『マイクロクレジットは金融格差を是正できるか』
佐藤 順子 編 20160220 ミネルヴァ書房,274 +viii p.
last update:20160222
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■しかく佐藤 順子編 20160220 『マイクロクレジットは金融格差を是正できるか』,ミネルヴァ書房,274 +viii p. ISBN-10:4623074498 ISBN-13:4623074498 6000+
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■しかく内容
(出版社HPより)
マイクロクレジットは、昨今広く注目を集めている。しかし、バングラディシュのグラミン銀行など、途上国における研究は目立つが、先進国でのマイクロクレジットの実態について研究をまとめたものは少ない。そこで本書では、日本・アメリカ・イギリス・フランスにおけるマイクロクレジットの最新動向を紹介する。セーフティネット貸付が貧困や多重債務などをどう解決し、金融格差を是正するか、その可能性に迫る。
[ここがポイント]
◎にじゅうまる 先進諸国のマイクロクレジット研究はまだ少なく、貴重な研究成果である。
◎にじゅうまる 格差拡大は先進諸国共通の課題であり、解決策の一つとして期待されている取り組みである。
■しかく目次
はしがき
序 章 マイクロクレジットの国際比較(佐藤 順子)
——展開と課題
第1章 日本におけるマイクロクレジットの形成と社会福祉政策(
角崎 洋平)
——無尽から世帯更生資金貸付へ
1 「日本のマイクロクレジット」史研究
2 無尽・信用組合・小資融通
3 庶民金庫の設立と再編
4 世帯更生資金貸付制度の創設へ
5 歴史にみる貸手と借手の互恵的関係
第2章 日本における生活困窮者向け貸付(佐藤 順子)
——福祉貸付としての生活福祉資金貸付事業を中心に
1 生活福祉資金貸付事業とは
2 世帯更生資金貸付制度から生活福祉資金貸付事業へ
3 新しい資金の創設と生活福祉資金貸付事業の変質
4 多重債務問題と総合生活支援資金
5 貸付目的における「防貧」と「救貧」のボーダーレス化
6 これからの生活福祉資金貸付事業を展望する
補論1 フードバンクとマイクロクレジット(佐藤 順子)
——心のレストランとパルクール・コンフィアンスの取組み
第3章 日本の生活協同組合などによる貸付事業(
角崎 洋平)
——金融包摂の実践と福祉的意義
1 「金融への包摂」か、「金融への排除」か
2 金融包摂の歴史としての生協の貸付事業史
3 現代における生協などの貸付事業
4 生協などの貸付事業からみる福祉貸付制度の意義
第4章 アメリカ合衆国におけるマイクロクレジット(小関 隆志)
——政府の庇護下で堅実に成長
1 アメリカにおける金融の社会的排除問題
2 政府による金融包摂の政策
3 マイクロクレジットの活動
4 零細企業育成組織の事例——Accion East
5 アメリカのマイクロクレジットの特徴と課題
補論2 アメリカにおける延滞者支援(小関 隆志)
第5章 イギリスにおけるマイクロクレジット(小関 隆志)
——岐路に立たされるマイクロクレジット業界
1 金融排除の状況
2 金融包摂政策
3 マイクロクレジットの活動
4 イギリスのマイクロクレジットの特徴と課題
補論3 イギリスにおける消費者向けマイクロクレジット(小関 隆志)
第6章 フランスにおけるマイクロクレジット(重頭 ユカリ)
——事業向けマイクロクレジットと個人向けマイクロクレジットの実態
1 EUにおけるマイクロクレジット
2 フランスにおけるマイクロクレジット
3 事業向けマイクロクレジットの概況と保証
4 マイクロクレジットの専門機関アディ
5 個人向けマイクロクレジット
6 フランスのマイクロクレジットの経験からみる日本への示唆
第7章 フランスの協同組合銀行における生活困窮者支援の取組み(重頭 ユカリ)
——クレディ・アグリコルのポワン・パスレルを中心に
1 フランスにおける協同組合銀行の位置づけと金融排除の問題
2 クレディ・アグリコルの設置するポワン・パスレル
3 その他の銀行の取組み状況
4 協同組合銀行の取組みの特徴と評価
索 引
■しかく引用
■しかく書評・紹介
■しかく言及
*作成:
中倉 智徳