新型コロナウイルス感染症対策
正しい情報に基づく正しい対処で日常生活を維持し、コロナとの共存を目指す 〜奈良県緊急対処措置の期間延長〜
令和3年9月10日 第28回 新型コロナウイルス感染症対策本部会議
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目次
1.「緊急対処措置」を延長し、対処を正しく行う基本的姿勢に則り、正しく対処する
2.感染のリスクを下げる正しい感染防止対処方法を実行する
3.ワクチン接種を早く進めて、重症化阻止と感染予防を図る
4.重症者や死亡者を減らす医療提供体制を確保する
5.社会・経済活動と日常生活を維持し、コロナとの共存を目指す
(1) 奈良県緊急対処措置の期間延長
新型コロナウイルス感染症は、現在の第5波において、デルタ株の拡がりも伴って、全国的にかつてない勢いで感染が拡大し、現在も危険な状態が続いています。引き続き警戒を緩めること無く、県民一丸となって対策に取り組む必要があります。
9月12日までを期限としていた「緊急対処措置」を大阪府などにおける「緊急事態宣言」の実施期間にあわせて、9月30日まで延長します。さらなる感染拡大を阻止するため、県民と危機感を共有し、引き続き市町村と連携して事態に対処します。
特に、重症者や死亡者を減らすことは最大の課題であり、医療提供体制の確保を強力に進めるとともに、ワクチン接種が進むと、感染が抑制されることがわかってきていることから、ワクチン接種を、対象となる全ての年代において、着実に進めます。
新型コロナ対策は、今後更に長期間にわたり長く続く戦いになる可能性があります。
感染症のリスクをゼロにすることは出来ませんが、私たちは、これまでの経験から多くを学んできました。その体験から物事を科学的に捉え、合理的根拠に基づいて行動することにより、リスクを下げ、戦いの持続力を保持することが出来ます。
対処を正しく行う基本的姿勢に則り、正しく対処することにより、社会・経済活動と日常生活をできるだけ維持し、コロナとの持続力のある粘り強い戦いを行いつつ、コロナと共存する奈良県を目指したいと思います。
(2)対処を正しく行う基本的姿勢に則り、正しく対処
物事を科学的に捉える
・感染症対策の基本となる疫学は、統計に基づいています。疫学の基礎になる数字にいつも注目しましょう。
・感染症のリスクをゼロにするのは難しいことですが、科学的判断に基づいてリスクを下げる行動をとることは大事です。どういう行動がよりリスクを下げるのかに注意しましょう。
体験に学び、対処の内容を常に改善して実行する
・屋外で人と十分な距離(2m以上)をとっていれば、飛沫感染のリスクは低いことが分かってきました。熱中症リスクのある場合、屋外でのマスクの着脱を考慮しましょう。
・クラスターの経験により、どうすれば起きなかったのかが分かってきています。クラスター経験をクラスターの予防に結びつけましょう。
専門的知識に基づいた正しい情報から学び、合理的根拠に基づいて行動する
・ワクチン接種が進めば、重症者、感染者は減ってきています。重症化予防中心の高齢者の接種に続き、全年代でのワクチン接種を進めましょう。
・大阪における感染状況との連動性に着目し、大阪との往来においては、常に、「マスクを外した1〜2m以内の対面には特に注意しましょう」(感染リスクが相当下がります)。
リスクを正しく判断し、リスクを下げる行動を取る
・「マスク」に加え、「換気」そして「消毒」まですれば、「感染リスクを相当程度下げる」ことができ、「通常生活の維持が可能」になります。
・過度な対処を強いないように、また不適切な対処は避けるようにしましょう。
過度な対処は長続きしません。また、効果がないことが分かれば、そのような対処は続けないようにしましょう。
・感染症との戦いは、通常、長く続く戦いです。戦いの力を持続させるために、できるだけ日常生活を維持しながら対処しましょう。
笠原先生監修の「感染リスクを下げる正しい感染防止対処方法」を参考にしましょう。
(3) 直近の感染者数の動向
第5波においても、大阪府と連動した感染者数の動きとなっています。
また、近隣府県においても大阪府と同調した動きが見受けられます。(参考資料参照)
大阪への往来に際しては、感染防止行動を徹底しましょう。
図表
図表
図表
(3)-2
県北西部に位置する奈良市及び郡山保健所管内の主な市郡の感染者数の増減は、ワクチン接種率の差で説明できる要因とそうでない要因が混ざっているように見受けられます。
