峠のポイントガイド / 峠のイベント・保存会 / 古絵図 / アクセスマップ
山形県小国町足野水と小国町玉川を結ぶ峠。
全長3.7km、標高278mの緩やかで歩きやすい峠で、峠の名前は頂上近くの萱野原から付けられたものと思われる。
玉川に掛かる「玉川大橋」は上杉藩時代に「越後街道の三大橋」と呼ばれていた。当時の橋は木材と藤蔓などを用い橋が造られていたといわれ、今でも橋脚跡が見られる。
古道の一部に約900m程度の敷石道が見られ、多くの敷石は凝灰岩である。この敷石道は、平成19〜26年に実施された「萱野峠敷石惚れ掘れ探検隊」において掘り起こされたものである。
峠のポイントガイド
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黒滝
しんみりとした森の中に流れ落ちる滝。小さな滝だが、静かなせせらぎの水音が聞こえ、独特の趣がある。
萱野原跡
明治の初期、越後、新発田在からの出稼者である清野氏がここに茶屋を開業した。
また、峠頂上から足野水側に少し降りた地点にも、かつて茶屋(介)があったといわれている。
石切場跡
古道に敷き詰められている敷石を切り出した場所。
萱野峠敷石道
天保年間に始まった道普請の遺跡の敷石道。敷石の材質は凝灰岩が多く敷かれている。
写真左は玉川側、写真右は足野水側に残る敷石道である。
姥杉
天然木の杉で、伐採しても側芽をだし成木する特殊な生態を持っている。そのため、1つの根から何本もの幹が株立ちになっている。
玉川大橋
旧藩時代には「手ノ子大橋」、「小国大橋」とともに、「越後街道の三大大橋」の一つにに数えられた。飯豊連峰を源とする玉川は急流で、度重なる氾濫から橋を守るために高い所に橋がかけられた。下をのぞくと当時の橋脚跡を見ることができる。
玉川のエメラルドグリーンの清流が美しいビューポイントでもある。
峠のイベント・保存会
■しかく萱野峠敷石惚れ掘れ探検隊
平成19〜26年に、「玉川地域振興協議会」が中心となって開催された。地域の宝物である峠道の敷石を掘り起こすため、町内はじめ県内外から多くのボランティアが参加し、約900mの敷石道が掘り起された。
汗を流した後にふるまわれる、地元玉川のお母さん方による郷土料理は、朴葉に包んだおにぎりや山菜など山の幸がふんだんに使われ、非常に好評であった。
現在は新たな敷石を探し当てることが困難となったためイベントは休止状態にあるが、地元である玉川地域振興協議会の手で峠道の整備が行われている。
古絵図
正保絵図 【正保2(1645)年作成、市立米沢図書館所蔵】
享和絵図 【享和2-3(1802-3)年作成、米沢市上杉博物館所蔵】
絵図 【年代不明、高橋康氏所蔵】
アクセスマップ
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