社会全体でデジタル化が進む中、「データを読み解き、活用できる人材」の重要性が高まっています。特にAIやIoTの発展により、データサイエンティストへのニーズは急速に拡大しており、経済産業省の予測では、2030年には数十万人規模の人材不足が見込まれています。さらに、ChatGPTのような生成AIの普及により、AIを「使いこなし」「連携して判断する力」も求められるようになり、データサイエンスの知識は今後ますます価値を持つと考えられています。医療・福祉分野でも、電子カルテや健康診断、生活習慣データなどを活用した予防医療や個別化医療が進められており、データを「集め・読み解き・活かす力」を持つ人材の育成が急務です。
本学では、
保健・医療・福祉・スポーツ領域の
強みを活かして、
現代社会が求める
新しい専門人材の育成を目指します。
本学が保有する強化指定クラブやプロスポーツチームと連携し、実際のスポーツ現場における勝敗分析や戦略支援、アスリートのケア・サポートなど応用的なデータ分析スキルを身につけます。
1・2年次にデータサイエンティストに必要な基礎スキルをしっかりと学びます。
3・4年次には、「医療」「福祉」「スポーツ」など幅広い分野から関心のある科目を深く学ぶことができます。人々の健康を支えるために、データを的確に分析・活用する実践力を身につけ、未来の健康社会をデザインする力へとつなげていきます。
データサイエンス
データサイエンティストのベーススキルである
「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」を身につける
AI処理・データサイエンスの領域で利用されることが多いプログラミング言語 Pythonで、プログラミングの基礎概念を学習し、さらに基本的なデータ構造を理解し、それらを扱う代表的なアルゴリズムを習得します。その上で、簡単なデータ処理を行うPythonプログラムを作成できることを目指します。
人工知能(AI)の進展は目覚ましく、その範囲も広いです。
人工知能の基礎的な概念とこれまでの進展を学びながら、人工知能を俯瞰的に把握することで、人工知能を社会において適切に利用できる能力を身につける、AIの応用可能性を学びます。
「医療」「福祉」「スポーツ」の専門性を高め、
インターンシップを通してビジネスで活用できる実践的な応用スキルを身につける
科目例:AI応用医療画像解析演習
CTやMRIなどの医療画像を対象に、腫瘍検出や画像分類などの技術を習得し、医療現場での診断支援に応用するスキルを養います。実際の医療画像を用いた演習を通じて、モデルのトレーニング、評価、パラメータの調整方法について実践的に理解を深め、医療データサイエンティストとしての専門的スキルを身につけます。
科目例:アシスティブ・テクノロジー
支援技術の事例を解説しながら、移動や外出、食事、コミュニケーション等におけるアシスティブ・テクノロジーの役割について説明します。また、現代社会におけるアシスティブ・テクノロジーの課題について事例を示しながら議論し、QOL向上支援における課題探索能力の獲得を目指します。
科目例:スポーツデータサイエンス
自ら実践"する"スポーツ、観戦者としての"みる"スポーツなどスポーツに関わる様々な立場からデータサイエンスとスポーツアナリティクスの知見・技術を身につけることを目的とします。そのために、様々なスポーツ場面におけるスポーツデータの測定技術、分析手法、活用方法を学修します。
健康データサイエンス学科フロア(IA棟4F)
2026年2月末 竣工予定!
※(注記)掲載の完成予想図(パース)はイメージです。
実際の建物とは異なる場合があります。予めご了承ください。
「データサイエンス」を学んだ
あなたの未来は?
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活躍のフィールドは最大限
蓄積されたレントゲン画像や電子カルテなどの膨大なデータを高速かつ正確に分析し、病気の兆候を見逃すことなく早期発見などに役立てます。
福祉現場において蓄積されたデータを活用することで、個々の対象者へより最適なケアプランの開発に応用することができます。
試合中の選手の動きや身体データを分析することで、勝利に導く戦術分析やアスリートへのケア・サポートに役立てることができます。
幅広い世代の膨大な肌の画像をAIに学習させることで次世代スキンケア商品の開発に役立てることができます。
人々の日々の食生活をデータベース化し、分析することで、より健康管理がしやすい食事メニューの開発や提案などに応用できます。
多くの企業とタッグを組み、製品やサービスの変革、業務の効率化などの新たなDX推進にチャレンジできます。
日々の健康状態や車の運転状況などの顧客データをもとに分析を行い、一人ひとりにマッチした保険商品を開発・提案できます。
学生の学習記録や成績などをデータ分析することで、個別の学習計画のサポートや学力アップにつながる教材の開発に役立てることができます。
これまでに起きた災害や事件、事故など、あらゆるデータを分析して対策を打つことで、安心して暮らせる社会の実現を目指します。
電子カルテや検査結果、診療記録など医療データを分析して、医師や看護師がよりスムーズに働けるようサポートします。年齢や持病、生活習慣など様々な情報から再入院のリスクが高い患者の特徴を明らかにし、早めのケアや指導につなげることで、予防的な医療の実現に貢献します。
その他にも・・・
ヘルスケア企業、製薬関連企業、
医療機器メーカー、健康食品メーカーなど
高齢者の介護記録や生活データを分析して、一人ひとりに合った支援方法の提案や、介護職員の業務を効率化するシステムづくりに関わります。転倒リスクの高い利用者をデータから予測し、見守り体制を強化するなど、安全で安心な福祉サービスの提供をデータで支えます。
その他にも・・・
ヘルスケア企業、製薬関連企業、
医療機器メーカー、健康食品メーカーなど
選手の心拍数や動き、トレーニングデータを分析して、パフォーマンス向上やケガの予防に役立てることができます。例えば、試合中の走行距離や疲労の蓄積を可視化し、最適なトレーニングメニューや休養計画を提案するなど、科学的な視点でアスリートをサポートします。
その他にも・・・
スポーツ関連企業、スポーツメーカー、
大学等の教育研究機関、ヘルスケア企業、健康食品メーカーなど
クロスボールからの
ペナルティエリア内でのシュート
横パスからの
ペナルティエリア内でのシュート
ペナルティエリア外からの
シュート
正解できましたか?
このような分析を行う職業、
それが、スポーツアナリストです。
不正解
A味方選手からクロスボールを受けてシュートする場面です。シュートを打つ選手(赤色)はフリーであり、大きなチャンスではありますが、ゴールへの角度が小さいため、シュートを外してしまう可能性もあります。
正解
Bシュートを打つ選手の位置はゴール正面であり、近くに守備選手やゴールキーパーがいるものの、ゴールの可能性が高い場面です。味方選手からのパス(点線)も近く、シュートしやすい状況といえます。
※(注記)ゴール期待値がスポーツデータ分析企業や研究者によって異なるモデルが開発されているため、モデルによって結果は異なる可能性があります。
不正解
CCのプレーは、3つの中で最もゴール期待値が低いシュートです。AやBと比べてゴールからの距離が遠く、難しいシュートとなります。しかし、Cのような難しいシュートを数多く決められる選手は貴重な存在です。
野球におけるデータサイエンスの事例として、「バレルゾーン」の発見と「フライボール革命」があります。
バレルゾーンとは、バッティングにおいて理想的な打球角度と打球速度でボールをとらえられるゾーンのことを指します(右図参照)。
フライボール革命とは、野球の打撃戦術の一つで、打者が意図的に打球を高く打ち上げることを目指す戦術です。
このように、スポーツデータサイエンスの知見を活用することで、新しい戦術や技術が発見され、スポーツの進化につながっています。