図表
(3)-3
中和保健所管内の主な市郡別では、8月下旬以降は大和高田市が他に比べ高い水準で推移しており、ワクチン接種率の差が反映されているように見受けられます。
図表
(4) 奈良県緊急対処措置の内容
国の緊急事態宣言の内容となる基本的対処方針のうち、本県の実情に適さない、経済への打撃の大きい、「飲食店等への時短要請」、「商業施設等への時短要請」、「飲食店における酒類の販売自粛要請」を除いた、ほぼ全ての項目を盛り込んでいます。
1 施設の使用制限
○しろまる 閉館、閉園が必要な公立施設については、県と市町村が協議して実施
公立施設の閉館、閉園について、引き続き市町村が取組の継続を検討されていることから、当該地域における県立施設の閉館、閉園を継続実施。
※(注記)今後、個別の対応については、各市町村の本部会議等を受け実施
2 イベントの実施
○しろまる 地域のイベント制限については、県と市町村が協議して対処
地域のイベントの制限について、引き続き市町村が取組の継続を検討されていることから、当該地域における県イベントの制限を継続実施。
※(注記)今後、個別の対応については、各市町村の本部会議等を受け実施
イベント等の開催の目安(国基本的対処方針より)
・下記の収容率と人数上限でどちらか小さい方を限度とし、両方の条件を満たす必要あり
1.収容率
大声での歓声・声援等がないものの場合、100%以内
大声での歓声・声援等があるものの場合、50%以内
2.人数上限
収容人数10,000人超の場合、収容人数の50%
収容人数10,000人以下の場合、5,000人
3.その他、必要な感染防止策の実施等
・「全国的な人の移動を伴うイベント」や「参加者が1,000人を超えるようなイベント」の主催者または施設管理者は、開催前に県へ事前相談をお願い
3 飲食店・宿泊施設の認証制度の推進
・5月25日から、認証制度の申請受付を開始
・5月31日から、認証を開始
○しろまる 引き続き制度の周知を図り、認証制度の普及を促進し、飲食店の時短要請に代わり、安全な認証制度の利用を促す
4 飲食店、商業施設、集客施設での感染予防の配慮
○しろまる 換気、利用者へのマスク着用の周知、会話等の飛沫による感染の防止措置をお願い
○しろまる 感染防止対策に取り組む商業施設の自己認証制度の創設
5 勤務の工夫
○しろまる 県内の勤務者、事業者に対して、在宅勤務の活用、残業抑制、時差出勤等の推進について県がお願い
○しろまる 職場での休憩室、更衣室、喫煙室等「居場所の切り替わり」時の注意をお願い
○しろまる ワクチン接種の推進をお願い
○しろまる 県庁における勤務については、引き続き、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、接触機会の低減を図ることを目的に在宅勤務の活用、残業抑制、時差出勤等に取り組む
6 クラスター発生予防
○しろまる クラスターが発生した社会福祉施設、医療機関等を対象に、拡大防止のための実地指導を実施
○しろまる 市町村の要請に応じて、実地指導を支援
○しろまる 社会福祉施設の職員の方々などに、「持ち込まない対策」の徹底を引き続き要請
○しろまる 高齢者施設等の従業員等に対する検査の実施
○しろまる 高齢者施設等の面会に関する感染防止策の徹底を要請
7 学校での協力
○しろまる 学校の部活動・教育実習等の制限・自粛を要請
(県立学校では、9月13日より、分散登校による授業の実施等の対応)
○しろまる 私立学校においては、公立学校の状況も踏まえつつ、部活動・教育実習等の制限・自粛を要請
8 広報活動
○しろまる 大阪など感染者が多い地域へは行かず、県内で家族と過ごしていただくようお願い
○しろまる 緊急事態宣言等が適用された地域の人々には、「緊急対処措置」適用期間中の、奈良県への不要不急の来訪を極力控えていただくようお願い
○しろまる 混雑した場所への外出を極力控えていただくようお願い
○しろまる 感染対策が徹底されていない飲食店等の利用を厳に控えていただくようお願い
○しろまる SNS、テレビなど各種広報媒体により、感染対策に関する正確な情報を発信し、予防策の実践を呼びかける広報活動を継続
9 GoToEat事業、「いまなら。キャンペーン」
○しろまる GoToEat事業の食事券の追加販売は、緊急対処措置期間中は停止
(予約済みのものについて、緊急対処措置期間経過後まで発券を延期)
