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仙人谷への道 【第2話】
8月31日(月) 〜阿曽原への道 その2〜
「志合谷」
標高約1700mの山から黒部川まで一気に落ちるV字型の深い谷である。
冬期は雪崩の巣でもあるこの谷は、崩落が激しくて道を作っても速攻で流されてしまうため、谷の中に人道トンネルを掘って安全に通れるようにしている。
上写真の赤い矢印がトンネルの出入口。
しかしこのトンネル、長さが150mもあるうえ中で細かく何度も曲がっているため、少し入るともう外光は遮られ完全な闇。恐ろしいまでの闇だ。
水平歩道を歩く場合、ヘッドランプだけは絶対に忘れるなといわれるゆえん。
阿曽原側入口から見た欅平側入口である。
洞内の湧水がココから出て、小さな滝となって志合谷に落ちている。
そして欅平側入口がコレ。独りで突入するの、躊躇するでしょ(笑)
入口でザックからLEDヘッドランプと強力LEDライト(SF-301)を取り出し、心の準備をする。
怖がりなんで、ヘッドランプだけじゃ不安だったのよね(爆)
少しのためらいの後、意を決して11時半にトンネルに突入!
一つ目のカーブを曲がるともう周囲は漆黒の闇、闇、闇。・・怖い、思ってたよりも怖いぞココ!
必然的に歩調は速くなるが、いくら歩いてカーブを曲がっても出口の明かりが見えない。
そして、こんな時に思い出したくなくても思い出してしまうのが、かつてこの志合谷でおきた悲劇。
仙人谷ダム建設中の昭和13年冬、この志合谷で爆風を伴う大雪崩が発生し工事宿舎を吹き飛ばし、84人もの死者を出す大惨事となった。
もうね、「高熱隧道」を何度も読んでるから頭から消すことのできないエピソードなのよ(泣)
雑念を振り払えず、首筋が寒くなる。
怖えェ! 怖すぎるよォォ!!
ということで、黙々と歩くのはあまりにも怖いので大声で歌いながら早足で歩くことにした。
なぜかそこで自然に出てきたフレーズがなんと、
ラランラランラランララーンラララランララン♪
プロジェクトAのテーマを大声で歌いながら、ジャッキー、ユン、サモハンと共に(インマイハート)歩く歩く(爆)
声を出すことで気持ちを奮い立たせることには成功したが、カーブを曲がっても曲がっても出口は見えない。孤独感と恐怖で気持ちが萎えそうになったその時、いきなりモワっと洞内の温度と湿度が上がってメガネが真っ白に。
ひぇぇ!と半分駆け足になって次のカーブを曲がると、おお!明るい!
ようやく出口に辿り着いたものの、このほんの数分間で精神をかなり消耗したチキンな俺(泣)
ザックをおろしてランプをしまいながらホッと一休み。
上写真は欅平側入口から見た阿曽原側入口(左のほうに黒い穴、見える?)
そして阿曽原側入口がコレ。帰りにまたココを通らなきゃならないって思うと、今からブルーになるわ・・(泣)
さて、ココまで来てもまだ本日の行程の半分も歩いていない。
よいしょとザックを背負って前を見ると、・・いきなりこんな道w
志合谷から歩くこと10分、水平歩道で最もスリリングでダイナミックな眺望を楽しむことができるエリア「大太鼓」に到着。これまで水平歩道を5kmも歩いてさすがに慣れてきたといえども、ココだけは別格。
なんという強烈な眺め!
足元からスッパリと落ちる崖は、200m以上下まで遮るものが何も無い。
対岸には奥鐘山の大岸壁が恐ろしいまでの威圧感を持ってそびえている。
垂直っていうか、オーバーハングしてるよw 眼下の黒部川の遠いこと遠いこと。
確かに展望いいけど、絶対に「台」じゃないよねココ(笑)
いやぁ、なんとまぁ非日常的な景色。
しかも遊園地のアトラクションと違い安全が全く保障されていない、完全自己責任なこのスリルがまたタマラン♪
風の音を聞きながら独り、この絶景をしばし見入る。
・・実は、この辺りから明らかに雲の高さが下がってきているのがわかった。
雨が降るとそこらじゅうが滝のようになるそうで、ただでさえ危険な歩道が、滑りやすく超危険な歩道になる。
ここからは雲に急かされるように、写真も撮らずにペースを上げて黙々と歩いた。雨が降り出す前に阿曽原温泉小屋に着かなければ。
1時間後にはオリオ谷の折尾ノ大滝に着いたが、この頃にはもう辺りは完全にガスの中。
まだ13時前だというのに周囲は薄暗く、若干の孤独感に怯えながら黙々と歩道を歩くこととなった。
次回、単独行がゆえに今回の行程最大の恐怖を味わうことになる!
2010年2月26日 (金) 山歩き | 固定リンク
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