平成10年11月24日
1. 平成10年9月1日から10月末日までの間に、医師から各都道府県知事、指定都市市長、中核市市長に報告されたエイズ患者は41件、HIV感染者77件であった。
患者41件、感染者77件の内訳は、
2. 患者41件、感染者77件の報告のうち、患者16件、感染者30件が異性間の性的接触によるものであった。このうち、日本人の報告は男性が患者10件、感染者13件、女性が患者2件、感染者5件であり、男女合わせると、患者12件、感染者18件(表1−1、1−2)であった。
また、外国人患者及び感染者の性別内訳は男性患者7件、感染者13件、女性患者5件、感染者13件であった。
3. 今回14名の死亡報告があり、「HIV感染者発症予防・治療に関する研究班」からの報告と合わせ累積死亡報告数は1,083名となった。
4. 平成10年1月から10月末日までの献血件数5,119,952件のうちHIV抗体陽性件数は45件であった。
1−1 性別・感染原因別患者数 (単位:件)
1.日本のエイズ患者の届出状況 (単位:件)
(参考)
・凝固因子製剤による感染を除く患者・感染者等の状況
注:※(注記)1日本の患者数は1998年6月末現在
( )内は今回報告件数(平成10年9月〜10月分)である
平成10年11月24日
1) 今回(平成10年9月から10月末日まで)のエイズ動向委員会への報告は、感染者77件(前回72件)、患者41件(前回39件)であり、うち転症例は1件(前回1件)でした。
2) 今回の報告の特徴は、
3) 平成10年7月から9月までの保健所での相談、HIV検査件数が4月から6月の件数に比べて倍増しております。これは同時期に放送されたテレビドラマの影響かとは思われますが、そのような機会に限らず、感染したと思われる方は積極的に検査を受け、早期発見・早期治療を心がけていただきたいと考えます。
4) 12月1日は「世界エイズデー」です。本年度も我が国では「時代が変わる、君が変える〜大切な人と生きるために〜」を主題にし、エイズに対する正しい理解の普及と、患者・感染者に対する偏見や差別の払拭に向け啓発活動を実施いたします。特に若い世代への正しい知識の普及に重点を置き、予防を心がけていただきたいと考えております。
平成10年11月24日(火)
平成10年11月24日
2.平成10年9月報告のHIV感染例の遡及調査について
本年9月に報告のあった、推定される感染の原因が国内の輸血と記載されたHIV感染例1例については、昭和57年に輸血を受けたとされており、調査を実施したが、輸血に関する記録が既に廃棄されていた。
注:( )内は外国人再掲数
2−1 性別・年齢別患者数 (単位:件)
注:( )内は外国人再掲数
3−1 性別・感染地域別患者数 (単位:件)
注:( )内は外国人再掲数
1−2 性別・感染原因別感染者数 (単位:件)
注:( )内は外国人再掲数
2−2 性別・年齢別感染者数 (単位:件)
注:( )内は外国人再掲数
3−2 性別・感染地域別感染者数 (単位:件)
注:( )内は外国人再掲数
エイズ患者等の届出状況等〔平成10年10月末現在〕
( )内は外国人再掲数
2.HIV感染者の届出状況 (単位:件)
( )内は外国人再掲数
3.累積死亡者数 1,083名
*1 上記死亡者数には「HIV感染者発症予防・治療に関する研究班」からの累積死亡報告数493名が含まれる。
・性別・年齢区分別・感染地域別患者・感染者数(法施行後) (単位:件)
※(注記)上段:感染者、下段:患者
(参考)世界のエイズ患者の状況(1998年6月20日現在、WHO報告)
(54カ国)
686,256人
タンザニア
ケニア
ジンバブエ
97,621人
78,765
70,669
23,126千人
21,433
10,412
(45カ国)
889,465
アメリカ合衆国
ブラジル
メキシコ
641,068
120,399
35,119
248,709
146,825
81,249
(42カ国)
101,429
タイ
インド
日本
83,357
6,252
1,799
54,532
846,302
126,220
(40カ国)
207,890
スペイン
フランス
イタリア
50,155
47,953
41,627
39,433
56,634
59,103
(16カ国)
8,744
オーストラリア
7,571
16,850
( )内は、患者報告のあった国数である。
都道府県別感染者累積報告状況
都道府県名
感染者
報告件数
(件)
構成割合
(%)
ブロック別
報告件数(件)
構成割合
(%)
東北
39
1.4
関東・甲信越
2,200
77.1
北陸
18
0.6
東 海
221
7.7
近 畿
246
8.6
中国・四国
46
1.6
九州・沖縄
65
2.3
注:凝固因子製剤による感染者は除く (平成10年10月末現在)
( )内は今回報告件数(平成10年9月〜10月分)である
都道府県別患者累積報告状況
都道府県名
患者
報告件数
(件)
構成割合
(%)
ブロック別
報告件数(件)
構成割合
(%)
東北
35
2.8
関東・甲信越
899
72.0
北陸
12
1.0
東 海
112
9.0
近 畿
102
8.2
中国・四国
20
1.6
九州・沖縄
44
3.5
注:凝固因子製剤による患者は除く (平成10年10月末現在)
照会先:保健医療局エイズ疾病対策課
担当者:池田(内2358) 荒井(内2355)
TEL:[現在ご利用いただけません](代表)
3595-2249(直通)
山崎委員長コメント
前回と比較して、日本人患者が同数、外国人患者が2件増、日本人感染者が3件増、外国人感染者が2件増であり、トータルでは患者が2件増、感染者が5件増となっております。
ということです。
(2) 日本人患者・感染者の報告数が80件と過去5番目に多い。
(3) うち日本人男性の患者・感染者数が73件と過去に4番目に多い。
(4) また、男性同性愛の患者・感染者数が39件と過去最高。
(5) 患者の報告数が41件と過去4番目に多い数である。
照会先:保健医療局エイズ疾病対策課
担当者:池田(内2358) 荒井(内2355)
TEL:[現在ご利用いただけません](代表)
3595-2249(直通)
献血件数及びHIV抗体陽性件数
( 検 査 実 施 数 )
陽性者数
( )内女性
10万人
当たり
(昭和62年)
8,217,340
11
( 1)
0.134
(昭和63年)
7,974,147
9
( 1)
0.113
(平成元年)
7,876,682
13
( 1)
0.165
(平成2年)
7,743,475
26
( 6)
0.336
(平成3年)
8,071,937
29
( 4)
0.359
(平成4年)
7,710,693
34
( 7)
0.441
(平成5年)
7,205,514
35
( 5)
0.486
(平成6年)
6,610,484
36
( 5)
0.545
(平成7年)
6,298,706
46
( 9)
0.730
(平成8年)
6,039,394
46
( 5)
0.762
(平成9年)
5,998,760
54
( 5)
0.900
(平成10年1月〜10月)
5,119,952
(速 報 値)
45
( 4)
0.879
照会先:医薬安全局血液対策課
担当者:河 原,近 藤
TEL:[現在ご利用いただけません](内線)2905,2904
03-3595-2395(直通)
輸血が原因と推定されるHIV感染例の報告について
1.平成10年5月報告のHIV感染例の遡及調査について
また、残りの3バックについては、使用の有無の確認ができなかった。
厚生省医薬安全局血液対策課
照 会 先:河原、伊藤
内 線:2905、2908
夜間直通:03-3595-2395