(販売済みの食事券について、緊急対処措置期間中の利用を控えるよう呼びかけ)
○しろまる 「いまなら。キャンペーン」(県民限定県内宿泊等割引)は、緊急対処措置終了後に一定の準備期間を経て実施
(5) 感染防止対策を実施する飲食店・宿泊施設の認証の加速化と利用の促進
飲食店・宿泊施設の認証制度の更なる普及促進により、安心・安全な店舗・施設を増やし、認証店舗・施設の利用促進に向けた取組を実行します。
1 認証制度の概要
➣ 県が定めた認証基準に基づいて感染防止対策を実施する飲食店、宿泊施設を県が現地確認を行った上で認証する制度。認証書とステッカーを配布。
➣ 感染防止対策の推進により利用者が安心して飲食や宿泊のできる環境を整えることで、地域経済活動の回復を後押しすることに資する。
➣ 基本的な感染防止対策
1 マスクの着用の徹底 2 手指消毒の徹底 3 人と人との距離の確保・遮蔽 4 換気の徹底
図表
2 認証の状況
図表
3 認証取得促進の取組
これまでの取組
➣ 対象施設に対して、認証制度の案内・申請書を郵送(7月下旬)し、認証取得のための感染防止対策の働きかけと制度説明を電話により実施。
➣ 飲食店、宿泊施設に近い立場にある同業組合、商工会、金融機関、市町村等によるチラシの配布、営業時の勧奨等。
認証加速化チームによる店舗巡回
➣ 県、委託業者、各種団体(商店街組合、施設管理者)、協力が得られる市町村からなるチームを編成し、商店街や大規模ショッピングセンターなどを巡回して認証の申請を促す。
※(注記)大勢の利用客があり、店舗が集中しており効率的。人通りが多いため、認証制度の認知度アップにも効果的。
図表
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※(注記) 効果を見極めた上で、以後の対策を検討。
その他の取組
➣ 「県民だより奈良」への記事掲載(2021年臨時号、9月号)
➣ 王寺町・上牧町・河合町商工会会員向け説明会(9月9日)
➣ 奈良市旅館・ホテル組合会員向け説明会(9月15日)
➣ 天理市商工会会員向け説明会(9月17日)
➣ 継続した実施体制の強化・整備
図表
4 認証施設利用促進の取組
感染防止の観点から、認証店の利用を促す広報を充実
➣ 「県民だより奈良」への記事掲載(10月号)
➣ デジタルサイネージ、SNS等による広報
➣ 専用ホームページで認証店舗・施設を紹介
店舗・施設名称や地図上から検索が可能
https://corona-ninsho.pref.nara.jp/
➣ 認証制度を紹介するTV番組の放送(9月〜10月)、YouTube配信
図表
感染防止対策に取り組むスーパー・コンビニ等の商業施設の自己認証制度
1 概要
施設の感染防止対策の推進と利用者が安心して買い物ができる環境の整備を図るため、県内のスーパー、コンビニエンスストアなどの飲食料品小売施設について、自ら一定の感染防止対策の実施を県に申告することで、県がステッカー及びポスターを発行し、その取組を応援。
2 対象
県内に所在するスーパー、コンビニエンスストアなど飲食品小売施設(約900施設)
※(注記)不特定多数の人が、日常的に利用する施設であるため、高い効果が期待できる。
3 制度の仕組
1趣旨に賛同する施設が、感染防止対策の実施を宣言した申請書を県に提出
※(注記) 実施を求める感染防止対策例(飲食店等の認証制度を参考)
・マスクの着用の徹底
・手洗い・手指消毒の徹底
・人と人との距離の確保
・接触感染や飛沫感染の防止
・店内の換気の徹底
・清掃や消毒の徹底
・検温、従業員の健康管理の徹底
・その他(入口での自動検温器等の設置、必要に応じた入場制限等)
2県が申請書を確認の上、ステッカー及びポスターを発行
3施設において、ステッカー及びポスターを貼付
4 スケジュール
9月下旬制度開始
※(注記)感染状況等を勘案して、制度見直し等を想定。
図表
(6) 飲食店・宿泊施設の感染防止対策と認証制度の啓発
事業者や働く皆さまには、正しい感染対策を知り、正しく対策を県民の皆さまには、認証店の感染対策を知り、安心してご利用を
飲食店・宿泊施設の感染防止対策と、認証制度を紹介するテレビ番組を放送します。
●くろまる 「飲食店」編と 「宿泊施設」編
●くろまる 9月〜10月に奈良テレビでOA予定
■しかく 店舗・施設での実例をもとに感染症専門医が対策を解説します
■しかく 飲食店・宿泊施設の認証取得の手続き、一般視聴者向けに認証店の見つけ方を紹介します
