『医療改革と病院――幻想の「抜本改革」から着実な部分改革へ』
二木 立 20040420 勁草書房,259+9p.
last update:20160902
■しかく二木 立 20040420 『医療改革と病院――幻想の「抜本改革」から着実な部分改革へ』,勁草書房,259+9p.
ISBN-10:4326750472 ISBN-13:978-4326750474 2700+税
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■しかく内容
1997年から2003年の7年間に行われた医療制度改革論議を検証し、今後の展開を予測。小泉政権の医療改革の中間総括を行い、今後の改革を大局的に予測する。
病院が、医療者がいま果たすべき課題とは。
■しかく目次
はしがき
第 I 章 小泉政権の医療改革の中間総括――「抜本改革」から部分改革へ
はじめに
1 新自由主義的医療改革の挫折
2 二年半の論争の四つの成果
3 四つの医療制度改革方針の評価と予測
おわりに
第 II 章 二一世紀初頭の医療改革の三つのシナリオと医療者の自己改革
はじめに
1 改革の三つのシナリオ
2 三つのシナリオの実現可能性
3 公的医療費の総枠拡大のための医療者の自己改革
おわりに――破局シナリオが起きない限り、医療は「永遠の安定成長産業」
補論 医療・福祉の連携か複合か――両者の対立は無意味、真理は中間にある
はじめに――私の「複合体」研究の軌跡
1 連携と「複合体」は対立物ではなく連続
2 本格的に地域ケアに取り組むと「複合体」化
3 介護保険は地域での連携を阻害し「複合体」化を促進
おわりに
第 III 章 医療制度の二つの「抜本改革」の挫折と崩壊
はじめに
第一節 株式会社の病院経営参入論の挫折
はじめに
1 経済財政諮問会議「骨太の方針」以降一年間の事実経過
2 私の事実認識
3 私の「客観的」将来予測
4 私の価値判断
補論 「医療特区」は何をもたらすか
第二節 一般病床半減説の崩壊
はじめに
1 私の事実認識――一般病床半減説は厚生労働省の方針の読み間違い
2 私の「客観的」将来予測――短期間に一般病床が半減することはありえない
3 私の価値判断――急性期病床とともに地域密着型の一般病床も確保する必要
4 厚生労働省「中間まとめ」の複眼的評価
おわりに
第 IV 章 診療報酬制度の部分改革
第一節 二〇〇二年診療報酬改定の意味するもの
1 小泉政権の医療制度改革の一環としての診療報酬改定
2 史上初めての診療報酬本体の抑制
3 特定療養費制度の乱用――一八〇日超入院の特定療養費化の意味
4 病院の機能分化と病床削減
5 直接的・間接的規制強化
補論 リハビリテーション診療の二〇〇二年診療報酬改定の三つの特徴
1 二重の意味での「ゼロサム」改定で、リハビリテーション点数「急増」時代が終焉
2 個々の患者レベルで三つの療法合計の回数に上限を導入
3 リハビリテーション医療の質の評価・管理のための規制強化
第二節 混合診療と特定療養費制度
はじめに――特定療養費制度の「功罪」から「拡大」へ
1 混合診療と特定療養費制度の異同
2 混合診療の解禁は不可能で、現実には特定療養費制度の拡大
3 「特定の医療機関」に拡大
4 特定療養費の「第三分類」の拡大
5 セコムによる公私混合診療の新解釈
6 特定療養費制度を拡大しても、医療費・病院収益の大幅増加はない
おわりに
第 V 章 病院の外来分離を「第二薬局」の歴史に照らして考える――今後の規制強化は必至
はじめに――「外来分離はこれからの急性期病院のトレンド」か?
1 「第二薬局」の急増と規制の歴史
2 「第二薬局」と病院の外来分離の異同
3 外来分離に対する厚生労働省の規制の予測
おわりに――ある若手官僚の証言
補章 二〇〇四年診療報酬改定の特徴
あとがき
初出一覧
索引
■しかく関連書籍
■しかく引用
■しかく書評・紹介
■しかく言及
*作成:
北村 健太郎・
矢野 亮