1.日 時 令和6年5月17日(金) 10:00〜12:00
2.場 所 中央合同庁舎第2号館1階 共用会議室3A・3B
3.出 席 者 小田切徳美特別委員(部会長)、沼尾波子委員、岩阪真弓和歌山県地域政策局長(岸本周平特別委員代理)、坂田一郎特別委員、重藤さわ子特別委員、高橋貞光特別委員、玉沖仁美特別委員、中嶋康博特別委員、中山幹生特別委員、永澤映特別委員、野口智子特別委員、山下東子特別委員
国土交通省 黒田昌義国土政策局長、筒井智紀官房審議官、鹿子木靖地方振興課長、石田康典半島振興室長
4.議 事
事務局より中間取りまとめの素案について説明がなされ、それを受けて各委員からの意見が述べられた。
主な議論の概要は以下のとおり。
<「半島強靱化」対策の強化>
○しろまる能登半島地震を受けて、半島地域の住民の安全を求める思いは非常に高まったと思う。
半島地域に住み続けることを諦めないためにも、半島地域の強靱化をハードとソフトの両面で支援することが大変重要。
○しろまる災害発生時は外からの支援が必要だが、道路がしっかりしていないと支援が届かない。能登半島地震を踏まえ、代替ルート整備を含め、災害に強い道路整備を進めていくことが必要。
○しろまる過疎債などと比較すると半島債の使い勝手が悪いため、自治体からは使いやすくして欲しいという要望も聞いている。
○しろまる災害対策としては道路も重要だが、航路は道路が使えないときのリダンダンシーとして有効であり、観光で活用して維持していくことが必要。
○しろまる使われなくなってきている消防団の詰所について、日常的な防災拠点や移動困難者の拠点としての活用を検討中だが、本例のように半島地域の特長をいかし条件不利性の克服ができるのではないか。
<半島地域の条件不利性と強みについての考え方>
○しろまる半島地域に新たな価値を感じる者が出てきており、海外観光客が交通の不便性を気にせず全国各地を訪れていることを踏まえると、時代背景は変わってきており、半島地域の交通不便性を魅力と感じる人もいると思う。条件不利性は強みにもなり得るのではないか。
○しろまる条件不利性も半島地域の魅力という考えも理解できるが、能登半島地震の教訓を踏まえれば、半島地域の住民の命を守るために不利性の克服が必要。
○しろまる条件不利という言い方を変えることも考えられるのではないか。
<地方創生や半島地域の活性化に向けたアイデア>
○しろまる条件不利性に対しての施策のみだけではなく、半島の魅力や価値を前面に出すことや、自然環境を保全するという視点が大切。
○しろまる半島の活性化のためにはミッションドリブンとシチズンドリブンの交点に着目して新しい価値を見つけることが必要。プロの力を借りて、空き家等の地域では価値がないとしているものから価値あるものを生み出す仕組みづくりが必要。
○しろまる移動販売について自治体の声を聞くと、拠点が遠いためビジネスとしての維持が難しい状況にあるようであり、支援が必要。
○しろまる取組を地域の内発的なものとして実施していくため、どのように内発性の仕組みづくりをし、計画策定やプラットホーム構築のサポートをしていくか考える必要がある。
<産業振興・観光振興>
○しろまる補助金や税制の優遇措置は地域振興に非常に役立っており、引き続き支援が必要。
○しろまる既存支援は自治体によって活用にばらつき。広くPRすれば、もっと効果が現れるのではないか。
○しろまる半島地域は、資源は豊富だがそれらの加工・流通が不足。地域内で加工ができればコスト軽減になるため、これらへ支援していくべき。
○しろまる食のブランド化は、半島産品の価格帯を上げることが非常に重要で、そのための仕組みをどうするか。また、半島のパイロットショップ設置や、離島のアイランダーと一緒に半島に関するイベントを実施するのも一つの手法ではないか。
○しろまる町の産品を都市部に輸送するコストを町で負担する事業を実施したところ、かなり反響があった。半島産品はコストがかかるのが一番の問題であり、この点を深堀りすることが半島地域の条件不利性の解決に資するのではないか。
○しろまる再生型の観光が世界的に注目されており、弱みと認識されていた条件不利が最先端と評価され始めているのではないか。
<担い手と地域振興>
○しろまる文化資本や自然資本などを支える人口が減少することで、地域の核となる部分が消失することを懸念。
○しろまる能登半島地震では、地域のRMOが充実していたかどうかで復興の進捗に違いがでていたと聞いており、RMOの活性化は大変重要ではないか。
○しろまる災害対策だけでなく地域振興を考える上でも、自立・分散型の地域づくりを検討すること。
○しろまる地域を支える団体は、高齢化やモチベーションの低下、古い組織体制等により停滞しており、地域の担い手の環境整備についてどのように取り組むか再考することが必要。
○しろまる半島振興は半島地域のみで活動を進めている側面があるが、都市部にある自治体や一般企業が半島の自治体と密接に関わることで、新たな視点で半島振興が進むのではないか。
(速報のため、事後修正の可能性があります。)