結 果 の 概 要
1 外国人の入出国
(1) 外国人の入国状況
平成30年における外国人の正規入国者は30,102,102人(新規入国者27,574,232人,再入国者
2,527,870人)で,前年に比べ約267万人(9.7%) 増加している。
平成25年以降の新規入国者及び再入国者の推移を見ると,第1図のとおりである。
新規入国者及び再入国者ともに平成25年から増加傾向にあり,
平成25年と平成30年を比較すると,
新規入国者は18,019,817人(188.6%),再入国者は827,064人(48.6%)増加している。
(2) 正規入国外国人の在留資格
平成30年における入国外国人の在留資格を新規入国者,再入国者別に見ると,第2図のとおり
である。
新規入国者で最も多いのは,
短期滞在の27,054,549人で新規入国者全体の98.1%を占め,
次いで,技能実習1号ロが137,973人(0.5%),留学が124,269人(0.5%)と続いている。一方,
再入国者では,永住者が803,263人で再入国者全体の31.8%を占め,次いで,技術・人文知識・国
際業務が418,095人(16.5%),留学が352,282人(13.9%),家族滞在が178,082人(7.0%),
日本人の配偶者等が168,815人(6.7%)となっている。
在留資格は活動に基づくものと身分又は地位に基づくものに大別され,活動に基づくものは,
更に,各在留資格に定められた範囲内での就労が認められるものとそうでないものに分かれてい
る。
平成30年の新規入国者を上記の区分で見ると,在留活動及び身分・地位の構成比は第3図のと
おりである。そのうち就労が認められないものは27,251,450人で,全体の98.8%を占めている。9551,239
1,780
2,109
2,509
2,757
170 176 189 213 234 2530500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
平成25 26 27 28 29 30年
(万人)
第1図 新規入国者及び再入国者の推移
新規入国者 再入国者
また,それぞれを在留資格別に見ると,第4図から第6図のとおりである。
就労が認められるものは,技能実習1号ロが137,973人で55.0%を占め,最も多い。就労が認めら
れないものは,
短期滞在が27,054,549人で99.3%を占め,
最も多い。
身分又は地位に基づくものは,
公用が33,217人で46.1%を占め,最も多い。
なお,
外交及び公用は,
出入国管理及び難民認定法上では活動に基づくものに分類されているが,
一般的な就労活動とは異なるため,便宜上,身分又は地位に基づくものに,また,特定活動は,法
務大臣が個々に指定する活動であり,就労が認められるものとは限られないため,就労が認められ
ないものに計上した。020406080100120140160第2図 入国外国人の在留資格
新規入国者 再入国者
3,000
2,500
2,000
(万人)
定められた範囲内で,
就労可能な在留資格者
250,800人0.9%就労が認められない
在留資格者
27,251,450人
98.8%
身分又は地位に基づく
在留資格者
71,982人0.3%第3図 新規入国者の在留活動及び身分・地位の構成比
総数
27,574 ,232人
技能実習1号ロ
137,973人
55.0%
興行
42,703人
17.0%
技術・人文知識・国際業務
34,182人
13.6%
企業内転勤
9,478人3.8%技能実習1号イ
6,222人2.5%技能実習3号ロ
5,648人2.3%その他
14,594人5.8%第4図 就労が認められる在留資格の構成比
総数
250,800人
短期滞在
27,054,549人
99.3%
留学
124,269人0.5%家族滞在
27,952人0.1%その他
44,680人0.2%第5図 就労が認められない在留資格の構成比
総数
27,251,450人
公用
33,217人
46.1%
定住者
17,146人
23.8%
日本人の配偶者等
10,466人
14.5%
外交
9,072人
12.6%
永住者の配偶者等
2,081人2.9%第6図 身分又は地位に基づく在留資格の構成比
総数
71,982人739014717521321122528635840243545416025445051757669327230242553574178250005001,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
平成25 26 27 28 29 30年
(万人)
第8図 入国外国人の国籍・地域別推移
韓国
中国
台湾
中国〔香港〕
米国
タイ
フィリピン
オーストラリア
マレーシア
シンガポール
その他
(3) 正規入国外国人の男女別推移
平成25年以降の入国者を男女別にその推移を見ると,第7図のとおりである。平成30年は平成
25年に比べて,男性は8,259,790人増加の13,876,824人,女性は10,587,091人増加の16,225,278人
となっている。これを男女別の比率で見ると,平成25年には男性が49.9%,女性が50.1%であっ
たが,平成30年は男性が46.1%,女性が53.9%となっており,女性の比率が上昇している。
(4) 正規入国外国人の国籍・地域別推移