番組終了後、YouTubeでの動画配信も予定
図表
監修:
奈良県立医科大学附属病院 感染症センター 笠原センター長
(1) 専門的知識に基づいた正しい情報から学び、合理的根拠に基づいて行動する
感染症専門医からのメッセージ❶
科学的に見ても、以下の対策は重要です
図表
換 気
換気により、ウイルスを含んだマイクロ飛沫を除去することで、エアロゾル感染を防ぎます。
マスク
マスクには、飛沫抑制のほか、汚れた手で鼻や口をさわらないなど、複合的な感染防止効果があります。
特に、不織布マスクは有効とされています。
図表
消 毒
デルタ株は少量のウイルスでも感染することから、物品、ドアノブなどを介して感染することを防ぎます。
感染症専門医からのメッセージ❷
ウイルス対策において、マスクはもっとも大事です
図表
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マスクを正しく着けると、
飛沫が出ない → 1 飛沫感染が起きない
物や環境も汚染しにくい → 2 接触感染が起きない
エアロゾルも少ない → 3 エアロゾル感染も起きない
接触感染の防止にも → 4 マスクがあるから鼻や口も触らなくなる
感染症専門医からのメッセージ❸
3つの感染経路を遮断することが、最も大事です
デルタ株でも、対策は同じです
図表
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* デルタ株は、感染者の持つウイルスの量が多く、また、少ない量のウイルスでも感染することが分かっています。
粒子の小さいエアロゾルで感染するリスクも高くなっていることから、「換気でふせぐ」ことが重要です。
また、ドアノブなど身の回りの消毒も効果的です。
(2) リスクを正しく判断して、できるだけ日常生活の維持を
a ゼロリスクな環境はないことを意識して、行動を
b リスクの高い場所に近寄らない
(例)
■しかく 感染防止対策が不十分で、人が密集している所には近づかない
■しかく ふだん一緒に生活していない人が集う環境で、マスクを外しての大声での会話や長時間同席など、3つの感染経路が全て高まるような状況を徹底して避ける
■しかく 認証制度などから判断し、感染防止対策を行っている店舗を利用する
c リスクの低い場所では、多少リラックスして、できるだけ日常性を維持
(例)
■しかく 一人でいる時にはマスクを外す。一人で車を運転している時はマスクは不要
■しかく 同居家族内では過度な感染対策は不要(かぜ症状のある時を除く)
■しかく 外で距離が取れる場合はマスクを外す
■しかく お互いがマスクをして換気ができていれば面会や研修会は可能
■しかく 誰も触っていなければ消毒は不要
d 飲食店の時短は効果が見えない
(例)
■しかく 営業時間よりも、ふだん同居していない人がマスクを外して対面になることがリスクを高めます
➢ 黙食、アクリル板、会話時のマスク着用の徹底
e 言葉より行動が大事
(例)
■しかく 窓が閉まっていたら窓をあける
■しかく 会議が終わってから換気するのではなく、会議中に換気
■しかく マスクができない場合は2m以上離れる
■しかく かぜ症状があったら登校・出勤しない
■しかく 気の置けない仲間だからこそ感染対策はお互いに注意
■しかく 相手がマスクを着けていない場合は、こちらはマスクに加えて眼も保護する
■しかく 社会福祉施設のクラスターの多くは、入所者が集まって飲食することが原因
➢ 飲食時の配席、アクリル板、距離、職員の目の保護が重要
感染症専門医からのメッセージ❹
リスクの高い場所には、こんな場面があります
図表
図表
ワクチンを接種しても、引き続き注意しましょう
ワクチンの発症予防効果は100%ではなく、また、ワクチンを接種した方から他人への感染をどの程度予防できるかも、まだ分かっていません
引き続き、親しい仲間うちでも、対面になる時にはマスクを着けましょう
(2)-1
直近の感染状況では、感染経路が判明している者のうちの6割が家庭内感染となっていますので、引き続きご家庭での注意が必要です。
図表
(2)-2
家庭外感染の行動別内訳をみると、友人等との交流及び仕事の2大類型に加え、最近では学校・部活動での感染が増えてきていますので、注意が必要です。
図表
(1) ワクチン接種と感染者数の関係
ワクチン接種率が低く感染者数が多い市町(赤丸囲み)は、青丸囲みのグループに入れるようワクチン接種の加速が望まれます。
