難関大学への合格突破力を最短、最速で
高校生が習得を実感できる『河合塾SINKA』1月開講
大手予備校の「河合塾」は、高校生が難関大学の合格に必要な「解ける力」を「最短」「最速」で獲得できる新しいブランド『河合塾SINKA』(シンカ)を開発した。ひとりひとりに第一志望校への「合格ロードマップ」を作成。演習に特化した授業で、習得の徹底と実戦力アップを図る。4月だった開講時期を1月に前倒しするなど、改革が進む『高校グリーンコース』の良さを生かしながら、より効率的に、効果的に高校生が「主体的に学力を習得」できるプログラムだ。2026年1月に「河合塾SINKA経堂校」(東京都世田谷区)を開校する。『河合塾SINKA』を主導する近藤修司・執行役員 兼 進学教育事業本部長と、本田開道・河合塾SINKA経堂校開校準備室室長に、狙いと魅力を聞いた。
「履修主義」から「習得主義」へ 究極の進化形
大手予備校のなかでも、受験生活・進路アドバイスで生徒と伴走する「チューター」制度をいち早く導入するなど、個々の生徒に寄り添う指導を続けてきた河合塾だが、近年は「リモデル」と呼ばれる顧客価値向上を第一義に考えた教育サービスの大改革により、難関大学の合格をめざす受験生や保護者から支持を受けている。
2023年、高卒生を対象に、履修内容について、今の自分の理解度を把握し、講師からのアドバイスを通じて「活用できる・解ける」を体験しつつ学力定着を図る「完全習得タイム」をカリキュラム内に導入。2024年からは、「高校生の『間に合わなかった』をなくしたい」という想いで、科学的な分析データを背景に志望大学合格に必要な学習の質と量を担保するために『高校グリーンコース』の開講時期を4月から1月に前倒しし、高3生の9月以降は志望校に即した実戦演習が十分にできる態勢を整えた。
「授業を受けて『わかった』だけでは合格できません。演習問題に徹底的に取り組むことで学んだ内容を習得し、第一志望校の入試問題を『解ける』レベルまで学力が上がっていく。そうした成長を実感できるプログラムをめざしてきました。『履修主義』から『習得主義』へ。この『究極の進化形』が『河合塾SINKA』なのです」
河合塾の執行役員で進学教育事業本部長の近藤修司さんは強く語る。『河合塾SINKA』は、
- 一人ひとりに最適化された『合格ロードマップ』を入塾時に作成。学習進捗・習得状況に応じて更新していく
- 演習に特化した授業『AXELタイム』(アクセルタイム)で、生徒が主体的に自分の学習課題を把握し、その解決方法を考え、習得していく姿勢をつくり、実戦力を高める
- 難関大学の学生・院生から選抜された『SINKAトレーナー』が、学習指導、学習進捗管理、進路指導を一貫して行う
-という「3本の矢」で、高校生を第一志望大学への現役合格に導く。
こうした方向性は、志望大学への現役合格をめざす高校生100人に実施した意識調査(グラフ)を見ても、ニーズに即したものだと、河合塾は分析している。
本番で「解ける」力を演習で獲得する
では、『河合塾SINKA』は既存の『高校グリーンコース』とどのように違うのだろうか。来年1月、第1拠点となる河合塾SINKA経堂校の校舎長に就任予定の本田開道さん(河合塾SINKA経堂校開校準備室室長)は、「習得」することの大切さを重ねて強調する。
「『河合塾SINKA』では、生徒が自走して習得できることを重視しています。たとえばAXELタイムでは、高校の授業でインプットしたことを、演習の場でアウトプットしていきます。『習った』『わかった』という事実や感触に留まらず、徹底的に習得したことを駆使、活用できるようになることで、本番の試験時間やプレッシャーのなかで、初見の問題を解き切る入試実戦力を伸ばします」
こうした真の実力を「最短」で獲得するために、入塾時に作成する「合格ロードマップ」は、第一志望大学や現在の学力に加え、学校で履修する順番や学習課題を踏まえて学習プランを組み替えるなど、入試直前までの学習内容が、個々の生徒にカスタマイズされている。各単元の演習問題は、高校の教科書レベルの基本問題から、最難関大学の入試レベルまで、幅広く用意される。このため、「同じ教科でも、取り組む演習の内容・レベル・進度・順序は、生徒の目標や学習状況によって異なります。ここが従来の集合型講義形式の授業とは異なるポイントです」(本田さん)。
