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令和2年度
手づくり郷土賞受賞案件概要 【一般部門】(全13件) 【大賞部門】(全3件)

手づくり郷土賞【一般部門】(全13件・都道府県順)

一般部門NO.1

北海道・奈井江町

大河石狩川に並ぶ、日本一の直線国道
〜日本一の直線が紡ぐ地域の繋がりと次世代への思い〜

地域活動団体 : 特定非営利活動法人 日本一直線道まちづくり研究会

日本一長い直線道路沿線の3市1町の住民が、次世代を担う子供達が自慢できる郷土づくりをしたいと考え、奈井江町の町花を国道に植栽したのが始まりである。団体発足当初からの活動である国道清掃美 化活動は17年継続しており、定期的に開催しているスポーツ教室、習字教室は、年間延べ4000人が参加しており、子供達の地元愛の醸成に大きく貢献している。また、ボランティアの高齢者が子供達と世代間交流を図ることで生きがいを感じ、高齢者の社会参加による地域の活性化にも繋がっている。

城下町の風情と暮らしが息づく鉈屋町界隈では、H15年から歴史的な 街並みと文化を資源とし、保存・継承・活用、地域活性化に繋げる活動を行っている。町家の改修推進のため、「街並み修景フォーラム」の開催、現地見学会、季節のイベントなどを住民と協働で実施。建物修景軒数は10年間で28軒、うち新規移転や開業が21軒と、賑わい創出に寄与している。H22年からはまち案内の拠点設置(年16,000名利用)や、「盛岡町家de手づくり市」を毎年開催し、R元年は出店70組、来場者15,000名と、若者の参加や賑わいが定着した。

人口減少や旧家の後継者の不在などの地域課題を解決するため、「角間川地域活性化協議会」を設立し、地域活性化事業を開始した。平成27年から「イルミネーション・花火・音楽祭」を継続的に実施し、毎年市内外から約600人が訪れている。平成29年から邸宅公開の観光ガイドや企画展、演奏会の開催を行い、延べ300人以上が来場している。また、ボランティアガイド養成の講習会を実施し、河港の歴史の継承活動を行うなど、身近な歴史遺産を有効に活用した地域活動を展開している。

一般部門NO.4

群馬県・板倉町

水害時における自助共助の伝統の継承
〜「命のかけ橋」水塚の在る町〜

地域活動団体 : 水場の風景を守る会

大水(オオミズ)による災禍と、流れ込む肥沃な土砂による恵みと共に栄えてきた板倉町。堤防整備や開発により、災禍の歴史や文化が消えつつある中で、「水場(ミズバ)風景」の保全を通じて先人の知恵を次世代に繋ぐことを目的として平成22年に町民有志により発足。水防建築「水塚(ミツカ)」の保全・活用や、水害の経験を直接語る「水場の語り部」等の伝承活動に加えて、水場景観を活用した観光にも協力。R1ハイキングツアーは1,000人を超える参加により好評を博すなど、観光地域づくりにも大きく寄与している。

少子高齢化の進展やコミュニティの希薄化に危機感を抱いた有志によりH21年に発足。「地域でできることは地域で!」を合い言葉に、地元企業・学校等が主体的に参加する駅前ロータリーの環境整備、公園 愛護会による管理・植栽、防災ステーションを拠点とした地域の見守りなど"人と人とのつながり"を最大限に活かした取組みを展開している。昨年第11回を迎えた「ふれあい祭り」は来場者2,000人を数え地域を代表するイベントに成長するなど、組織・世代の垣根を越えた「ふれあいの輪」を地域に広げ続けている。

クマの異常出没をきっかけに原因の一つである呉羽丘陵の竹林侵出による里山荒廃を改善すべく、平成18年に市民有志で竹林整備(伐採)による持続可能な里山整備活動を展開。平成23年にNPO法人を設立。ボランティアを募りながらの「森づくり」の他、里山ナビゲーター養成講習会による「人材育成」、小学生への環境教育を通した「地域交流」、「里山の利活用」としてフットパス月いちウォークや呉羽丘陵たんけん隊、クラフト講座など実施。参加者も多く持続的な里山整備は地域に根付き、森と街を元気にしている。

観光地化されていない旧街道筋の歴史ある豊かな風景や資源、文化や魅力を後世に残すため平成18年より地元住民で地域の魅力を発掘し紹介する活動を始めた。日常的な魅力発掘や清掃活動の他、藩政時代に防火のため設けられた地域特有の道路空間「広見」を利用したイベントの開催、隠れた魅力を詰め込んだ「ぶらりマップ」による街歩き講座を開講し、街歩きにて地域の歴史文化を語り伝え、歩きたくなる道を提供している。近隣地域からの新たな協力者も増え、文化継承の他、地域の活性化にも寄与している。

商業形態の変遷や少子高齢化により街の賑わいが失われつつある中、北国街道の宿場町「本町銀座」として栄えていたかつての賑わいを再現しようと平成24年から活動を始めた。毎年、旧北国街道を歩行者優先道路とし出店や市民団体の発表、コンテスト等による「市」を開催。
神社では子ども達による剣仕舞奉納、資料館や町家等も開放、周辺名所を巡るスタンプラリー等を実施。子どもからお年寄りまで約7000人が参加。好評だった地元文化の竹筆書道は新たに正月イベントにもなり、地域の活性化に寄与している。

