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平成19年新司法試験及落判定考査委員会議議事要旨
(司法試験委員会庶務担当)
1 日時
平成19年9月12日(水)13:20〜14:30
2 場所
法務省大会議室
3 出席者
(委員長) 髙橋宏志
(委 員)太田 茂,奥田隆文,小幡純子,本間通義(敬称略)
(新司法試験考査委員)
126名出席
(同委員会庶務担当(法務省大臣官房人事課))
稲田伸夫人事課長,山口久枝人事課付,濱田亮二試験管理官
4 議題
(1) 新司法試験考査委員申合せについて
(2) 平成19年新司法試験の及落判定について
5 議事等
(1) 新司法試験考査委員申合せについて
しろまる 事務局から,新司法試験考査委員による不適正な行為が判明して以降,司法試験委
員会において,今後の再発防止策についての検討がなされていること,その一環とし
て,平成19年新司法試験考査委員においても,考査委員としてすべきでない事項に
ついて協議,申し合わせを行うよう司法試験委員会から要請がなされていることなど
について報告がなされた。協議の結果,別紙のとおり,新司法試験考査委員会議申合
せ事項として了承された。
(2) 平成19年新司法試験の及落判定について
しろまる 公法系考査委員から,論文式試験の採点を終了した後,慶應義塾大学法科大学院出
身者の答案とその他の法科大学院出身者の答案群を比較した検討状況の報告が行われ
た。公法系第1問については,植村元考査委員が行った答案練習会の中で,都市計画
法が取り扱われていたこととの関係で,「法律と条例の関係」に関する記述内容等に
ついて比較したこと,その結果,慶應義塾大学法科大学院出身者とその他の法科大学
院出身者の答案群に傾向の違いはなかったこと,問題文の参考資料に記載された条文
を超えた知識・理解に基づく記述はなく,事前に都市計画法を勉強してあって,その
成果を活用したために書けたのであろうと思われる記述は認められなかったことなど
の報告があった。公法系第2問については,上記答案練習会で取り扱われた内容との
関係で,執行停止及び原処分主義と裁決主義に関する記述について比較検討したが,
傾向の違いはなく,慶應義塾大学法科大学院出身者の答案に特徴的な点は見出せなか
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ったこと,植村元考査委員が情報提供した判例に言及した答案もなかったことなどの
報告があった。
平成19年新司法試験について,再試験等特段の措置を講じる必要はないとの前回
の考査委員会議の決定を変更する必要がないことが確認された。
しろまる 論文式試験の採点結果及び総合評価等について,事務当局から報告が行われた。
しろまる 出席考査委員の合議により,論文式試験の各科目において,素点の25パーセント
点(公法系科目・刑事系科目は50点,民事系科目は75点,選択科目は25点)以
上の成績を得た者のうち,短答式試験の得点と論文式試験の得点による総合評価の総
合点925点以上の1,851人を合格者とする判定がなされた。
(以上)
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平成19年新司法試験考査委員の遵守事項
平成19年9月12日新司法試験考査委員会議申合せ事項
新司法試験考査委員は,試験の公正さに疑念を抱かせかねない行動をとることのないよう
留意するとともに,以下の事項を遵守する。
1 任期中,受験予備校,受験指導組織,司法試験受験を目的とするグループへの関与は行
わない。
2 任期中及び任期後にわたり,考査委員として問題作成・採点等に従事した新司法試験の
論文式試験について,その解答作成方法を指導したり,作成された解答を採点・添削指導
したりすることはしない。
また,考査委員として問題作成・採点等に従事した新司法試験の論文式試験に関して言
及する場合に,出題の趣旨等公表された情報を超えて,問題作成・採点等に従事した考査
委員にしか知り得ない秘密情報が,特別に提供されたのではないかという疑念を抱かせる
ことのないよう十分に留意する。
別紙

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