大リーグ、ドジャースの佐々木朗希投手(23)が、ポストシーズンに入り「守護神」として存在感を発揮している。9日(日本時間10日)に行われた地区シリーズの第4戦では、フィリーズ打線を相手に3回を無安打無失点に抑える完璧な内容で、チームのリーグ優勝決定シリーズ進出の原動力となった。レギュラーシーズンでは不本意な結果に終わった右腕だが、米メディアからは守護神として評価する声が相次いでいる。
佐々木は9日のフィリーズ戦で、1―1の八回から登板。160キロ台の直球と鋭く落ちるフォークボールを軸に3回無失点に抑え、チームのサヨナラ勝利を呼び込んだ。
ポストシーズンに入りブルペン強化のため救援で起用されると、9日の時点で計4試合に登板して2セーブを挙げ、無失点と好投を続けている。レギュラーシーズン中は右腕に対して手厳しかった米メディアの評価も、ここにきて急上昇している。
米紙オレンジ・カウンティー・レジスター(電子版)は佐々木の好投を「歴史に残る救援登板で、ドジャースの新たなヒーローが誕生した」と報じ、「弱体化していたブルペンを強化した」と評価した。米老舗雑誌のスポーツ・イラストレーテッド(電子版)も「佐々木の活躍は、チームの勝利を確実なものにする上で決定的な役割を果たした」として、佐々木の活躍を称賛した。
大リーグ1年目の今季は試練と向き合った。レギュラーシーズンでは右肩の不調もあり、10試合に登板して1勝、防御率は4・46と不本意な結果に終わった。シーズン中は球速が落ち、制球力にも苦しんだ時期もあった。それだけに、ポストシーズンでは期する思いがある。
大リーグ機構(MLB)の公式サイトは「ポストシーズンが続く中で、彼の活躍はチームにとって大きな力になるだろう」と指摘した。ワールドシリーズ連覇を目指すドジャースにとって、佐々木の存在は今や欠かせぬピースになりつつある。