図表
(2) ワクチン接種状況(9月8日現在) 【県全体】
全年代接種率が増加すれば、感染者減に結びつく傾向が見てとれます。
図表
(3) 全対象者の接種状況(全国順位)について
9月8日現在、2回目の接種率は48.4%であり、全国第18位となっています。
(なお、1回目の接種率は60.6%であり、全国11位となっています。)
図表
(4) 市町村別全年代ワクチン接種済者数(9月8日現在)
各市町村には接種の加速化に頑張っていただいています。
図表
(5) 市町村別全年代ワクチン接種率(9月8日現在)
市町村の間でも接種率に差があります。接種率の低い市町村と地区医師会には頑張っていただきたいと思います。
図表
(6) 市町村別全年代ワクチン接種率(9月8日現在)
接種率は、村・町・市の順に高い状況です。市町はさらに頑張っていただきたいです。
図表
(7)ワクチンの配分見込み
○しろまる 接種対象者の8割強の方への接種が可能なワクチン量は、10月第1週までに配分
○しろまる 各市町村には、配分予定を通知し早期の接種展開を要請
図表
(8) 全世代の接種完了時期について(8月31日現在)
全世代の接種完了時期について、市町村に調査。全市町村で11月末までに完了予定です。
図表
(9) 妊婦等に対する優先接種等の状況(9月6日現在)
妊婦等に対する優先接種等の取組については、既に多くの市町村で体制等を整備して実施されています。
図表
(1)重症者や死亡者を減らすことが医療提供体制の最大の目標です
新型コロナウイルス感染症対策において最も大事なことは、重症者や死亡者を減らすことです。
そのためには、医療提供体制の充実が不可欠です。
感染者全員の入院・宿泊療養を基本とし、自宅での入院・入所待機者や自宅療養者の健康管理、応急処置に万全を図ってまいります。
(1)-1 感染者に占める死亡者の割合は、概ね全国平均を下回る状況を維持しています。
引き続き、死亡者数に注目し、死亡者を増やさないよう取組を進めます。
図表
(1)-2 重症者の状況の各県比較は難しい状況です。(厚生労働省の統計には、入院されている者のうちの重症者数のみが反映されているため)
一つの試みとして、厚生労働省の公表資料をもとに、その時点における療養者に占める重症者の推移を比較しました。重症者の分析を進めるため、国における全国ベースでのデータの公表を望みます。
図表
(2) 重症対応病床の確保に努めています
重症対応病床は最後の砦です。必要な重症対応病床を確保します。
現在、重症対応病床34床を確保・維持しています。
これまで、奈良県では、全ての重症患者を重症対応病床で治療することができています。
引き続き、重症者を充分手当する体制を堅持します。
(2)-1 重症対応病床提供医療機関
図表
(2)-2 重症対応病床の占有状況
第4波に比べ、第5波の重症者の波が低いのは、高齢者に対するワクチン接種が進んだことが要因の一つと考えています。
引き続き、重症者数の動向とその要因に注目していきます。
図表
(3) 重症化予防を徹底します
宿泊療養施設入所者、入院・入所待機者、自宅療養者に対して、重症化予防を徹底します。
a 医師・看護師を確保しています。
b 患者の健康状態の確認を徹底しています。
c 体調急変(悪化)時に対応できる体制を構築しています。
d 酸素の投与を可能にしています。
a 医師・看護師の確保
○しろまる 医師(オンコールを含めて24時間対応)
<主な業務内容>
・電話による診察
・夜間のオンコール対応
・症状悪化時の入院の必要性・緊急性の判断
・酸素投与の指示 ほか
○しろまる 看護師(各施設に複数名が24時間常駐)
<主な業務内容>
・電話による患者の健康観察
・健康相談(随時)
・入院が必要な患者の医療機関への搬送依頼
・酸素投与 ほか
b 健康状態の確認の徹底
○しろまる 宿泊療養施設に常駐する看護師が、1日に2回(朝・夜)、電話で健康状態を確認し、医師と情報を共有
c 体調急変(悪化)時の対応
○しろまる 患者の状態に応じて、看護師が医師と連携し、医療機関に救急受入を依頼
○しろまる 宿泊療養施設に留まる場合には、薬(常備薬)の提供や看護師による健康状態の追加確認を実施
○しろまる 5月2日に、奈良県総合医療センター内に臨時の応急医療施設を設置
d 酸素の投与
○しろまる 体調急変(悪化)時には、入院までの間、必要に応じて、宿泊療養施設で一時的に酸素を投与
