今号では,当管区会議室において,再犯防止施策に関して,各地方公共団
体等に対して窓口業務を担当している管内矯正施設の幹部職員を対象に実施
した打合せ会と,
トピックスとして,都道府県における地方再犯防止推進計画の策定状況,
出所受刑者の2年以内再入率について御紹介させていただきます。
管内矯正施設再犯防止担当者事務打合せ会を開催しました!
第6号
2019年5月10日発行
4月25日(木),当管区会議室にて,各地
方公共団体に対して窓口業務を担当している幹部職
員が一堂に会し,打合せ会を行いました。
本打合せ会は,4月の人事異動により,前年度
から,担当者が変わった施設も多くあったことを受け,
再犯防止施策の現状,再犯防止シンポジウム,
7月の再犯防止啓発月間としての取組などについ
て,説明させていただきました。
その他,再犯防止推進計画における7つの重点課
題ごとの取組として,
京都刑務所から,地域社会における定住先の確保等,大阪刑務所から,再犯の実態把握や指導等の効果
検証及び効果的な処遇の在り方等に関する調査研
究等,
神戸拘置所から,地方公共団体との連携の強化
京都医療少年院から,就職後の職場定着に向けた
フォローアップの充実等
播磨学園から,地方公共団体との連携の強化
大阪少年鑑別所から,児童生徒の非行の未然防止等について,それぞれ紹介がありました。
他の矯正施設においても,様々な取組を
しています。
管内矯正施設から,25施設26名の
出席がありました。
地方公共団体における再犯防止
に向けた動きについても共有しました。
各施設の再犯防止に係る取組を
相互理解でき,
非常に有意義なものとなりました。
2つのグラフは,平成24年から28年までの出所
受刑者の2年以内再入率の推移と,平成29年の
入所受刑者の罪名別構成比を示したものです。
窃盗と覚せい剤取締法違反により受刑した者の2年
以内再入率は,5年間を通して全体平均と比較して
高い状況にあります。
また,平成29年の窃盗と覚せい剤取締法違反に
よる入所受刑者の合計は,全入所受刑者の半数を
超えており,女性に関しては,約83%という高い比
率となっています。
入所受刑者の罪名別構成比(男女別)
男 性
(17,444人)
女 性
(1,892人)32.2窃盗26.7覚せい剤取締法10.4詐欺30.6その他
46.5 36.7 5.9 10.9
平成29年(%)(出典:平成30年版犯罪白書)
出所受刑者の2年以内再入率(罪名別)(%)22.318.717.310152025
平成24 25 26 27 28
窃盗
覚せい剤取締法
全体平均
(出典:平成30年版犯罪白書)
★TOPIX(データ)☆
大阪管内
滋賀県
京都府
佐賀県
全国初
H30.4
鳥取県
全国各地で続々と
策定されています!
4月16日現在の情報となります。
★TOPIX
(都道府県における地方再犯防止推進計画の策定状況)☆
高知県
再犯防止推進法第8条に基づき,都道府県及び市町村の努力義務とされて
いる「地方再犯防止推進計画」の策定が全国で進んでいます。
兵庫県
当課は,再犯防止施策が円滑に進むよう,地方公共団体等に対する総合的
な窓口として,設置された課です。地方公共団体による地方版再犯防止推進
計画策定が円滑に進むよう,必要な情報の提供等,できる限りのサポートをさせ
ていただきたいと考えています。
福井県
鹿児島県
大分県
福岡県
山口県
岐阜県
神奈川県
群馬県
岡山県
「地方再犯防止推進計画」として策
定される以外に,「京都府犯罪のない
安心・安全なまちづくり計画」,兵庫県
「地域安全まちづくり推進計画」のように
既存の行政計画の改訂時に盛り込まれ
たものや,大阪府豊中市のように「地域
福祉計画」に包含されるものもあります。
罪を犯した人の中には,福祉的支援
を受けることによって再犯に至らずに済む
人もあり,「地域福祉計画」に掲げられ
ている内容は,再犯防止施策に重なる
ものが多いです。
なお,地域再犯防止推進モデル事業
受託自治体の多くは,事業最終年度
での計画策定を予定しており,その他の
都道府県の多くは,会議が未設置であ
るなど,対応を検討中の団体が多い様
子です。

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