Correctional Social Work NEWS No.16
東京矯正管区福祉情報
刑務所や少年院には福祉専門官、社会福祉士及び精神保健福祉士が配置され、「特別調整」と呼ば
れる関係機関と連携した福祉的支援の取組を行っています。
令和4年6月に成立した刑法等の一部を改正する法律における刑事収容施設法の改正において、
社会復帰支援が刑事施設の長の責務とされるなど、今後より一層の取組が求められています。
今回は、「令和4年度再犯防止推進白書」から特別調整の概要について御紹介します。
刑務所・少年院の福祉的支援「特別調整」とは
【矯正施設、保護観察所及び地域生活定着支援センター等の多機関連携の強化等】
法務省及び厚生労働省は、受刑者等のうち、適当な帰住先が確保されていない高齢者又は障
害のある者等が、矯正施設出所後に、福祉サービスを円滑に利用できるようにするため、矯正施
設、地方更生保護委員会、保護観察所、地域生活定着支援センター等の関係機関が連携して、矯
正施設在所中から必要な調整を行い出所後の支援につなげる特別調整(資 3-36-1 参照)の取
組を実施しています。この取組を促進するため関係機関において、特別調整の対象者等に対す
る福祉的支援に係る協議会や、各関係機関等が有している制度や施策について相互に情報交換
等を行う連絡協議会等を行っています。
出典:令和4年版 再犯防止推進白書(一部加工)
「刑務所出所者等に対する福祉支援に係る協議会」を開催しました
令和5年1月25日(水)、さいたま新都心合同庁舎2号館を会場に「刑務所出所者等に対する福祉
支援に係る協議会」を開催しました。
標記協議会については、これまで「刑務所出所者等に対する福祉支援に係る事例研究会」として開
催していたもので、近年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い中止となっていましたが、今
回は2年ぶりの開催となりました。
協議会には、刑事施設、少年院、保護観察所、地域生活定着支援センター、指定更生保護施設及び
都県福祉部局の担当職員等が参加し、「高齢又は障害のある刑務所出所者等のうち帰住先調整に特
に困難が伴ったものについて」などの協議事項について意見が述べられました。
【刑務所出席者等に対する福祉支援に係る協議会】
日時:令和5年1月25日(水)13:00〜16:45
会場:さいたま新都心合同庁舎2号館13階及び21階
参加者:刑事施設、少年院、保護観察所、地域生活定着支援センター、指定保護観察所及び都県福
祉部局の担当職員等
行政説明:厚生労働省、法務省
協議事項:1高齢又は障害のある刑務所出所者等のうち
帰住先調整に特に困難が伴ったものについて
2高齢又は障害により特に自立が困難な刑務所
出所者等に対して居住支援法人等と連携して
帰住先を調整する際の課題について
3特定少年や短期刑受刑者等十分な調整期間が
確保できない者に対する福祉的支援に関する課題について
「再犯防止・更生支援セミナー」を開催しました
出典:令和2年版 再犯防止推進白書
令和5年3月7日(火)、関東更生支援ネットワーク主催による「第3回再犯防止・更生支援セミナー」
をオンラインにより開催しました。
第3回目となる今回のセミナーでは、「刑務所出所者等の就労支援、その先へ」をテーマに、刑務
所、少年鑑別所、保護観察所、就労支援事業者機構及び社会福祉法人の担当者から報告があり、特
に地域における支援として、実際に刑務所出所者を受け入れている社会福祉法人の報告では、受入
れから現在までの事例についての報告がありました。
【第3回再犯防止・更生支援セミナー】
日時:令和5年3月7日(火)13:30〜15:30
方法:オンライン
内容:川越少年刑務所「矯正施設における就労支援(施設内における支援)」
東京少年鑑別所「少年鑑別所における保護観察対象者の雇用について」
横浜保護観察所「保護観察対象者に対する就労支援(社会内における支援)」
神奈川県就労支援事業者機構「就労支援事業者機構の役割」
社会福祉法人「刑務所出所者の受入れについて(地域における支援)」
キーワード #再犯防止 #就労支援 #社会復帰支援 #福祉的支援

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