Firebird 1.5は、フル機能を備えたSQLデータベースエンジンです。軽量で、設定や管理に最小限の労力しか必要としないにもかかわらず、大変強力です。シングルユーザーによる単一のデータベース利用から全社規模のエンタープライズ向けシステムまで、容易に拡張可能です。1つのFirebirdサーバは、それぞれが複数のクライアント接続を持っているような、複数の独立したデータベースを扱うことができます。なによりもFirebirdは真のオープンソース製品であり、商業使用も含め一切のライセンス使用料は必要ありません。
Firebird はドメイン、フィールドレベルのチェック制約、View、例外、SQLロール、きめ細かな権限管理についても実装しています。詳細については、リリースノートとFirebird Refrence Guide をご覧下さい。
Fireibrd は殆どどのようなハードウェア上でも動作します。とても非力なハードウェアでも役に立ちます、特に、Linux上で力を発揮するでしょう。どのようなRDBMSも、パフォーマンスに影響を及ぼすお約束の問題があります。物理メモリ(スタートには16MB程度で間に合うでしょう)、ストレージ・サブシステムの速度(RAIDシステムのような)等々。もちろん、お勧めのハードウェア構成は読者がデータベースに望んでいることによって異なります。例えばどのくらいの大きさになりますか?どの程度の同時接続ユーザーが見込まれますか?あなたは最小限の設定でスタート出来ます。そして、必要があれば後でサーバーを強化すれば良いのです。
Firebirdにもっとも多く使用されるOSはLinuxとWindows(ターミナルサーバーとCitrixメインフレームを含みます)です。Firebirdは、他にMacOS XやSolaris、それにHP-UXのプラットフォームをサポートしています。
苦痛を伴うことなく、あるプラットフォームから他のプラットフォームにデータベースを移転することが可能です。単にトランスポート可能な形式でバックアップをとり、移転先のプラットフォームで復元するだけです。
Firebirdは、以下を含む多くの接続方法をサポートします:
C/C++およびDelphiのためのネイティブなコンポーネントパッケージ、ODBC、JDBC(JayBird)、PHPドライバ、OLEDBドライバ、dbExpress、.NETデータプロバイダ。そして最終的にはfbclient.dll(.so)を使用することによってAPIの直接呼び出しを行うことが出来ます。
Firebirdは実際に巨大なデータベースを扱えます。データベースは複数のファイルによって構築することが出来、それぞれのファイルサイズはOSが提供するファイルサイズの限界まで拡張可能です。単一のデータベースファイルのサイズに関する理論的な限界は64テラバイトですが、殆どの場合はOSやファイルシステム、そしてHDDの残り容量により制限されます。
Firebirdは、Mozilla Public License1.1と同じ条件の、IPL(InterBase Public License)でライセンスされます。Firebirdの使用は完全にフリーであり、顧客に対しても完全にフリーで配布することができます。
あなたが自分のプロダクトをどのようにライセンスするかに関わらず、あなたのプロダクトのためのソース・コードを公開する必要はありません。けれども、データベースエンジンそのものを修正する場合には、修正したソース・コードに対して誰でもアクセス出来るようにしなければなりません。
多くのツールが Firebird で役に立ちます。いくつかはフリーで、いくつかは商用のものです。管理ツール、開発者向けのツール、UDFライブラリ、接続ツール、その他にもたくさんあります(下記のリンク・セクションを参照)。
IBPhoenix社では長年の経験を積んだ専門家による多様なサポート契約を提示し、かれらのウェブサイトにはハウトゥや高度に技術的なドキュメンテーションなどの、より多くの技術情報があります。
常に成長を続けるFirebirdユーザーのコミュニティと、いくつものニュースグループが素早いオンラインサポートを行います。それらのファイアバードに関するメーリングリストはプロジェクトのウェブサイトに全てリストされています(このページの下部にリンクがあります)。
Firebirdは、2000年8月にボーランドがオープン・ソースとしてリリースしたInterBase 6.0のソース・コードに基づいており、InterBaseは今を遡ること20年前(1984年)からリレーショナル・データベース製品としての利用されてきた実績を持ちます。
ドキュメント: 詳細はこちらのリンクをご覧下さい
ライセンス: The complete IPL
ツールと管理プログラム: こちらのリンクをご覧下さい
コミュニティ: ニュースグループとメーリングリストはこちらに一覧があります
Firebird徹底入門発売中。本書は最新版であるFirebird2.5を中心に、その機能のほとんどすべてを解説しています。(2010年10月10日)