刑事施設の被収容者の不服審査に関する調査検討会(第210回)議事要旨
【刑事施設の被収容者の不服審査に関する調査検討会委員】
(座長)
常 岡 孝 好 学習院大学法学部教授
三 宅 弘 弁護士
清 水 章 生 府中刑務所篤志面接委員
大 野 曜 吉 医師,日本医科大学大学院教授
1
日時
平成28年4月21日(木)15:00
2
審査件数
| 検討会付議件数 | 審査結果 | ||
|---|---|---|---|
| 処理案相当 | 再調査相当 | 処理案不相当 | |
| 11件 | 10件 | 1件 | 0件 |
3
再調査相当意見
発信書を抹消及び削除された措置の取消しを求める案件について,法務省は,該当部分は,
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第128条ただし書で禁止することのできない重要用務の処理のための内容
に該当する記述とは認められないとしているが,記述内容との関係を明らかにするため,申請人が提起した訴訟の内容,現在
の状況等について調査されたい。
4
意見その他
(1)
違法に保護室に収容された旨申告する案件について,「処理案(法務省意見)相当」との結論に至ったが,委員から,「本件の保護室収容要件である「他人に危害を加えるおそれ」については,抽象的なものであると言わざるを得ず,当時の判断が,申告人が器物損壊や粗暴行為を頻回していることを踏まえたものであるのならば,当初から同判断の経緯を明らかにする説明がなされるべきである。」との意見が述べられた。
(2)
違法に保護室に収容された旨申告する案件について,「処理案(法務省意見)相当」との結論に至ったが,委員2名から,「統合失調症の者が大声を発しているときは,通常の者と同様の対応を行っても効果的ではないので,対応の在り方を検討されたい。」との意見が述べられた。