そして、「AXELタイム」と呼ばれる授業は、25人程度の教室で行われる。授業時間は90分(英語、数学、理科)。冒頭から60〜70分は、演習問題に取り組み、チェックテストや振り返りを行う。わからないところは2人の「SINKAトレーナー」に質問し、逆に声がけも行われる。教科書レベルがしっかりできれば、次々と高いレベルに進んでいく。つまずいたら戻り、質問して解決しながら、単元を「最速」で習得していく。
使用する教材は、単なる「過去問題」ではない。長年の入試データや指導経験をもとに、河合塾のプロ講師陣が精選して作成したものだ。「河合塾では昔から『合格への道は河合塾のテキストをたどればよい』と言ってきました。経験豊富なプロ講師陣が、本番で何が出るか、習得すべきことは何かを考え抜いて、解くべき良問を精選しています」。
本田さんはさらに、「最も重要なのは、自分で考え、解き切ること。『SINKAトレーナー』は質問を受けた際、ただ解答を教えるのではなく、各生徒の理解状況にあわせた解き方・考え方のヒントをアドバイスします。最後の一手、答えを出すのは生徒です。習得までの道筋を自分で歩んでほしいですね」と「自走」の大切さを強調する。
授業の終盤には、「チェックテスト」を行い、習得度を確認。生徒は単元の理解度やその日の学びを内省し、タブレットに入力して、「SINKAトレーナー」から個別のフィードバックを受ける。また、学期ごとの「学力診断テスト」、そして「全統模試」の結果を踏まえ、毎月の面談で「合格ロードマップ」を見直していく。「面談では単に『できた』『できなかった』ではなく、『なぜできなかったか』『どうすればできるようになるか』を深掘りしていきます」(本田さん)。
河合塾の受験ノウハウと学生の共感力を指導に発揮
生徒の学習指導、進路指導を担う「SINKAトレーナー」は、東大をはじめとする難関大学の学生・院生。河合塾の厳しい選抜基準を突破し、採用後も教科指導やコーチング、河合塾に蓄積された情報を駆使して適切な進路指導を行うトレーニングを重ねている。
近藤さんは「プロ講師しか成し得なかった学習指導の領域を、河合塾の受験指導ノウハウを身に付けた『SINKAトレーナー』が担っていきます。『河合塾SINKA』は地域に根差した小規模な校舎です。高校生に最も近い大学生、院生は、自ら考えて主体的に学ぼうとしている高校生の学習をサポートし、モチベーションを高め、学力伸長を図っていく存在として、最も適しています。河合塾のノウハウと最近までの受験経験から共感力を発揮した指導力で、生徒を第一志望大学現役合格へと導いてくれると確信しています」と力を込める。
河合塾の一部校舎が2024年度から夏期、春期の講座でプログラムを先行実施した結果、受講した高校生からは「講義形式と異なり、自分で演習問題を解くので、じっくりと考える時間が持てた」「演習中でも、話しやすい大学生のトレーナーに質問できた。やさしく寄り添って教えてくれて、疑問がすぐに解決できた」といった声が集まっている。
少子化だからこそ、「自走」できる人材を育てたい
『河合塾SINKA』誕生の背景には、少子化など受験産業をとりまく激しい変化がある。近藤さんは減少に転じている「18歳人口」について、「2030〜35年にさらなる減少が予測されています。混沌とした時代に予備校も生徒、保護者の求める形を提供するために、アップデートしていく必要があると実感しています」と強調する。ターミナル駅近くの大規模校舎に生徒を集めるビジネスモデルと並行し、予備校が生徒の暮らす地域に近づくことが求められている。
近藤さんは「個人的には2030年度までに、『河合塾SINKA』を『高校グリーンコース』に並ぶブランドとして成長させたい。将来の全国展開も考えている」と意欲を示す。さらに「少子化だからこそ、大学を出た後も社会を担っていける、問題解決や目標へ『自走』できる人材の育成が重要です。『河合塾SINKA』はこうした期待に確実に応じられると思っています」と訴える。
『河合塾SINKA』オープニングイベントのご案内
河合塾SINKAの開校を記念して、11月16日(日)に、新宿マインズタワーでオープニングイベントを開催します。
提供:学校法人 河合塾