〔(3)‐2〕入院・入所待機者、自宅療養者に対しては、
a パルスオキシメーターの貸出をしています。
b 保健所の保健師等が健康観察を行っています。
c 看護師による電話相談窓口を設置しています。
d 市町村による生活支援を案内しています。
e 自宅等での健康状態の確認方法や過ごし方をリーフレットにまとめ、本日(9月10日)より配付をはじめます。
f 体調急変(悪化)時に対応できる体制を構築しています。
a パルスオキシメーターの貸出
○しろまる 入院・入所待機者、自宅療養者に、パルスオキシメーター(※(注記))を貸し出しています。これにより、自宅で肺の機能を評価できるようになります。
※(注記)指先に装着し、血中の酸素飽和濃度を測定する機器
図表
b 保健所の保健師等による健康観察
○しろまる ICT(My HER-SYS)を活用した健康状態の確認
○しろまる 電話による健康状態の聞き取り
c 看護師による電話相談窓口の設置
○しろまる 毎日夜間(17時15分〜翌8時30分) ※(注記)昼間は保健所に直接相談
○しろまる 8月1日〜31日の相談件数300件
うち医療機関を案内した件数57件
d 市町村による生活支援の案内
個人情報保護条例では、「病歴に関する情報」は、本人に差別、偏見などが生じないよう特に配慮を要するものであり、現在の本県の状況では、市町村に一律に提供することは考えていません。
県では、入院・入所待機者、自宅療養者に対して、保健所への健康相談に加えて、市町村担当課(生活支援の相談先)を案内しています。
市町村による生活支援の内容は、「買い物代行」、「医薬品の受取代行」、「マスク、パルスオキシメーター、食料品の配布」などです。
より多くの市町村の取組を期待しています。
図表
e 健康状態の確認方法や過ごし方をまとめたリーフレットの配付
○しろまる 緊急性の高い症状(表情・外見、息苦しさ、意識障害など)や、症状に該当する場合の連絡先を案内
○しろまる 同居家族等がおられる場合の自宅等での過ごし方を掲載
○しろまる 体温等の健康状態や行動記録を日々記録できるように編集
f 体調急変(悪化)時の対応
○しろまる 自宅等で症状が悪化した場合に対応できるよう、新型コロナ対応病院が救急搬送に対応する仕組みを構築
○しろまる 5月2日に、奈良県総合医療センター内に臨時の応急医療施設を設置
(4) 入院病床を確保しています
本日(9月10日)より、2床増床となります。
引き続き、入院病床の確保に努めます。
458床(9月10日現在)
新型コロナ対応入院病床458床/一般病床10,712床 = 4.28% (全国20位)
(4)-1 入院病床提供医療機関
図表
(4)-2 入院病床の占有状況
第5波の占有率の山は、第4波の時と同じような状況となっています。
図表
(4)-3 入院病床の機能強化
a 妊婦や子どもの病床確保
○しろまる 妊婦や子どもに対応できる新型コロナ対応病院を確保
※(注記)これまで妊婦は全て入院していただいています
b 中和抗体薬(ロナプリーブ)の治療を受けられる体制の強化
○しろまる 20の新型コロナ対応病院(9月1日時点)でロナプリーブを投与
○しろまる 宿泊療養施設入所者が新型コロナ対応病院を外来受診し、投与を受ける体制を構築(9月14日運用開始予定)
○しろまる さらなる投与体制の強化のため、関係医療機関と協議中
c 新型コロナ対応病院での入院治療後の患者を受け入れる一般病床の確保
○しろまる 新型コロナの症状が軽快した患者や、新型コロナは治癒したもののリハビリ等の医療提供が必要な患者を受け入れる後方支援病院を確保
(4)-4 入院病床の確保状況
[都道府県の新型コロナ対応病床への転換率の比較]
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(5) 宿泊療養施設を確保しています
本日(9月10日)より、「スーパーホテル奈良・大和郡山」で、新たに81室の運用を開始します。
また、新たな宿泊施設(約150室)について、9月中旬の運用開始に向けて調整中です。
さらに、複数の宿泊施設と調整中です。
792室(7施設) → 942室(8施設)
新型コロナ対応宿泊療養室942室/旅館・ホテル客室9,735室 = 9.68% (全国2位)
(5)-1 宿泊療養施設
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(5)-2 宿泊療養施設の占有状況