中山道52番目の「鵜沼宿」と53番目の「加納宿」の間に栄えた間の宿 で、郷土に対する理解と愛着を高めて、住みよいまちをつくることを目的に、毎月第2月曜日の定例会やまちづくりについてのワークショップを定期的に開催し、都市再生整備計画事業や土地区画整理事業への提言を行っている。
また地域の子供たちに間の宿の歴史について、勉強会を実施。
更に新加納にまつわる歴史コラムなどを掲載した「まちづくりかわら版」の発刊、HPやSNSによる情報発信を行っている。

地域住民が中心となって「四国の秘境 山城・大歩危妖怪村」を2008 年に結成。「妖怪祭り」や「妖怪ウォーキング」等の地元イベントの企画・運営を行いながら、妖怪文化の継承・発展に努めている。妖怪祭りの来場者は当初から約5倍に増加した。2018年に次世代を担う若手7名より結成された妖怪人形劇の取組や、地元小学生と協力して妖怪スイーツを考案し、販売する等、町ぐるみで妖怪をアピールすることで地域活性化に繋がっている。地域の魅力を自ら発見するきっかけとなり、愛着を育む活動となっている。

一般部門NO.11

高知県・日高村

日高村におけるグラウンドワーク手法による環境維持・地域づくり活動

地域活動団体 : NPO法人グラウンドワークひだかむら

日高村は平成7年より自然豊かな日下川調整池周辺で小学生を対象とした「わくわく湿地探検隊」等の活動を開始。平成9年より行政・地域・企業が協働しグラウンドワーク方式による地域づくり活動を展開。平成24年に地域住民が主体的に取組を進める「NPO法人グラウンドワークひだかむら」を発足し、小学生を対象とした親子観察会等の開催、草刈等の環境整備活動、自然体験のイベント等の多様な主体の参画による取組を継続している。希少なトンボの繁殖地である渋川砂防ダム周辺でも環境整備を実施。地球の環境に対する気運が高まっており地域住民の美化意識の向上や地元の愛着を育む活動となっている。

博多には、二千年に及ぶ連続した歴史がある。この歴史という宝の山を地域アイデンティティの確立と、郷土愛の醸成に役立てない手はないという思いから、「大博通りクリーンアップECO大作戦」、「語り部会」「はかた博物館」プロジェクト等様々な活動を行っている。特に「大博通りクリーンアップECO大作戦」では、単に清掃活動に取り組むのでは無く、七百年余前に構築された城郭的町割りである現・大博通りとそれに直交する筋々の歴史的解説をしながら毎月一回実施しており、郷土愛の醸成等に寄与している。

一般部門NO.13

沖縄県・名護市

名護東海岸の活力あふれる地域づくり

地域活動団体 : 名護市久志支部区長会

沖縄県名護市東海岸地域は、少子・高齢化に伴う人口減少等の課題に対し、地域活力を取り戻すための活動を実践している。
平成24年から、毎年2〜3回の道路美化活動(約100人参加)やイベント開催[二見情話大会(8回開催、約400人来場)、フラワーフェスティバル(7回開催、約4,000人来場)]、平成27年から、毎年2回、河川自然体験学習(約40人参加)を実施。
美化活動やイベント開催等を通じて、住民の意識や連携が高まり、地域活性化、観光振興、景観の向上につながっている。

手づくり郷土賞【大賞部門】(全3件・都道府県順)

旧小坂鉄道の駅舎や車両を、産業遺産として保存・活用する小坂鉄道レールパークで、車両や設備を活用した体験観光プログラムのほか、観光トロッコ運行や「小坂・鉄道まつり」などイベントの企画運営に協力している。鉄道保存会は平成25年に発足し、現会員数は72人。昨年度は車両整備活動を合わせ延べ40日・180人余りが活動に参加した。特にディーゼル機関車運転体験は、全国の鉄道マニアの注目を集めている。また、「明治百年通り」を運行する観光トロッコでは、制服姿での運転指令や観光案内を兼ねた車掌乗務を行い、ファミリー層を中心とした観光客に、小坂町の歴史、明治百年通りの魅力を伝えている。

大賞部門NO.2

東京都・江戸川区

地域と共に 桜と水辺の散策路
〜篠田堀親水緑道〜

地域活動団体 : 篠田堀親水緑道を愛する会

「篠田堀親水緑道をこよなく愛し、その自然を守り、心のふれあうふるさとづくり」を目的に、平成7年に流域の町会・自治会により発足。地域 一体で取り組む清掃活動は、13自治体に加え、地元企業や学校も主体的に参加しており、昨年度に節目となる25周年を迎えた。桜を中心に26種3,180本の樹木が創出する自然豊かな緑道は、世代を超えて多くの住民に親しまれており、小学校の環境学習にも活用されるなど、郷土を愛する心を育み、地域に潤いを与える空間を創出している。

平成8年に大淀川の水質を改善するために始めたドングリの植樹は、25年間で、延べ13万人の「ドングリ株主」と共に24ヶ所の国有林等に16万本以上行ってきた。「ドングリ株主」は、大淀川の環境に対して「何か行動をおこしたい」という人たちが、500円の協力により、植樹活動に参加できる制度であり、協力金は山の管理に充てている。また、若い世代に「森」に関心をもってもらうためにどんぐり村を整備した。ここを拠点に環境教育を行い、子どもたちの育成に努めている。

過去の受賞案件概要

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