教育機関から
たくさんの依頼を受けています!
少年鑑別所は、法務少年支援センターの
名称で、相談などの依頼に応じています。
令和4年12月に改訂された「生徒指導提
要」でも紹介されています。
教育機関からの依頼はとても多く
大阪法務少年支援センターでは
全体の23%(183件)を
占めています。
先生など教育関係機関の皆さまへ
司法・警察
教育
福祉・保健
更生保護
教育関係機関からの主な依頼
・薬物乱用防止教室など法教育授業
・性的な問題行動への対応
・家庭や学校内暴力への対応
(注記)大阪法務少年支援センター(令和4年データ)
法務少年支援センター(少年鑑別所)は
子どもの健やかな成長のため
相談や支援を行っています
〜学校との連携について紹介します〜
しかく「地域教育支援調整官」はどんな役割をしてい
るのですか?
寄せられる様々な依頼の中でも、特に学校など教育
機関からのものについて担当しています。非行や問題
行動、いじめの防止のための啓発のほか、個々の児童
生徒の対応について、学校の先生や生徒自身、保護者
の方などと一緒に考えています。
しかく法務教官としての経験はどんな形でいかされて
いますか?
法務教官は、少年院、少年鑑別所、刑務所などで、
非行少年や受刑者の立ち直りを支えるための教育を
担っています。私自身は少年院での勤務歴が長く、非
行少年と向き合い、授業や教育プログラムをするなど
更生に導く仕事をしてきました。
立ち直りを信じて関わる中で、どの子もみな、大き
く変わっていきます。間近でその成長を見届けること
に、他では得られないやりがいを感じてきました。
少年院での教育は、学校の教育と共通するところが
あります。子どもは変わると信じて諦めないこと、職
員がチームで対応することなどです。非行少年への個
別的な働きかけと、集団に対する指導の経験は、学校
の先生方にも参考にしていただけると感じています。
しかく子どもに向き合うときに大切にしていることは
なんですか?
表に出てきた言葉や行動だけにとらわれず、本当に
したいことや思っていることは何かを掴むことが大切
だと考えています。特に非行少年は、ここに至るまで
に感じてきたことや、まだ表現できていない思いや、
実は困りごとを抱えていることが多いので、そこにも
注目します。
落ち着いて話をするためには、それにふさわしい環
境を作ること、冷静にかつ穏やかに耳を傾けることも
大切にしています。
しかくこれから力を入れていきたいことはどんなこと
ですか?
児童生徒の皆さんに対する法教育授業など、予防的
な教育です。今年度に入ってからも、既に小学校、中
学校、高校からの依頼をいただいて、多くの児童生徒
の皆さんに法教育授業をしてきました。
また、学校の先生や保護者の方が、問題を起こす子
どもの気持ちを理解するための参考になるような研修
の機会もあれば、我々の経験をぜひご紹介したいと考
えています。
私たちは、学校現場のこと、例えば先生方がどんな
思いで児童生徒と向き合っているのか、子どもたちは
学校では普段はどんな様子なのか、もっとよく知りた
いと思っています。そのために、学校に足を運び、先
生方との連携を深めていきたいと考えています。
特集インタビュー
『法務教官の経験をいかしたい』
大阪少年鑑別所
地域教育支援調整官 山口 剛さん
法務少年支援センターでは、心理職である法
務技官と、教育職である法務教官が協働して、相
談や支援に対応しており、「地域援助」と呼んで
います。
今回は、法務教官という立場から、地域援助に
当たっている現場職員に話を聞きました。
こんな支援を行っています
児童・生徒のみなさんに
児童・生徒向けの「出前授業」を行います。一
方的な講話ではなく、ワークシートを準備し、生
徒さんたち自身が考え、話し合う時間を設けた
り、SSTを組み合わせて数回に分けて実施した
りと、先生方のお話をうかがいながら、学校の
ニーズに合わせて工夫して行います。
授業テーマの例:
・法やルールについて
・SNSの使い方
・薬物乱用防止教室
・友達との接し方
先生や保護者の方々に
子どもたちの気持ちを理解し、健全な育ちをサ
ポートするための働き掛け方などについて、先生
や保護者の方向けに研修や講演を行います。問題
行動などの背景にあるお子さんの心理的なメカニ
ズムや困り感などを中心に、お話しさせていただ
きます。
講演テーマの例:
・問題行動の理解と対応
・思春期の子どもの理解
と望ましい接し方
・子どもの話の聞き方
・いじめの理解と対応
子どもの気持ちを
理解するための
参考に!
