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【大阪学院大サッカー部】来季の関西リーグ制覇は「射程圏」 3人のJリーガーも生んだ実力派集団

[ 2024年12月17日 07:00 ]

関西リーグ優勝を目指す大院大サッカー部(撮影・長嶋 久樹)
Photo By スポニチ

大阪学院大(大阪府吹田市)サッカー部の躍進ぶりが目覚ましい。今季の関西学生サッカー1部リーグ前期8位から後期は2位と巻き返し、通年5位で2大会連続の全日本大学選手権(インカレ)出場権を獲得した。今季レギュラー陣から3人のJリーガーが誕生したチームは、来季の関西リーグ制覇を目指しさらなる進化に挑戦していく。

部のスローガン「influence 伝わる力2024」を掲げて臨んだ今季、前期リーグ開幕戦で関学大に4―1と快勝発進でスタートしたものの、結果は4勝5敗2分けの8位。ボランチの箱崎達也主将(4年=四国学院大香川西)は「今年1年でタイトルを獲得するという目標を持っていたが、全国大会(総理大臣杯)も1回戦敗退に終わりました」と、波に乗り切れなかった前半を振り返った。

以降、後期リーグ直前になってもチーム状況は好転していなかったという。それでも、開幕戦で大体大に3―1で勝利したことがターニングポイントになった。「自分たちの試合ができて勝つことができた」(箱崎主将)。前半のうっぷんを晴らすかのように、7勝2敗2分けとで2位と巻き返し、全日本大学選手権出場権を得る年間5位でリーグ戦を終えた。同年での夏、冬全国大会出場は同校初の快挙となった。

今年5月にJFA・Jリーグ特別指定選手(来年から正式加入)としてJ2藤枝MYFCの公式戦にも出場した閑田(かんだ)隼人(4年=広島皆実)は「総理大臣杯の時は藤枝に合流していて出場できなかったのですが、関西リーグ優勝と全国大会タイトルがシーズン当初の目標でした。個人的には(Jリーグ)内定選手としていろいろな影響を与え成績を残したかった」と不完全燃焼に終わった一年への思いを明かした。一方で、大学生活を振り返りプロになる夢をかなえられて、すごく充実した4年間でした」と感謝した。

チームからは閑田以外にもMF四宮悠成(4年=徳島ヴォルティスユース)がJ3ツエーゲン金沢、箱崎主将は同FC岐阜と3人のJリーガーが誕生する。箱崎主将は「夏の全国大会、インカレと2回ずつ出たことが貴重な経験になったし、成長につながったと思います」と振り返った。後輩たちには「年々レベルは上がってきている実感はあるので、関西を代表するチームになってほしい自分たちはできなかった関西リーグで優勝して総理大臣杯、インカレでも良い成績を残してもらいたい」とエールを送った。

サッカー部の実好礼忠監督(52)は22年の就任から3シーズンを終えた。G大阪一筋の現役生活を引退した後、G大阪ユースのコーチ、同トップチームのコーチ、監督を務め名古屋グランパスのコーチ、京都サンガ、愛媛FCのコーチ・監督と指導者のキャリアを積んで大学サッカーに舞台を変えた。

「愛媛を辞める時に仕切り直しで1年ぐらいサッカーを勉強したいと考えていたのですが、知り合いに大学サッカーは超おもしろいよ」と聞いて、充電期間はつくれなかったが、就任した年の総理大臣杯で準優勝と結果を残した。3年間で総理大臣杯2回、全日本大学選手権2回の出場を果たし、関西の上位チームに押し上げた。「就任した時に閑田、箱崎にセンターバックの選手とセンターラインのレギュラーが揃っていて、四宮も2年生でいました。

Jリーグ入りが決まった3選手は基礎技術が高くて目立ってはいました。FWの閑田は何でもできるタイプ。この3年間で一番伸びたのはリアクションのところかな。四宮はチームで一番の俊足。(日本代表の)三苫のような選手を目指してほしい。箱崎は技術的にも高いですし、ボールを奪われない。本当にクオリティーは高いですね」と、プロでの活躍に期待している。

しろまる...30メートル走3秒台でチーム一の俊足を誇る四宮だが、高2までは身長も低く、自身の足の速さにも気づいていなかった。「高3で身長が10センチ伸びて、大学に入学してから走るタイムが速いことを知りました」。実好監督も就任当初の印象は「すごく線が細かった」と振り返ったが、高校時代のトップ下から現在の左ウイングにポジションが変わってからプレースタイルが変わったという。

【大阪学院大サッカー部】1967年(昭42)創部。98年(平10)、チーム強化のためプロ指導者を招へい、熊田喜則監督が就任。01年(平13)、関西学生リーグ2部B優勝で1部昇格を果たす。02年は10位で2部に降格するも03年春季リーグ2部B優勝で1部再昇格。05年(平17)、総理大臣杯出場。07年(平19)、関西学生リーグで初優勝。全日本大学選手権に出場する。22年(令4)、関西学生サッカー選手権準優勝、総理大臣杯準優勝。

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