[フレーム]
新聞購読とバックナンバーの申込み

阪神・岡田前監督で実感した「あいさつ」の意味〜U―18日本代表監督 甲子園塾

[ 2024年11月29日 17:11 ]

記念写真に納まる甲子園塾の講師と受講生(29日、大阪・江戸堀の中沢佐伯記念野球会館)
Photo By スポニチ

日本高校野球連盟(高野連)が若手指導者育成のために開催する研修会「高校野球・甲子園塾」が29日、大阪・江戸堀の中沢佐伯記念野球会館で始まった。受講者は教員で指導歴が原則10年未満の監督、部長らで全国から27人が集まった。

初日は座学。講師を務めた日本高野連技術振興委員でU―18高校日本代表監督の小倉全由さん(67)が「あいさつ」の重要性を説く際、阪神・岡田彰布前監督(67=現オーナー付顧問)との逸話を披露した。

昨年のある日、新大阪駅で出くわした岡田監督の方から「小倉さんですよね」と声をかけられた。「同い年ですが、向こうはスター選手、こちらは名もなき選手。それでも向こうからあいさつしてくれた」。日大三監督を26年間務めた小倉さんは阪神のユニホームがライバル・帝京と同じタテジマで嫌っていたそうだ。

「ところが、あんなに気持ちよくあいさつされると、阪神が好きになるんです。これがあいさつなんですよ。日本シリーズでも教え子のヤマちゃん(当時オリックスの山崎福也投手)が投げる時以外は阪神に肩入れして見ていました。あいさつは言葉と心の押し合いなんですよ」

岡田前監督もあいさつをはじめ、礼儀や節度を重んじる指導を貫いている。小倉さんも自然と共感を覚えたのだろう。

同じく講師の沖縄尚学監督、比嘉公也さん(43)は25歳で監督に就いた当初の「猛練習と強制の一方通行の指導」から「生徒の主体性を重要視」するようになった経験談などを話した。

開講式では塾長で日本高野連技術振興委員長の正木陽さん(64)が体罰撲滅に向け「選手に声をかける問いかけ方が大切になる」と話し「情熱と愛情、心のこもった言葉で指導したい」と語りかけた。また、東京都高野連の根岸雅則専務理事が連盟の役割や部活動のあり方について講義した。

30日から実技編に入り、12月1日まで2泊3日で開かれる。12月13〜15日には本年度の第2回研修を行う。

2008年に始まった甲子園塾は16年目。コロナ禍の中止があり、今回で30回を迎えた。 (内田 雅也)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

野球の2024年11月29日のニュース

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /