耐震診断でチェックするポイント!
耐震診断は、耐震の技術をもった専門家が調査を行います。調査時間は約2時間。住宅の外や、中から調査を行うため、住宅の『健康診断』ともいえます。調査に入る前に、築年数やリフォームの有無、雨漏りが起きたことがあるかなど、住宅に関する情報を確認します。
調査箇所のポイント解説
具体的な調査箇所ごとにポイントを解説していきます。
おうちの中
・間取り図の作成
・壁の材質
・窓、押し入れ等の開口部の位置
・水回り
図面や設計図通りに施工されているか確認し、間取りを書き、窓や掃き出しの位置を現地調査票に書き込みます。壁の材質や筋かいの太さや向きも重要な要素ですので、床下や小屋裏などから確認します。コンセントカバーを外してチェックする場合もあります。また、雨染みやひび割れがないか確認します。
おうちの外
・外壁
・基礎
・屋根
耐震診断の結果を大きく左右する要素のひとつが、建物の重さ。屋根の種類と住宅全体の壁の材質によって、3段階で評価します。屋外の調査で屋根の構造を調べます。さらに基礎も耐震性の重要な要素ですので、鉄筋やひび割れの有無を確認します。
小屋裏
・雨漏り
・筋かいの有無
・接合金物など各種金物
小屋裏(屋根裏)でわかることは、様々な金物や筋かいの取り付け状況や屋根の劣化状況です。耐震性を高めるために、木造住宅には多様な金物が使われています。柱と梁を固定する「接合金物」や筋かいが地震の震動で揺れて外れるのを防ぐ「筋かいプレート」、水平方向の強さを高める「火打ち」などです。
金物があるだけではなく、さび付いていないか、施工は正しく行われているか等を確認していきます。
床下
床下調査は耐震補強設計を考える上でも欠かせない調査。筋かいの有無や基礎の配置、劣化状況を確認していきます。シロアリ被害がないか、水回り周辺の木材は腐っていないか慎重に調査します。基礎については、屋外から屋内までひび割れが貫通していないかといった点や、基礎の強さ(圧縮強度)を測定します。
こうした一連の調査が耐震診断です。調査する箇所が住宅全体のため、調査時間は約2時間かかります。
以上の調査結果をふまえて作成するのが診断書(耐震診断結果報告書)です。