2004年に発生した新潟中越地震の時に、小千谷のボランティアセンターで、震度5の余震を体験。一緒に愛知から来た組合員の社長が仮設トイレの中にいましたが、被災してトイレが倒れそうになりました。まさしく「地震は突然起こる」という教訓になりました。
現場で耐震診断を行い、図面との整合性を取る事で、机上で計算するだけの建築士さんとの違いをアピールすることができ、お客様の信頼につながっています。
床下の調査で狭いところを通る時に、着ていたつなぎがひっかかり身動き取れなくなったときは焦りました。猫や蛇など様々な小動物などにもよく出くわします。
耐震補強工事では、解体してみて想定と異なるケースもあり、現場を確認し補強設計を修正しながら対応していきます。
普段見ることがない床下や屋根裏の状況を写真でお伝えしています。「この位置は寝室真上の小屋裏です。」と、住んでいるお部屋と関連付けて説明することで、臨場感をもって住宅の構造を理解していただけます。
床下調査用に作ったウェアラブルカメラ付きラジコンです。一緒に床下の様子をみていただけるので、結果報告にもご納得いただきやすくなります。また、「機械で隅々までみてもらえる」という安心感にもつながっています。
力作のラジコンが、床下の離れた所で動かなくなった時は泣けてきました。
床下収納庫からラジコンを入れるところ
予算が厳しいのであれば、壁一箇所でもいいです。大事なことは被災した後に「やれるだけのことは済ましておいたのか?」と、自分自身に問いただした時、後悔しない決断ができたかです。補強が足りなかった後悔は、早い段階で前を向ける。補強をやらなかった後悔は、前に進むのに時間がかかります。
震災後に後悔の時間を短くしてほしいという想いで耐震事業に取り組んでいます。