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(5)-3 宿泊療養室の確保状況
[都道府県の新型コロナ対応宿泊療養室への転換率の比較]
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(6) 病床、宿泊療養施設と自宅療養等の者との関係
奈良県では病床や宿泊療養施設の収容力のオーバーフローの状況に注視しています。
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(6)-1 入院・入所者と自宅療養者の割合
8月25日時点で、奈良県では当該時点での感染者のうち約5割の方が自宅待機または自宅療養されています。奈良県では自宅療養者実質ゼロを目指し、この割合が下がるよう引き続き取り組みを進めてまいります。
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(6)-2 入院・入所待機中、自宅療養中の者の内訳
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(7) 学校、放課後児童クラブ、保育所等での検査体制強化
○しろまる 学校等
登校後、体調の変調を来した場合であって、医療機関を直ちに受診できない場合等においても早期に陽性者を発見できるよう、文部科学省より「抗原簡易キット」を配布
・県立学校および総合寄宿舎については、県教育委員会を通じて配布予定
市町村立幼稚園・小・中・高等学校については、各市町村教育委員会を通じて配布予定
・私立学校についても、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、専修学校へ配布予定
○しろまる 放課後児童クラブ・保育所等
・早期に陽性者を発見し、感染拡大を防止するため、厚生労働省から放課後児童クラブ(学童保育所)・保育所等職員向けの「抗原簡易キット」が施設に配布予定
現在、市町村を通じて把握した、各施設等の配布希望を厚生労働省へ報告済
(8) 保健所機能の強化
○しろまる 保健所の体制強化
・本庁や感染者が比較的少ない保健所等に属する保健師による応援
・保健師が担当する業務を絞り込み、保健所や福祉医療部内の他職種による応援を投入
国のシステム(HER-SYS)への報告データの入力・感染者の入所調整等
・外部委託の導入
感染者搬送・パルスオキシメーターの配送等
・感染者情報データベースシステムの開発
・看護師等の新規採用(募集中)
○しろまる 本庁他部局からの動員
現下の急激な感染拡大の情勢に鑑み、他部局からの動員により体制をさらに強化
応援人数:10名(郡山保健所4名、中和保健所6名)
業務内容:疫学調査・宿泊療養施設等入所対応業務、検体搬送業務、接触者検査補助業務等
対応期間:8月27日〜10月28日(予定)
(9) 医師会と協力した自宅待機者等の健康観察
○しろまる 入院・入所待機者や自宅療養者への健康観察を充実させるため、往診やオンライン診療について8月24日に医師会に協力を求めました。
○しろまる 現在、医師会において、往診やオンライン診療に対応していただける医療機関をとりまとめておられます。
○しろまる 来週には、医師会から県に医療機関のリストを提供していただける予定です。
○しろまる 引き続き、医師会と協議を続けます。
奈良県の就業地別有効求人倍率は、近畿の府県の中ではずっと1位で推移しています。近畿府県の中では、比較的経済の温度が維持されているように見受けられます。引き続き雇用の確保・柔軟な働き方の推進に取り組んでいきます。
図表
全国に先駆けて開始した無利子・無保証料をはじめとする県制度融資等により、新型コロナウイルス関連による企業倒産等が抑制されています。
(融資実績3,690億円令和3年9月2日現在)
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雇用調整助成金等の上乗せの継続
全国で、5月以降、国の「雇用調整助成金(緊急雇用安定助成金含む)※(注記)」の助成率が原則10/10→9/10に引き下げ(中小企業・小規模事業所が解雇等を行わない場合)られていますが、本県では、コロナ禍の中、頑張る中小企業などの雇用維持を支援するため、5月〜9月の間、上乗せ補助を行い元の支給水準を確保してきました。
