国土審議会第10回半島振興対策部会議事概要
1.日 時 令和2年2月20日(木) 10:00〜11:20
2.場 所 国土交通省国土政策局会議室(中央合同庁舎第2号館11階)
3.出席者 小田切部会長、沖委員、坂田特別委員、高橋特別委員、中嶋特別委員、中山特別委員、永澤特別委員、沼尾特別委員、野口特別委員、山下特別委員、宮下青森県むつ市長
国土交通省 坂根国土政策局長、山西審議官、田中総務課長、菊池地方振興課長、坂入半島振興室長
4.議 事
部会長の互選が行われ、小田切委員が部会長に選出された。
半島地域を巡る現状及び半島振興施策の概要について事務局より説明がなされた。また、下北半島地域の状況について、青森県むつ市長から報告が行われた。
主な議論の概要は以下のとおり。
○しろまる 半島地域に共通している、自然環境の保全や食料の供給などの広域的・多面的機能は、人が住んで、持続的に維持されることにより発揮される。半島振興においても、他の条件不利地域立法と遜色のないような、半島地域のメリットを生かし、農林水産業の活性化や地域公共交通の維持などの課題を解決する施策の充実が必要。
○しろまる 自然資源、文化、暮らしなどの地域の多様性を生かした取組の評価や、それをサポートするための場づくりや連携交流に対する支援が課題。
○しろまる 交通アクセス等条件が不利なゆえに生まれる産業がある一方で、そこで暮らすための医療、教育、交通網は大事。ICTの活用によりこれまで条件不利とされてきたものを強みにかえるという発想があってもよい。
○しろまる (個別の市町村単位でPRするのではなく)半島の高い知名度を生かした特産品や観光振興等に取り組んでいくべき。また、海に面していることを強みにして、昔の航路を復活させ、観光面で支援するような施策は考えられないか。
○しろまる 半島地域も、縮小する国内だけを相手にしないで、世界と直接交流することを考えるべき。インバウンドに対しては「秘境」として認知度の向上を図るという視点もあるのではないか。また、多様な国から来てもらえることが大事。
○しろまる 半島振興の問題は、地方の交通の便だけではなく、都市部の人のワーク・ライフ・バランスの問題でもある。SDGsなど国の施策との相乗効果を狙っていろいろな切り口から検討するべき。関係人口を増やすためには、都市部の人の心をつかむことが重要であり、半島と都市部をつなぐ施策が必要。
○しろまる 定住増加のためには価値を生み出すことが必要であり、物語やシーンなど人の感性に訴えかけるような地域の新しい価値や他地域との小さな差が生む価値に気づくことで、地域に人を呼び込むチャンスが生まれるのではないか。
○しろまる 農産物、水産物を作っても、加工せずに付加価値が低い状態で外に出しているならば、せっかくの価値が地元に落ちない。農林水産業と食料品製造業がいかに連携をとっていくかが、産業振興の面での課題ではないか。
○しろまる 地域に入ってくる若者がいて、それにつられた若者がまた入ってくるという連鎖が回ると地域が開かれ、それを応援する地元の方々がついてくる。このネットワークにうまく飛び込めると、移住定住は比較的うまく定着する。
○しろまる 地域振興において地方と国で役割分担をして、課題解決は市町村・道府県が担い、国は、観光や特産品に特化して、一つのエッジをきかせたテーマを明確にした振興策を講じることがよいのではないか。
○しろまる 台風や南海トラフ地震等の海に面していることのリスクに対する対策の検討も必要。
(速報のため、事後修正の可能性があります。)