平成21年12月2日
道路交通渋滞に悩むブラジル国サンパウロ市では、公共交通導入に係る検討が進められています。そこで、軌道系公共交通システム(都市モノレール、新交通システム等)に加えて、交通結節点におけるモード連携強化(inter-modal)や周辺都市開発(TOD: Transit Oriented Development)など、わが国官民が有する軌道系交通や都市整備分野における技術・経験を紹介し、経済的な発展と温暖化対策の両立を図るため、国土交通省はサンパウロ市において、「サンパウロ都市交通・都市整備セミナー」を下記の通り開催いたしました。
わが国が有するモノレールに関する技術等についての理解が深まるとともに、現地における関心の高さを改めて確認しました。本セミナーでの意見交換を踏まえ、国土交通省としてさらなる支援・協力を行っていきます。
1.日程 : 2009年11月3日(火)
2.会場 : ルネッサンス・サンパウロ・ホテル(ブラジル国サンパウロ市)
3.主催 : 国土交通省、(社)日本モノレール協会
4.後援 : サンパウロ市
5.プログラム :
(1) 主催者挨拶 国土交通省
(2) 来賓挨拶 ブラジル連邦政府、サンパウロ州、サンパウロ市、在サンパウロ日本国総領事館総領事、ブラジル連邦政府国会議員
(3) 講演
「都市構造、交通、持続可能性〜世界最大の公共交通都市東京〜」(東京大学 家田教授)
「日本における軌道系交通システム整備とまちづくり」(国土交通省 都市・地域整備局)
「世界各国に貢献する日本の軌道系交通技術」(国土交通省 鉄道局)
「多摩都市モノレール整備と沿線まちづくり」(東京都)
「東京モノレール45年間の運営の概要」(東京モノレール)
※(注記)会場ロビーにおいて(社)日本モノレール協会によるパネル展示やビデオ上映を実施。
6.結果概要 :
ブラジル連邦政府、サンパウロ州政府、サンパウロ市をはじめ、ブラジル国内の他の都市、機関からの参加者も加え、全体で約130人の参加者が集まりました。
ブラジル側からは、「2014年のワールドカップ等に向け、交通インフラ整備が政府の重要課題である。(ブラジル連邦政府都市省デウスディッチ・デ・ソウザ・ジュニオール都市交通部長)」、「日本の交通システムは有能であり、本セミナーは時節を得たものである。(サンパウロ市モラエス交通局長)」、「地下鉄網の充実に加え、モノレールの導入により、効率的な交通体系の構築を目指している。(サンパウロ州政府ポルテーラ首都圏交通局長)」、「技術に優れた日本のモノレール導入はサンパウロにとって有益である。(伯日議員連盟会長イイホシ連邦下院議員)」などの発言があり、わが国のモノレール技術についての認識を深め、都市整備の重要性などを十分理解していただきました。
主催者挨拶(松谷大臣官房技術審議官)
セミナーの状況
(社)日本モノレール協会によるパネル展示等