本剤は、MRI(磁気共鳴コンピューター断層撮影)におけるコントラスト増強のために使用される造影剤である。
2.経緯
- 本剤は、気管支喘息の患者に対しては、承認当初から使用上の注意において「慎重投与」としていたが、ショック、アナフィラキシー様症状が6例(うち1例が死亡)報告されたことから、平成5年12月に使用上の注意を改訂し「原則禁忌」とした。しかしながら、それ以降もショック、アナフィラキシー様症状が4例(うち1例が死亡)報告された。
また、気管支喘息患者以外の患者については、ショック、アナフィラキシー様症状が65例(うち1例が死亡)報告された。
今般、これまでに報告されている症例を見直し、中央薬事審議会副作用調査会において審議した結果、ショック、アナフィラキシー様症状に関する注意喚起及び喘息患者に対する一層の注意喚起を行うため、新たに「警告」欄を設けるとともに緊急安全性情報を配布する必要があるとの結論を得たところである。
3.今後の対応
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中央薬事審議会副作用調査会の結論を踏まえ、次の対応をとることとした。
- (1) 厚生省
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日本シエーリング株式会社に対して、使用上の注意の改訂を指示するとともに、「緊急安全性情報」の作成及び医療機関等への配布を指示する。
- (2) 日本シエーリング株式会社
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(1)使用上の注意の改訂:今回新たに警告欄を設け「ショック、アナフィラキシー様症状等の重篤な副作用が発現することがある。特に気管支喘息患者ではそれ以外の患者よりも高い頻度で重篤な副作用が発現するおそれがある」、「本剤の投与にあたっては、必ず救急処置の準備を行う」旨を赤枠で記載する。
-
(2)今回の使用上の注意の改訂について、「緊急安全性情報」を作成し、MRが直接医師、薬剤師等に対して情報提供を行う。
本件照会先
1.厚生省薬務局安全課医薬品適正使用推進室
担当:山本(内線2756)、小笠原(内線2758)
電話:[現在ご利用いただけません]
2.日本シエーリング株式会社 学術部
電話:06−396−2441
報道発表資料
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