令和6年12月9日
2024年12月2日から6日にかけ、国際海事機関(IMO)の第109回海上安全委員会(MSC 109)が開催されました。
今次会合では、アンモニアを燃料とする船舶の安全基準の策定や自動運航船(MASS)の国際ルールの更なる検討等が行われました。
1.アンモニアを燃料とする船舶の安全基準の策定
国際海運からの温室効果ガスの排出削減のため、カーボンニュートラル実現に向けたアンモニアを燃料とする船舶の開発が我が国を含め世界各国で進められていることから、我が国は、2022年のMSC 105においてアンモニア燃料船の安全基準を新たに策定することを提案し、ガイドライン素案を作成するなど我が国で得られた知見等も踏まえ策定作業に積極的に貢献してきました。
今次会合では、同安全基準の規則案が審議され、策定されました。今後、策定された安全基準を踏まえ、アンモニア燃料船の開発が促進されることが期待されます。
2.自動運航船(MASS)の国際ルール策定に向けた検討
自動運航船の国際ルールについては、本年5月の前回会合(MSC 108)においてMASSコード各章の具体的な要件が検討され、その後9月に開催された会期間作業部会において「航行安全」等の一部の章が最終化されました。今次会合では、遠隔操船、通信の接続性及びリスクアセスメントに係る要件が最終化されたほか、捜索救助等について具体的な検討が行われました。引き続き、MASSコードを2026年に最終化すべく、さらなる検討が行われる予定です。
上記事項の詳細やその他の審議事項は別紙をご参照ください。