船主団体外航労務協会及び全日本海員組合からの照会に対する回答
課審3−11
平成12年6月20日
船主団体 外航労務協会
会長 廣瀬忠邦 殿
全日本海員組合
組合長 中西昭士郎 殿
国税庁課税部審理室長
小林幹雄
標題のことについては、貴見のとおり取り扱うこととして差し支えありません。
船主団体外航労務協会及び全日本海員組合からの照会
平成12年6月2日
外労総 第10号
国税庁長官 殿
伏屋和彦 殿
船主団体 外航労務協会
会長 廣瀬忠邦
全日本海員組合
組合長 中西昭士郎
乗船中の船員に支給される「家族呼寄費」については、平成7年12月21日付「課審3-103」により、所得税を課さない旨の回答を戴いておりますが、今般、労働協約改定により、その支給規定を下記の通り変更致しました。つきましては、変更後の「家族呼寄費」についても、所得税法第9条((非課税所得))第1項第4号に規定する旅費に該当するものとして、従来通り非課税と取り扱って差し支えないか、ご照会申し上げます。
記
(1) 支給回数を年間(4月1日〜3月31日)2回から3回に変更致しました。
(2) 実際に利用した場合、航空機の運賃を支給することと致しました。
なお、支給対象、前(2)以外の交通費、宿泊補助費に関しましては、従来通りで変更はございません。
改定後の支給規定
支給対象 | 妻子 |
---|---|
支給回数 | 年間3回 |
交通費 | 実費 |
宿泊補助費 | 1回につき10,000円(人数にかかわらず) |
支給回数は、昭和47年の本制度新設時から年間2回のままで今日に至っております。しかしながら、当時は外航船の大半が「在来貨物船」であり、日本の主要港に於ける停泊期間が1港あたり平均5日間程度確保されていたのに対し、昨今では日本人船員の乗船する船種はコンテナ船、自動車船、原油タンカー、LNG船等専用船化された為、停泊時間が半日から多くとも2日間程度となり、実際に家族と面会できる時間は当時と比較して僅かなものとなっています。また、当時は乗組員の全員が日本人船員であったのに対し、昨今では国際競争力を改善する為外国人船員との混乗化が進み1船あたりの日本人船員数が船長、機関長の2名だけという船も出てきており、家族との面会が精神衛生面に於いても重要なファクターを占める状況となっております。このような環境の変化を鑑み、乗船中の船員が家族と面会できる機会を増加させ労働の再生産を図るとの観点から、支給回数を年間3回へと変更致しました。
また、本年4月1日から航空機の運賃が自由化され各種割引運賃が設定されたこと、離島や遠距離旅行の場合航空機の利用が一般的となりつつある状況を鑑み、実際に利用した場合に限り航空機の運賃を支給することと致しました。
平成12年4月1日
以上