学校の先生方に
困った行動の分析や指導方法の提案
先生方が「ちょっと気になるな」と思われる児
童・生徒について、先生や本人からお話をうかがい、
どうして問題が生じているのか、どのように働きかけ
ればよいのかなどを一緒に考え、ご提案します。
事例検討会(ケース会議)への参加
学校で気になる児童・生徒の指導・支援に関する
事例検討会(ケース会議)に参加させていただき、本
人の特性を踏まえた見立てや指導方法について、ご提
案します
お子さん・保護者の方に
ワークブックの実施・面接など
お子さん本人には、問題に応じたワークブック
による個別指導(暴力、窃盗、性的問題など)を
実施して、保護者の方からもお話をうかがって助
言します。
能力・性格の検査
お困りごとに合わせて、知能検査や性格検査など
を行い、その結果をもとに、特性を踏
まえたお子さんとの関わり方について
一緒に考えていきます。 子どもの気持ち
について一緒に
考えます!
全ての児童・生徒の健やかな育ちのために
学校で気になる児童・生徒がいたら
しかく最寄りの法務少年支援センターへ ご連絡くださいしかく
法務少年支援センターは各都道府県にあります。ご依頼、ご相談は無料です。
対応時間:平日9:00〜17:00(12:15〜13:00を除く)
法務省
矯正局
Twitter
法務少年
支援センター
各センターを
もっと知りたい
少 年鑑別所 が「地域 とと も
に、子どもたちの未来、可能性
を育てていく」という意味を込
めたシンボルマークです。芽を
育て、花ひらくために、いろい
ろな要素を注ぐということをイ
メージして7色のしずくをふら
せています。
神戸法務少年支援センター
078-351-0771
奈良法務少年支援センター
(やまと青少年支援室)
0742-22-4830
わかやま法務少年支援センター
073-433-0850
「地域援助」を
もっと知りたい
よくいただくご質問にお答えします
Q3:費用はかかりますか?
A3:ご相談や講演などは無料です。電話やオンラ
イン相談の通信料はご負担いただきます。
Q4:子どもを少年鑑別所に入れてもらえます
か? 入所、一時保護はできますか?
A4:少年鑑別所への入所は、家庭裁判所などの決
定が必要です。ご本人やご家族の希望で入ること
はできません。また、当センターには一時保護機
能はありません。当センターの相談は、ご依頼を
いただいて対応するものになります。
Q5:発達障害について診断してもらえます
か? 手帳を取れますか?
A5:当センターでは、診断、投薬など医療的な支
援や、福祉的な措置はできません。
Q1:法務少年支援センターは、他の相談機関と
どう違うのですか?
A1:当センターの一番の特徴は、非行や問題行
動を専門にしていることです。思春期の子どもの
心や行動を理解するお手伝いとして、心理アセス
メントを行うことと、教育的な働きかけの両方を
組み合わせた支援を行なっています。
当センターは、地域の児童相談所や教育相談な
ど、子どものための相談機関と連携をしていま
す。ご相談の内容によって役割分担して対応した
り、他の専門的な機関をご紹介したりすることも
あります。
Q2:どんな人が対応してくれるのですか?
A2:公認心理師や臨床心理士などの資格を持つ心
理職や、教育学・社会学などを専門に学んだ職員
が対応します。いずれも非行や犯罪をした方の心
理面接や、立ち直りを支えるための教育の経験を
持つ職員です。
地域援助教育機関向け広報用資料 令和5年8月大阪矯正管区
大阪法務少年支援センター
072-228-5383
京都法務少年支援センター
(かもがわ教育相談室)
075-751-7115
大津法務少年支援センター
(こころの相談室おうみ)
077-537-1023

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