NPO法人黄金町エリアマネジメントセンターと初黄・日ノ出町環境浄化推進協議会が共催する
「黄金町バザール」は、今年で10回目の開催を迎えます。
初黄・日ノ出町地区は、かつて約260店舗の違法風俗店舗が軒を連ね、
まちの商店や地域住民の転出が生じるなど、生活環境の悪化が深刻な問題となっていました。
2005年の神奈川県警察本部による一斉取締の後、
まちの賑わいを取り戻すために、地域、警察、行政、企業、大学が連携し、
安全で安心なまちの再生という課題に取組んできました。
そして2008年の1回目の「黄金町バザール」の開催を機に、
アーティストの日常的な活動場所としてまちを開き、
異なる文化的背景をもつアーティストたちが集まるエリアへと変化しました。
新しい住民としてのアーティストが活動に加わり、多様な文化や世代が共存することは、
まちに新しい人と人との関係や時間の流れを生み出す活力となっています。
今後もますます黄金町ならではの「アートのまち」として発展していくことを目指し、
活動に関わる組織とアーティストと一体となり努力してまいります。
今回の「黄金町バザール」もまた、これまでの経験をふまえ、
様々な分野や世代とともにつくりあげていきたいと思います。
1950年福岡県生まれ。1978年よりIAF芸術研究室を主宰、展覧会企画等をおこなう。1990年ミュージアム・シティ・プロジェクト事務局長に就任。1990年より隔年で街を使った美術展「ミュージアム・シティ・天神」をプロデュース。「まちとアート」をテーマに、プロジェクトやワークショップ等を多数てがける。2005年「横浜トリエンナーレ」キュレーター。2008年より「黄金町バザール」ディレクター、翌2009年黄金町エリアマネジメントセンター事務局長に就任。2014年度(第65回)芸術選奨文部科学大臣賞受賞。2016年横浜市文化賞受賞。
上野の森美術館、水戸芸術館現代美術センター学芸員を経て2006年よりインディペンデント・キュレーターとして活動。2008年よりKENJI KUBOTA ART OFFICE代表。2012-2016筑波大学芸術系准教授として創造的復興プロジェクトに参加。
政治、経済、教育、行政といった社会システムにおいてアートが機能しうる可能性を、アーティストや大学、企業などと協働し、様々な文化的フォーマットを用いて試みている。「X-color グラフィティ in Japan」(水戸芸術館現代美術センター、2005年)、「マネートーク」(広島市現代美術館、2007-2008年)、「Twist and Shout」(BACCバンコク、2009-2010年)、「六本木クロッシング2010--芸術は可能か?」(森美術館、2010年)、「Red Bull Music Academy: ART Exhibition」(レッドブル・ジャパン、2014年)、「Don't Follow the Wind」(福島の帰還困難区域内某所、2015年-)他、国内外の展覧会キュレーションを多数手がける。