運輸経済月例報告 今月のトピックス 運輸経済月例報告 平成8年10月のトピックス



〜 最近の国内貨物輸送等の動向 〜
−−−− 8年7月〜9月期及び10月はJR貨物を除いてプラス、一般トラックはやや低調 −−−−

(貨物輸送の動向)

我が国の最近の景気は緩やかであるものの回復の動きを続けており、平成8年7月〜9月期及び10月の国内貨物輸送は、対前年同期(月)比で、JR貨物を除いてプラスとなっている。
JR貨物は、8年1月〜3月期が前年の震災の反動により対前年同期比でプラスに転じたが、8年4月〜6月期以降は、事業の効率化等の観点からコンテナ化を推進したことにより、コンテナは増加したものの、車扱が減少し全体で再びマイナスとなり8年7月〜9月期は 3.7%減となっている。また、10月は対前年同月比で、3.4%減となっている。
貨物自動車は、特別積合せトラックが7年7月〜9月期がマイナス( 0.1%減)であったが、10月〜12月期以来プラスを続け、8年7月〜9月期は宅配貨物、家電等の荷動きが堅調で 3.8%増とやや上向きの伸びとなっている。また、10月は 7.4%増となっている。一般トラックは6年4月〜6月期からプラスが続いているが、家電、パソコンが好調なものの、鉄鋼が落ち込み2四半期連続で0%台の低い伸びとなり8年7月〜9月期は 0.2%増の微増となっている。また、10月は 1.6%増となっている。
内航海運(貨物船)は、7年10月〜12月期がマイナス( 0.1%減)であったが、 8年1月〜3月期以来プラスを続け、8年7月〜9月期は鉄鋼の荷動きが悪いものの、 セメント等が好調で 2.6%増とやや上向きの伸びとなっている。また、10月は粗鋼生産量が15ヶ月ぶりにプラスに転じたこともあり 4.7%増となっている。
航空は、8年1月〜3月期が前年の震災の反動で低い伸びとなったものの、好調に推移しており、5年1月〜3月期以来プラスを続け、8年7月〜9月期は 2.7%増となっている。また、10月は 8.7%増となっている。

(普通倉庫入庫高等の動向)

鉱工業生産指数は、対前年同期比で、7年7月〜9月期から1%前後の低い伸びで推移していたが、8年7月〜9月期は 3.9%増と上向きの伸びになっている。また、10月は対前年同月比で、 6.5%増となっている。鉱工業生産者製品在庫指数は、7年10〜12月期をピークに伸び率が低下してきており、8年7月〜9月期は 0.3%増となっている。また、10月は 0.1%減となっている。
一方、普通倉庫の入庫高は7年4月〜6月期からマイナスが続いていたが、8年7月〜9月期はセメント、紙・パルプ等の増加により 1.7%増とプラスに転じている。ただし、前々年と比較すると 4.7%減と低調な状況となっている。また、10月は4.1%増となっている(前々年比較 0.9%減)。



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