「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」(「骨格提言」)とは、しょうがいしゃが他の市民とともに、地域社会で暮らしていくために行うべき政策をまとめたものです。政府は、「骨格提言」の「段階的実施を行う」と答弁していますが、入所施設や精神科病院からの地域生活への移行、地元の学校でともに学ぶ教育、などは進んでいません。特別支援学校に通わされる子どもたちは増え続け、入所施設さえ増やされているのが現状です。精神科病院においては、50年以上入院させられている人が1773人もいることが昨年報道されました。
また、しょうがいしゃの制度を介護保険制度に吸収し、大きく後退させることも狙われています。生活保護費の削減が続き、障害年金の打ち切りや削減の問題も深刻です。
津久井やまゆり園事件から3年経ちましたが、福祉職員による虐待や殺害は後を絶ちません。
医療機関においては、政府の政策により、緩和ケア病棟に30日以上入院できないシステムが作られるなど、いのちの切り捨てが進んでいます。公立福生病院において透析患者に死の選択が提示され、透析再会の意思を無視して死なせる事態が明るみに出ましたが、日本透析学会は、このような死の選択提示をガイドラインに盛り込もうとしています。
私たちはこの1年、様々な分野で活動を続けてきました。65歳での介護保険強制適用を阻止して、しょうがいしゃの制度による介助保障を受け続ける仲間を増やしてきました。
そして、7月の参議院選挙では、私たちの仲間である木村英子さんが当選しました。「しょうがいしゃの制度の介護保険統合反対」、「インクルーシブ教育の実現」などを掲げての勝利です。そして今、介助を受け続けながら議員活動や就労、社会参加を実現すべきという課題を広く社会に提起しました。
今年の10月30日の大フォーラムで、さらに大きな1歩を踏み出したいと思います。全国からのご参加をお願いします。