引き続き、10月と11月について、上乗せ補助を継続します。
※(注記)雇用調整助成金とは、事業主が、従業員に対して雇用調整(休業)を行い、従業員の雇用を維持した場合に、休業手当などの一部を助成する制度。国から事業主に直接支払われます。(雇用保険被保険者でない従業員を休業させた場合には、緊急雇用安定助成金が支払われます。)
図表
テレワーク導入・定着の支援
県内中小企業・小規模事業所等において、コロナ感染防止対策と柔軟な働き方の両面からテレワーク導入・定着を推進しています。
〇専門相談員による相談窓口を設置し、個々の事業所の実情に応じた電話・訪問による支援を実施します。
〇テレワークの導入に必要となる機器購入費等への補助を行います。
(6月補正予算70,000千円)
図表
奈良県では、事業者の皆様に寄り添い、国等が実施する様々な支援メニューにつながるよう、サポートしています。
国等が実施する支援策( 例)
事業再構築補助金
(県内事業者採択件数※(注記)233件)
新分野展開や業態転換等の事業再構築に取り組む場合、最大1億円まで補助(補助率最大3/4)
持続化補助金
(県内事業者採択件数※(注記)400件)
小規模事業者がビジネスモデル転換等へ取り組む場合、最大100万円まで補助(補助率最大3/4)
ものづくり補助金(一般型)
(県内事業者採択件数※(注記)28件)
新製品・サービス開発や生産プロセスの改善に取り組む場合、上限1,000万円まで補助(補助率最大2/3)
IT導入補助金
(県内事業者採択件数※(注記)139件)
業務の効率化及び接触機会の低減に資するITツール等の導入に取り組む場合、上限450万円まで補助(補助率最大2/3)
※(注記)令和3年度の現時点での採択件数
ワクチン加速・活用策の検討
感染リスクを低減させ、社会経済活動を正しく再開するためのワクチン接種促進・活用のための施策を推進
・まず、今月より、学生の接種の加速キャンペーンを開始
- テレビ番組でのCM放映(放映後YouTubeで動画配信)
- 県立大学等における動画CMの放映
- 県の職域ワクチンを活用した大学生向けワクチン接種スタート
・認証制度を活用した飲食クーポンを補正予算に計上
- 飲食クーポンによる新型コロナワクチン接種促進事業
ワクチン接種済者(県民)20万人に、感染防止対策の認証を取得した飲食店等で利用できるクーポン券(3,000円)を配布
予算額750,000千円
※(注記)「いまなら。キャンペーン」については、ワクチンの接種状況等を踏まえ、事業内容を今後検討
令和3年度9月補正予算案(うち新型コロナウイルス感染症対策分)の概要
予算額
7,724百万円(新型コロナウイルス感染症対策分)
主な事業
(単位: 百万円)
1 医療機関への支援金の支給など、希望する県民へのワクチン接種完了に向けた接種体制の強化(2,870)
2 ワクチン接種済みの県民に、感染防止対策の認証を取得した飲食店で利用できるクーポン券を配付(750)
3 感染者の治療に携わる医療従事者に特殊勤務手当を支給する医療機関に対し補助(468)
4 生活福祉資金・生活困窮者自立支援金の申請受付期間の延長(2,545)
<問い合わせ先>
1 医療政策局 新型コロナワクチン接種推進室 数家補佐(内線4674)
2 食と農の振興部 豊かな食と農の振興課 𠮷田参事(内線3811)
3 医療政策局 医師・看護師確保対策室 木村補佐(内線3191)
4 福祉医療部 地域福祉課 塩野補佐(内線2814)
新型コロナウイルス感染症に関連する人権への配慮について
― 差別や偏見をなくしましょう―
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、感染された方をはじめ、医療従事者やそのご家族、その方々が属する施設・機関などに対する差別的な言動や、SNSでの誹謗中傷など、人権を侵害する事象が見受けられます。
いかなる場合でも、差別、偏見、いじめなどは決して許されるものではありません。
県民のみなさまには、新型コロナウイルス感染症に関連する憶測、デマ、不確かな情報に惑わされず、人権侵害につながることのないよう、行政機関の提供する正確な情報に基づき、冷静に行動していただきますようお願いいたします。
県民の皆様と力を合わせて、
新型コロナを克服しましょう。
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