少年院の知見を活用した対話ベース・モデルの導入について
- 職員との対話を通じて、人生(罪)を問い、考える -
若年受刑者を対象とする処遇内容の充実を図るため、少年院の知見を活用する。
【行刑改革会議提言(行刑の目指すべき方向)】 (平成15年12月22日行刑改革会議提言)
・一人でも多くが、人間として誇りや自信を取り戻し、再犯に至ることなく健全な状態で社会復帰
を遂げることが望まれる。
・受刑者が職員との人間的な対話を通じて自発的に規律を遵守している状態を理想的な規律の在り
方として目指すことを求める。
・矯正教育を実施する前提として、在院者一人一人の事情、心情等を理解し、共感的に接しな
がら信頼関係を構築し、個に応じた適切な処遇を科学的、計画的に実施
・在院者が、自身の課題や自らの非行がもたらした被害を認識し、それらに真摯に向き合うよ
う、適時・適切な働き掛けを実施
・在院者の学びの場としてふさわしい風土を醸成
・矯正教育において、個別面接、日記指導、小グループによるワークなど、在院者と職員、
在院者間の対話の要素を含むものが多数
・上記を実現するため個別担任が在院者の処遇全般に関与
少年院の知見
諮問第103号答申
(拘禁刑の創設に伴う作業と指導を柔軟に組み合わせた処遇の推進に活用も)
川越少年刑務所及び美祢社会復帰促進センターでの若年受刑者ユニット型処遇に活用
若年受刑者への適用
☆ 職員との対話を通じて、自身の罪に向き合わせ、社会生活を考えさせる処遇をこれまで以上に推進
矯正処遇を行う土台
提言も踏まえ、諮問第103号答申を実現
問題を起こさせないようし、問題への
対応を主とする役割から、犯した罪や
人生をともに考える存在へ
受身から自主・自律へ
個人ではなく、職員との対話を通じて、
人との関わりの中で人生(罪)に向き
合う立場へ
・ 刑務官も受刑者の個別担任となり、個別面接等、作業以外の矯正処遇にも積極的に関与する。
・ 一般改善指導等において、職員と受刑者との対話の要素を含む、個別面接、日記指導を取り入れるとともに、各種の改善指導プログ
ラムの実施においても、可能な限り受刑者間の対話の要素を含む、小グループによるワークを実施する。
・ 小集団単位での活動による集団内相互作用を効果的に活用するとともに、矯正処遇で習得した知識や技術等を生活場面で実践させる。
・ 犯した罪に対する責任を自覚し、しょく罪の意識を持てるよう、職員との信頼関係をベースに個別的かつ継続的な指導を実施する。
・ 反則行為については、受刑者の問題点を改善するための好機と捉え、個別指導を通じて、問題に直面した場合の対処方法等を習得さ
せる。
・ 施設としての標準的な矯正処遇等の内容や方法を示す基本的矯正処遇等計画及び標準日課表を策定した上で処遇を展開し、矯正処遇
の目標の達成状況について、原則として個別面接において説明する。
指導監督に加え伴走を
強化
職員等との対話
(日記、面接等)
改善プログラム
作業
刑事施設において強化する具体的取組

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