金属の積層造形技術は、航空宇宙、産業機器、医療等の分野での部品加工への適用が期待されています。しかし、付加価値が高い複雑形状や高機能部品の造形では、品質の再現性確保や開発にかかる時間とコストが課題となっています。
本プロジェクトでは、金属積層造形における金属の溶融凝固現象を解明し、プロセス中での高度な計測・機械制御技術を開発することで、金属の積層造形部品等の高品質の確保および開発の効率化を目指します。
パウダーベッド方式(レーザービームおよび電子ビーム)での金属積層造形において、以下の開発に取り組んでいます。
欠陥の原因となる金属蒸気や金属飛沫(スパッタ)、温度分布、造形面の性状などを観測・計測し、欠陥発生メカニズムを解明します。さらに、欠陥発生原因と造形条件の関係性を機械学習やシミュレーションにより解析して、欠陥発生予測技術を開発します。
造形プロセス中で発生する欠陥をリアルタイムに高精度で検出し、再溶融により欠陥補修するための、高度モニタリングおよびフィードバック制御機能を開発します。
欠陥発生の予測技術と高度モニタリング・フィードバック制御機能を用い、造形サンプルの試作と評価を行いデータを蓄積します。そして、さまざまな造形条件や材料により蓄積したデータをもとに、ユーザーが積層造形部品を効率的に開発・評価するための手法やシステムを開発します。
研究成果の適用前、適用後のイメージフローを表した概要図
成果を適用した際のイメージフローを表した概要図
事業期間・予算額 | 事業期間:2019年度〜2023年度、予算額:3.6億円(2023年度) |
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技術・事業分野 | 材料・製造 |
プロジェクトコード | P19007 |
担当部署 | 材料・ナノテクノロジー部 (TEL:044-520-5220) |
最終更新日:2024年2月26日