女の友人として、恥ずかしくないだろうか? その時、退学ではなく、休学という中途半端な決断しかできなかった私は、結局もう一度研究を続けようと決心し直すことになった。
彼女は常に穏やかで人のことを思いやり、明るく笑顔の似合う女性だった。素敵な彼女にもう会えないのだと思うと、寂しくて悲しくて涙が止まらないのだが、もし彼女がそんな私を見たら「研究の邪魔してゴメンね」とアタフタしながら言うだろう。彼女のためにできること。それは研究を続け、世に伝えねばならぬことを発信しようと、日々諦めずに生きて、生きて、生き抜いていくことだと私は思う。
真由ちゃんの予言したようないい研究者になんてなれるかどうかまだわからないけれど、多くの人にたくさんの迷惑をかけながら支えてもらい、やっと本を出すことができたよ。真由ちゃんにも読んで欲しい。ありがとう。

猛暑の二〇一四年七月二七日 田中慶子

だいやまーく【大野真由子の生を考えながら】
Ableニュース、記事作成日:2014−5−20 13:41:48
*作成者:ソ・インファン(韓国障害者財団 事務総長)

3月14日大野真由子さんがこの世を去ったお知らせを後で聞いてその衝撃によって、事実として受け止めることがすごく難しいです。
障害学の日韓国際交流大会を通じて、私は、真由子さんと知り合いになりました。彼女はとても優しくて、親切だったし、学問と障害者に対する愛は誰よりも情熱的でした。
CRPSを病んでいる障害者の暮らしの実態を把握して、障害者としても認めてもらえない少数の障害者たちの権益のために、韓国を訪問し、色んな患者とあって、調査をしたし、そのために、韓国語も相当勉強して親密感を与えてくれました。
大野真由子博士は自分の痛みを考える前に、同じ痛みで苦しんでいる人々のために、世に向けて主張し続けてきました。国際交流度にCRPSの人たちの暮らしの困難を発表してくださいました。そして、障害者として、登録できるようにたくさんの努力をしてくれました。
CRPSという病気とこれによる苦しみを詳しく説明してください、私も彼女を通じてまた違う障害領域であるCRPSに対し、たくさんの知識を得ることができました。
私も彼女に影響を受けて、韓国でCRPSの人たちが、障害者として登録できるように、疼痛医学会(pain society)に参加し、セミナーで発表をしたり、新聞に寄稿したりして、世の中に知らせるように努力しました。
そのおかげで、韓国ではCRPSの人たちが、障害者登録が可能になるように、研究が進んでおり、政府からも肯定的に検討し、障害者として、登録できるようにするという約束ももらっています。
そして、痛みによって活動できない障害者たちが障害者登録で疎外されて苦しんでいるときに積極的に動いて痛みではなく、それによる活動の難しさから登録することになるように役割をすることができ、色んな障害者たちが登録できるようになったし、活動支援も受けるようになり、すごくやりがいがあることでした。
この韓国のニュースを聞いて大野真由子さんは韓国が日本より先に障害者認定になりそうですね。と言いながらすごく羨ましがっていました。私たちは、お互いに、障害者の権益のために頑張るように約束しました。
生活の難しさの中で、職場と学業というしんどいことを黙々と解決していきながらもしんどい生活をすごく頑張って生きてくれました。そして、自分の病気ともよく戦いながら耐えてくれました。
昨年にはCRPSの人の家族が毎日、「今日も痛い?」と聞くのが心理的な痛みと言いながら、苦しみから解放されたがっている患者の心理的の困難も発表してくれました。
お互いに障害者の権益のために努力することを約束しましたが、その花を咲ける前にこの世を去ってしまってその悲しみと痛みは言葉としては表現できないぐらいです。今日は彼女の思い出によって、心が痛みます。
立命館大学でセミナーをするときにその小さい手を伸ばして、食堂まで親切に案内してくれる姿が今なお生々しく頭に残っています。私は、このように頑張って生きて、美しい心を持っている方が世の中で幸せになるべきだと考えていましたが、このように早く世を去ったことで、病魔の前で人間があまりにも弱さと空しさを感じます。
韓国を訪問してくださった時に行事をちゃんとしようと努力しましたが、個人的に、私は日本で受けた親切を返すことができませんでした。今年、韓国にいらっしゃったら小さいプレゼントでもして、手でも握って私も親切にしてあげたいと思っていましたが、もうその借りを返す時間を彼女は許してくれませんでした。
そして、同じ学問をする同志として友愛をもっと深くして、本当に親しい同僚が日本にいるという楽しさを失ってしまいました。
これから彼女が残っておいた課題を私たちがすべきだと思います。大野真由子博士が私たちと一緒に長い期間仕事ができたら私たちはどれだけ幸せだったでしょうか?世の中に苦しんでいる人、福祉のself-netが不十分であるため、苦しんでいる人たちの代弁者になってどれだけたくさんのことができたのでしょう。生存学と人類平和の大きいことができる人物が私たちと違う運命になりました。
しかし、その仕事を私たちがすべきです。私たちは大野真由子博士がしようとした課題を持って彼女が行こうとした道を代わりに生きます。
もっと少し私たちと共にいてくれるのを、もっと私たちに教えてくれることをもうちょっとその美しい笑顔で、私たちをなく覚めてもらいたい気持ちで,すごく残念と思う心と涙を霊前に差し上げなす。
たとえ、私たちの目の前でその美しい姿は拝見できないが、魂は空気になり、いつも私たちのそばにいることを願っております。どうか、苦しみも、悩みもないところで安らかにお眠りください。