平成25年以降の入国者を国籍・地域別にその推移を見ると,第8図のとおりである。平成30年
の入国者は韓国が7,818,552人で最も多く,次いで,中国が6,931,041人,台湾が4,543,362人,中
国〔香港〕が2,107,482人の順となっている。
平成25年と平成30年を比較すると,中国が5,326,420人(増加率331.9%),中国〔香港〕が
1,382,091人(同190.5%),韓国が5,095,468人(同187.1%)の順でそれぞれ増加している。
562 687 916 1,071 1,260 1,388
564 729 1,053 1,251 1,483 1,623
49.9 48.5 46.5 46.145.946.1
50.1 51.5 53.5 53.9 54.1 53.901020304050600200400600800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
平成25 26 27 28 29 30年(%)(万人)
第7図 入国外国人の男女別推移
男 (人) 女 (人) 男 (%) 女 (%)4673 901471752131502252863584024351631602544505175762322723024255357415000500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
平成24 25 26 27 28 29年
(万人)
第8図 入国外国人の国籍・地域別推移
韓国
中国
台湾
中国〔香港〕
米国
タイ
フィリピン
オーストラリア
マレーシア
シンガポール
その他
(5) 正規入国外国人の男女別年齢構成比
平成30年の入国者を男女別に年齢の構成比で見ると,第9図のとおりである。男性は30歳
代が24.4%(3,382,402人) ,20歳代が20.2%(2,804,763人) ,40歳代が18.0%(2,492,098人)
の順となっており,女性は30歳代が23.3%(3,786,693人),20歳代が23.2%(3,760,137人),40
歳代が16.9%(2,749,682人) の順となっている。
(6) 正規入国外国人の月別入国状況
平成30年の入国者を月別に見ると,第10図のとおりである。入国者が最も多い月は4月の
2,803,778人で,次いで,7月が2,647,901人,12月が2,598,719人の順となっている。また,前年
同月と比較すると,9月を除きすべての月で増加しているが,2月が21.5%増,3月が19.1%増,6
月が17.2%増と特に増加している。5.26.27.07.823.220.223.324.416.918.013.913.210.410.2
0 20 40 60 80 100女男(%)第9図 入国外国人の男女別年齢構成比
9歳以下 10〜19歳 20〜29歳 30〜39歳 40〜49歳 50〜59歳 60歳以上229200216250
221 218248230214245229243
247 243258280
256 255 2652462062552402607.5
21.5 19.112.416.1 17.2
6.8 6.6-4.04.1 5.1 7.0-20020406080100050100150200250300
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月(%)(万人)
第10図 入国外国人の月別入国状況
平成29年 平成30年 増減率
(7) 正規出国外国人の滞在期間
平成30年の単純出国者(再入国許可を得て出国した者及びみなし再入国により出国した者を含
まない。)は27,252,517人で,これを日本における滞在期間別に見ると,第11図のとおりである。
5日以内が65.8%
(17,925,849人),
10日以内が24.6%
(6,709,432人) ,
15日以内が5.4%
(1,473,680
人)となり,これら15日以内の滞在者が全体の95.8%(26,108,961人)を占めている。
2 日本人の出帰国
(1) 日本人の出国状況
平成30年における日本人の出国者は18,954,031人であり,前年に比べ1,064,739人(6.0%)増
加している。
平成25年以降の出国者の推移を見ると,第12図のとおりである。出国者の数は,平成25年から平
成27年まで減少傾向が続いていたが,平成28年から増加している。
5日以内
17,925,849人
65.8%
10日以内
6,709,432人
24.6%
15日以内
1,473,680人5.4%1月以内
625,674人2.3%3月以内
286,553人1.1%3月を超える
231,329人0.8%第11図 出国外国人の滞在期間
総数
27,252,517人
1,747
1,690
1,621
1,712
1,789
1,895
1,400
1,500
1,600
1,700
1,800
1,900
2,000
平成25 26 27 28 29 30年
(万人) 第12図 出国日本人の推移
次に,平成25年以降の出国者を男女別にその推移を見ると,第13図のとおりである。平成30年の
男性出国者は10,315,429人となっており,一方,女性出国者は8,638,602人となっている。
また,これを男女別の比率で見ると,平成25年は男性が55.5%,女性が44.5%であったが,平
