NEDO水素・燃料電池成果報告会2024
団体名:
発表日:2024年7月 日
発表No.
連絡先:国立研究開発法人産業技術総合研究所
省エネルギー研究部門 堀田照久18○しろまる
燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業/共通課題解決型基盤技術開発/
固体酸化物形燃料電池スタックの高度評価・解析技術の研究開発
P1-15
産業技術総合研究所、電力中央研究所、東京大学、京都大学、九州大学、東北大学、イムラ・ジャパン株式会社
(共同実施先)京セラ(株)、森村SOFCテクノロジー(株)、(株)デンソー、大阪ガスマーケティング(株)、東京瓦斯(株)、日産自動車(株) (再委託)千葉工業大学、慶應義塾大学
目標:固体酸化物形燃料電池(SOFC)の普及・適用性拡大に必要な、高度なスタック評価・解析技術を確立する。
先進スタックの13 万時間超の⻑期寿命・運用、65%を超える高効率運転、再エネ調整力応用としての負荷変動や急速起動など、
スタック運用限界に近い状態を的確に評価し、⻑期寿命や運用性限界を予測する高度な評価・解析技術を開発・提供する。
成果概要:スタックの⻑期耐久予測や運用性拡大評価に資する各種の先進的な評価・解析法を複数開発し、一部は完成しつつある。
1)スタック性能表示式法の改良と寿命予測:SOFCスタックの高効率運転下(燃料利用率85%)、2万時間の⻑期耐久試験を複数スタックで
達成、主たる抵抗増大成分がオーム損と空気極過電圧であることを解明。燃料極劣化も観測。時間項入り性能表示式から、劣化予測を可能に
2)スタック劣化複合効果・⻑期寿命予測シミュレーション開発:各部材や材料の劣化メカニズムの時間依存性や複合効果を整理、総合的評
価のための基礎データ集積し、スタック劣化を表示するためのマルチスケールシミュレーション技術を進め、その基本コードは完成した。
3)急速起動・負荷変動、加速劣化評価法:急速起動や負荷変動に対応するためのセル評価装置完成、基礎データ収集し、評価プロトコルの
データ提供。SOFCシステム動特性評価を進めるためのスタックレベルデータを集積。矩形波の電流変化を与え、サイクルで劣化加速を確認。
4)革新評価・解析法:電極微構造画像解析に機械学習を適用、その教師データを集積し、機械学習による燃料極微構造変化、寿命予測
が可能に。電池性能曲線も機械学習させることで、性能劣化予測可能に。
評価法開発のイメージ
研究開発体制
成果1:長寿命・高効率セルスタック評価技術開発
成果2:運用性拡大評価技術開発
成果3:先進評価技術開発
今後の展開:開発した評価法の応用