*大野真由子博士は、日本立命館大学で障害学と関連した博士学位をもらって、臨床心理士として障害者のために研究してきた。CRPSの人が障害者として認められない現実を痛感して自分もCRPSの患者としてグレーゾーンにいる障害者の福祉のためにアメリカと韓国を行ったり来たりしながらグレーゾーンの障害者の認識改善と福祉向上のために多数の論文を発表して、実態調査もして、学会で報告するなど活発な活動をした。少数の障害者運動の中心人物であり、大きな期待を浴びながら各門研究を続いてきたが、前日3月14日にくも膜下出血により、若い年に、この世を去った。立命館大学院は障害学関連大学院で有名であり、韓国留学生が多数修学していて、韓国の障害学会と毎年、国際交流大会を開催している。(翻訳:安孝淑)
だいやまーく立岩 真也(研究代表者) 2016年11月07日 「病者障害者運動史研究――生の現在までを辿り未来を構想する」
2017年度科学研究費申請書類

「列挙される疾患だけが対象になるという制度そもそもの限界を有しつつ、対象疾患を拡大する動きは続いてきたが、例えば苦痛を主症状とする「複合性局所疼痛症候群(CRPS)」は、病が忌避されるのは苦痛ゆえであるのに、客観的基準がないとして認定されず(米国・韓国では認められている)、認定を求める運動が続いている(cf. 大野真由子2013「慢性疼痛と「障害」認定をめぐる課題」◇)。それらを追って変動し浮動する歴史・現在の全体を描き、これからの主張・政策のあり様を示す。これ自体はこの国に特異に起こったことだが、それでも数百万の人たちの生活に直接関わる。さらに、どこまでの範囲の疾患・障害、広く人の状態・様態に関わる費用をどのような理由でどこが持つのかは普遍的な問題であり、理論的検討課題となる。」


UP:20090623 REV:20100225, 0301, 0429, 0516, 0609, 16, 20101129,20140522, 20150313, 0809
Ono, Mayuko (English)複合性局所疼痛症候群:Complex Regional Pain Syndrome (CRPS)痛み/苦痛名づけ認め分かり語る...×ばつ社会アーカイブの構築WHO
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