成30年は男性が54.4%,女性が45.6%となっており,男性の比率が若干低下している。
(2) 出国日本人の港別推移
平成25年以降の出国者を主要港別にその構成比の推移を見ると,第14図のとおりである。平成
30年における日本人出国者の空海港別については,空港からの出国者は18,770,450人で全体の
99.0%を占め,海港からの出国者は183,581人となっている。
港別では,成田空港が7,096,049人(構成比37.4%)
で最も多く,次いで羽田空港が4,819,298人
(同25.4%),関西空港が3,495,826人(同18.4%),中部空港が1,530,688人(同8.1%)となっており,これら4空港で全体の89.4%を占
めている。
970 953 928 963 995 1,032
778 737 694 749 794 864
55.5 56.4 57.2 56.3 55.6 54.4
44.5 43.6 42.8 43.7 44.4 45.602040600500
1,000
1,500
平成25 26 27 28 29 30年(%)(万人)
第13図 出国日本人の男女別推移
男 (人) 女 (人) 男 (%) 女 (%)
46.1 41.8 40.1 38.8 38.0 37.4
15.2 20.7 23.6 24.8 25.8 25.4
19.7 19.1 18.7 18.6 18.5 18.4
8.8 8.6 8.4 8.2 8.0 8.1
4.9 5.0 4.8 5.0 4.9 5.3
4.4 3.9 3.5 3.7 3.9 4.4020406080100
平成25 26 27 28 29 30年(%)第14図 出国日本人の港別構成比の推移
海港
他の空港
福岡
中部
関西
羽田
成田
(3) 出国日本人の年齢
平成25年以降の出国者を年齢別にその推移を見ると,第15図のとおりである。平成25年と平成
30年を比較すると, 10歳代が30.8%
(272,055人),20歳代が18.6%
(530,866人),50歳代が16.4%
(480,382人), 9歳以下が13.4%(79,212人),40歳代が6.6%(235,920人),60歳以上が1.2%
(38,313人)の順でそれぞれ上昇しているが, 30歳代は4.6%(155,465人)低下している。
次に,平成30年の出国者を男女別に年齢別の構成比で見ると,第16図のとおりである。男性で
は40歳代が23.4%(2,414,273人),女性では20歳代が24.9%(2,148,940人)でそれぞれ最も多
く,総数では40歳代が19.9%(3,780,243人)で最も多くなっている。
59 57 58 62 64 67
88 87 86 96 103 116
285 270 254 282 305 338
336 320 302 309 312320354 349 337
359 366378293 2912883003203413313162963043193350500
1,000
1,500
2,000
平成25 26 27 28 29 30年
(万人)
第15図 出国日本人の年齢別推移
60歳以上
50〜59歳
40〜49歳
30〜39歳
20〜29歳
10〜19歳
9歳以下3.83.37.84.624.911.916.417.315.823.414.520.916.718.5
0 20 40 60 80 100女男(%)第16図 出国日本人の男女別年齢構成比
9歳以下 10〜19歳 20〜29歳 30〜39歳 40〜49歳 50〜59歳 60歳以上
(4) 日本人の月別出国状況
平成30年の出国者を月別に見ると,第17図のとおりである。8月が2,033,435人で最も多く,次
いで,3月が1,807,063人,11月が1,673,465人の順となっている。また,前年同月と比較すると,
2月を除きすべての月で増加しており,10月の増加率が12.8%と最も高くなっている。
(5) 帰国日本人の海外滞在期間
平成30年に帰国した日本人は18,908,954人で,これを海外における滞在期間別に見ると,第18
図のとおりである。5日以内が60.3%(11,396,585人) と過半数を占め,次に,10日以内が22.7%
(4,295,947人),15日以内が4.5%(844,080人)と続き,これら15日以内の海外滞在者が全体の
87.5%(16,536,612人)を占めている。130149175123
132 134148189162146155147
142 139181136 138 142156203
163 165 167 1639.9-6.93.59.95.06.45.27.70.512.88.210.9-15-10-50510150501001502002501月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
(万人)
第17図 日本人の月別出国状況
平成29年 平成30年 増減率(%)5日以内
11,396,585人
60.3%
10日以内
4,295,947人
22.7%
15日以内
844,080人4.5%1月以内
710,099人3.8%3月以内
693,432人3.7%6月以内
402,650人2.1%1年以内
313,425人1.7%1年を超える
252,736人1.3%第18図 帰国日本人の海外滞在期間
総数
18,908,954人