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Tateiwa
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■しかく報告概要
介助は多くの課題のうちの一つであるとは思っている。しかし、この東アジアで現実的に進められることだと考えるから、このテーマを選んだ。同じ思いで、私は2015年、北京で開催されたこのセミナーで報告を行なった。
◇2015年11月30日 "PA (Personal Assistance): Acquiring Public Expense and Seeking Self Management",
East Asia Disability Studies Forum 2015 at Beijing
[English]/
[日本語]
1)これは少しずつよくしていけるものだ。本来は普遍的な制度ができるのがよいだろう。しかし実際には難しい。日本では、介助がないと生きていけないことが誰の目にも明らかな重い障害をもつ人から制度による介助を得られるようになってきた。一人が制度を使えるようになると、次の人が使えるようになるのはより容易だ。そうして獲得・拡大していける可能性がある。東アジアでは家族主義が強いから難しいとはよく言われる。しかし、それはともかく、誰かを助けることがよいこととされているということでもある。そして家族の過度な負担もまた明らかだ。ならば、社会的に対応すべきであることが受け入れられないとは私は思わない。
そして、2)それは、その財源は政府によものとしつつ、民間が、そして障害者自身が担うことが望ましいし、実際、できる。そんなに順調とはいえないが、この50年、障害者が中心となる組織が介助の供給、介助者と利用者の媒介という仕事を担ってきた。そしてその収入を活動のために使ってきた。例えば私が暮らす京都には、「日本自立生活センター(JCIL)」という規模の大きなCILがあるが、その組織は、多くの介助派遣を行ったその収入を、上述した筋ジストロフィー等の人たちの地域移行のためにも使ってきぇ。
そして、3)必要な社会サービスを民間・障害者自身の組織が担うなら、そのことは、政府・政治に対する発言力を得るようになる可能性がある。これは一つの可能性であり、逆に政府に財源を求めることによって政府に強い意見を言えないことになる可能性もある。しかし、現在の困難な状況のもとで、2)事業を行ない、活動を行ない、そして、政府と協調しそして訴えていくとしたらこれは一つの回路である。だから今回とほぼ同じことを私は、2015年、北京でお話したのでもある。
1)について。日本で介助保障を求める運動は1970年代に始まる。それから50年が経った。それは困難な道のりだったが、続いてきたし、拡大してきた。この20年ほどは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の人たちが制度を使うようになった。また、この5年ほどは、長く、30年も40年も病院に収容されてきた筋ジストロフィー等の人たちが、そこを出て、やはり制度を使って暮らすのを支援しようという動きがある。私もそれに少し関わっている★01。こうした人たちの多くは従来「病気」というカテゴリーに入られていて、また自分たちをそのように規定し、居住するのも病院であることが多かった。その人たちが障害者の制度を使えることを知り使うに至るまでには時間がかかった。ただその人たちが一番介助を要するのは誰の目にも明らかだから、昨今は最も制度を使う人たちになっている。
そして今始まっているのは、教育、就労の場で介助を使えるようにしようという動き。使える場が限られていることは以前から問題にされてきた。まず、病院で使えなかったのを、文字盤などでのコミュニケーションができるのは介助者しかいないということで、介助者が入れるようにした。
★01 最大1日24時間が一部で実現したのは1993年。そのことは『生の技法』に記した(安積他[1990→2012:391]、韓国語版あり)。ALSの人たちが使い出したことについては『ALS』(立岩[2004)])。筋ジストロフィー等の人たちの施設収容の歴史については
『病者障害者の戦後――生政治史点描』(立岩[2018])。介助の仕事をしてみないかと呼びかけ、その制度の成り立ちと概要を知らせた短い本として
『介助の仕事』(立岩[2021])。
◆だいやまーくプロフィール
□しろいしかくSpecialities: Sociology
□しろいしかくCurrent Position:◇Professor, Graduate School of Core Ethics and Frontier Sciences, Ritsumeikan University (2004-), ◇Director of Research Center for Ars Vivendi at Ritsumeikan University (2007-2012,2014-)
□しろいしかくEducation:◇1983-1985 Graduate School of Sociology, The University of Tokyo (M.A., Sociology)◇1985-1990 Graduate School of Sociology, The University of Tokyo (All but dissertation)
http://www.arsvi.com/ts/e.htm#cv
□しろいしかく専攻:社会学
□しろいしかく現職:立命館大学大学院先端総合学術研究科教授(2004〜)、立命館大学生存学研究所所長(2007〜2012、2014〜)
□しろいしかく1983〜1985 東京大学大学院社学研究科修士課程、195〜1990 同博士課程(単位取得退学)
◆だいやまーく題・Title :PA: East Asia can Cooperate/東アジアは介助で恊働できる
◆だいやまーくAbstruct・要約
I reported
"PA (Personal Assistance): Acquiring Public Expense and Seeking Self Management",
East Asia Disability Studies Forum 2015 at Beijing, 2015. I will develop this report and show East Asia can Cooperate in this theme.
Information about this report will carried on
http://www.arsvi.com/ts/20220226.htm.
2015年、北京での東アジア障害学フォーラムで
"PA (Personal Assistance): Acquiring Public Expense and Seeking Self Management" という題の報告を行なった。その報告をさらに発展させ、東アジアがこの主題について恊働できることを示す。
※(注記)関連情報をHPに掲載し、できるだけ更新するよう努める。
■しかくcf.
◆だいやまーく2015年11月30日 "PA (Personal Assistance): Acquiring Public Expense and Seeking Self Management",
East Asia Disability Studies Forum 2015 at Beijing
[English]/
[日本語]
◆だいやまーく2010年08月17日 "Disability Movement / Studies in Japan 3: To Use Public Fund to Organize Services by Themselves"(「障害者運動/学於日本・3――税を使い自ら運営する」)
[English]/
[Korean]/
[日本語]
◆だいやまーく立岩 真也 2021年02月10日
『介助の仕事――街で暮らす/を支える』,筑摩書房,ちくま新書,238p. 820+
◆だいやまーく安積 純子・尾中 文哉・岡原 正幸・立岩 真也 2012年12月25日
『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 第3版』,生活書院・文庫版,666p. ISBN-10: 486500002X ISBN-13: 978-4865000023 1200+ [amazon]/
[kinokuniya] ※(注記)
◆だいやまーく2010年08月11日
「障害者運動/学於日本・1――始まり」
[English]/
[Korean]
◆だいやまーく2010年08月12日
「障害者運動/学於日本・2――人々」
[English]/a>/[Korean]/
[Chinese]
◆だいやまーく2010年08月17日
「障害者運動/学於日本・3――税を使い自ら運営する」
[English]/
[Korean]
◆だいやまーく2010年08月19日
「障害者運動/学於日本・4――ダイレクト・ペイメント」
[English]/
[Korean]
◆だいやまーく2010年08月20日
「障害者運動/学於日本・5――障害学/障害学会」
cf.集中講義
[English]/
[Korean]
◆だいやまーく2010年08月22日
「障害者運動/学於日本・6――京都で・生存学」
[English]/
[Korean]
◆だいやまーく2010年08月28日
「障害者運動/学於日本・7――韓国の人たちと」
[English]/
[Korean]
◆だいやまーく2010年08月30日
「障害者運動/学於日本・8――「生命倫理」との関わり 」
[English]/
[Korean]
◆だいやまーく2010年09月06日
「障害者運動/学於日本・9――女性たち」
[English]/
[Korean]