広島空港開港記念モニュメント
掲載日2025年10月21日
広島空港開港記念モニュメントとは
移設後の写真
広島空港開港記念モニュメント(作品名「地球・一個の球体のために」)は、広島空港が開港した当初の平成5年にターミナルビル正面に岡本敦生氏によって制作・設置され、令和7年にターミナル左の現在のモニュメント広場に再設置されました。
作品コンセプトとして、それぞれの円柱は、世界の様々な都市の空港ロビーに向かって設置されていることが特徴的です。
広島空港を訪れた際は、ぜひモニュメント広場にお立ち寄りいただき、広島空港と世界の各都市のつながりに思いを馳せてはいかがでしょうか。
(作品概要)※(注記)現地説明文より
「 地球は宇宙空間に浮かぶ一個の楕円球体です。この地から我々は飛行機に乗って、世界各地に行くことができます。果てしなく続く広大な海原と陸地と雲海を眺めながら、数時間後に我々は確実に地球上の別の地点に立つことができるのです。
ここに立ち並んでいる一本一本の円柱は、地球上の各都市にある国際空港のロビーに向かって立っています。その一本一本の円柱に触れながら、直線下遥か数千キロメートルの地点に広がっている地上のことや,その地で暮らしている人々のことを思いながら、人種・民族の違いを超えて,我々にとってかけがえのないたった一つの球体、その丸さと大きさとを感じていただけたら幸いです。
これらの円柱は、それぞれの大陸から産出する石と、イメージとしての金属とで出来上がっています。様々な個性を持った円柱達が、それぞれの方角から一つの場所に集まろうとしています。その一本一本が、世界平和の碑になってくれることを心から願っています。」
作品コンセプトとして、それぞれの円柱は、世界の様々な都市の空港ロビーに向かって設置されていることが特徴的です。
広島空港を訪れた際は、ぜひモニュメント広場にお立ち寄りいただき、広島空港と世界の各都市のつながりに思いを馳せてはいかがでしょうか。
(作品概要)※(注記)現地説明文より
「 地球は宇宙空間に浮かぶ一個の楕円球体です。この地から我々は飛行機に乗って、世界各地に行くことができます。果てしなく続く広大な海原と陸地と雲海を眺めながら、数時間後に我々は確実に地球上の別の地点に立つことができるのです。
ここに立ち並んでいる一本一本の円柱は、地球上の各都市にある国際空港のロビーに向かって立っています。その一本一本の円柱に触れながら、直線下遥か数千キロメートルの地点に広がっている地上のことや,その地で暮らしている人々のことを思いながら、人種・民族の違いを超えて,我々にとってかけがえのないたった一つの球体、その丸さと大きさとを感じていただけたら幸いです。
これらの円柱は、それぞれの大陸から産出する石と、イメージとしての金属とで出来上がっています。様々な個性を持った円柱達が、それぞれの方角から一つの場所に集まろうとしています。その一本一本が、世界平和の碑になってくれることを心から願っています。」
移設前の写真
移設前写真
制作者コメント
新・地球一個の球体のために
1993 年に広島空港の開港と併せて、ターミナルビル正面に設置した「地球 一個の球体のために」と題した三十二本の円柱が立ち並ぶ壮大なモニュメントが在った。
0.7mφ*4mの円柱がそれぞれの角度と方位で地面から突き出ていて、その一本一本は世界各地の国際空港と広島空港を一直線で繋ぐ、地球スケールの円柱の一端として現し設置したのだ。
空港の⺠営化と併せて駐車スペースの確保と利便性のために、このモニュメントは移設されることになった。それに基づいて 2022 年から 4 年計画で、移設プロジェクトが動き始めた。
普通のモニュメントなら右から左に移動させれば完了なのだが、この円柱達はそうは行かない。新たな設置場所の緯度・経度・標高を基に再計算し、その値をベースに正確な方位と角度で再設置しなければ、広島空港のモニュメントにはならない訳だ。
問題は 33 年前の地点の角度出し計算方法と、今の地上地点の出し方が全く異なっている。現在は地球の周り(宇宙)を飛翔している多くの人工衛星データから、地心を原点とした宇宙空間位置ベクトルとして地上の位置が与えられる。これは老彫刻家としての私の解析能力を遥かに超えているデータである。
最終的に、国土地理院に助けを求めた。地理院の高木悠さん、マビット京湖さんのお二方が快く対応して下さって、新たな設置地点での円柱の角度出し計算を行って頂いたのだ。
その値をベースにして、2025 年に 17 本の円柱達を再設置し、周りの空間も整えました。
かつての壮大なモニュメントスケールから、ヒューマンスケールの彫刻になったのではないかと感じております。
国土地理院の高木悠様、マビット京湖様の御協力に心から感謝しております。
彫刻家 岡本敦生
1993 年に広島空港の開港と併せて、ターミナルビル正面に設置した「地球 一個の球体のために」と題した三十二本の円柱が立ち並ぶ壮大なモニュメントが在った。
0.7mφ*4mの円柱がそれぞれの角度と方位で地面から突き出ていて、その一本一本は世界各地の国際空港と広島空港を一直線で繋ぐ、地球スケールの円柱の一端として現し設置したのだ。
空港の⺠営化と併せて駐車スペースの確保と利便性のために、このモニュメントは移設されることになった。それに基づいて 2022 年から 4 年計画で、移設プロジェクトが動き始めた。
普通のモニュメントなら右から左に移動させれば完了なのだが、この円柱達はそうは行かない。新たな設置場所の緯度・経度・標高を基に再計算し、その値をベースに正確な方位と角度で再設置しなければ、広島空港のモニュメントにはならない訳だ。
問題は 33 年前の地点の角度出し計算方法と、今の地上地点の出し方が全く異なっている。現在は地球の周り(宇宙)を飛翔している多くの人工衛星データから、地心を原点とした宇宙空間位置ベクトルとして地上の位置が与えられる。これは老彫刻家としての私の解析能力を遥かに超えているデータである。
最終的に、国土地理院に助けを求めた。地理院の高木悠さん、マビット京湖さんのお二方が快く対応して下さって、新たな設置地点での円柱の角度出し計算を行って頂いたのだ。
その値をベースにして、2025 年に 17 本の円柱達を再設置し、周りの空間も整えました。
かつての壮大なモニュメントスケールから、ヒューマンスケールの彫刻になったのではないかと感じております。
国土地理院の高木悠様、マビット京湖様の御協力に心から感謝しております。
彫刻家 岡本敦生