NEDO水素・燃料電池成果報告会2024
団体名:
発表日:2024年7月 日
発表No.
NEDO水素・燃料電池成果報告会20218競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業/大規模水素サプライチェーンの構築に係る技術開発/
大型液化水素貯槽からの大量漏洩・拡散等のシミュレーション手法の開発及び設置基準の整備に向けた調査研究
P1-46
連絡先:(特別民間法人)高圧ガス保安協会 水素センター
h2@khk.or.jp
高圧ガス保安協会(KHK)、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、国立大学法人横浜国立大学(YNU)
連絡先:○しろまる○しろまる○しろまる
○しろまる○しろまる○しろまる○しろまる○しろまる○しろまる○しろまる○しろまる
1 研究背景と目的
現状
(貯蔵容量全量)
検討後
2 前年度の実施内容と主な成果 現行の保安距離の算定式を基に50,000m3
LH2貯槽の保安距離の理論値を試算
55.3mから255.9 m
(現行基準では320m)
大気圧沸点近傍(20.5K)から臨界温度近傍(32.5K)まで
実験データの取得
小規模実験:φ0.5mコンクリート製供試体にLH2を供給
・蒸発速度計測、濃度分布の計測
大規模実験:3m四方程度の供試体にLH2を供給
・水素-空気可燃性混合気の濃度分布、拡散範囲の計測
・燃焼・爆燃による熱輻射・爆風圧の影響範囲を計測
シミュレーション手法に反映
FLACSによる解析結果と実験データとの整合確認
他の解析モデルとのクロスチェックによるバリデーション
技術基準の見直しに係る情報整理・とりまとめ
成果イメージ
実験的に計測
シミュレーションに反映
技術基準の見直しに係る予備検討:
現行基準を踏まえた保安距離の試算
現行の保安距離算定式を分析し、LH2に適用する場合
に必要な係数値、物性値を確認し保安距離を試算.
50,000m3 の保安距離を大気圧の沸点近傍(20.5K)
から臨界温度近傍(32.5K)まで試算したところ、
55.3m(20.5K)から255.9m(32.5K) という結果を得た.これに
ついては実験結果等を踏まえて慎重に閾値を検討する.
(その他、以下を実施)
・実験データ取得に向けた実験設備の製作・調達.
・小規模試験系によるLH2拡散範囲の予備解析.
背景:50,000 m3規模の液化水素貯槽の設置 世界初
水素の社会実装に向けた大規模水素サプライチェーンの
構築のために大型液化水素貯槽(50,000 m3)が設置予定.
保安距離や防液堤など、保安基準の整備見直しを要する.
課題:液化水素の大規模漏洩を想定したデータが不足
これまで液化水素(LH2)のエネルギーとしての大量貯蔵は
想定されておらず、大規模な漏洩等のデータが不足
水素拡散、燃焼等の影響評価手法が確立されていない.
目的:影響評価手法の確立と保安基準の整備見直し
LH2の漏洩に伴う災害影響評価シミュレーション手法を開発し
現行の技術基準の整備見直しに資する技術的な情報整理を行う.LH2LH2
検討後
保安距離の検討
防液堤の検討
3 今後の展望
Safety
distance(m)5010015020025030020 22 24 26 28 30 32 34
Temperature (K)
Safety distance
Pressure (MPa)
0.09341 0.40384 1.12030
図の出典 Tomoki Hara, Kenji Oyamada, Yoshiaki Kishikawa, Yuta Shiga, Takeru Sano, Tatsumi Takehana, Tomoyuki Endo, Akihiro Nakano, Ritsu Dobashi, Kazunori Kuwana , Study
on safety distance for large-scale Liquid Hydrogen (LH2) storage tank, 24th World Hydrogen Energy Conference, Cancún, México, June 25 2024.