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令和7年10月7日(火曜日)
教育、科学技術・学術、その他
大阪大学・坂口志文特任教授のノーベル生理学・医学賞受賞,第22回STSフォーラム年次総会への出席、奈良への視察,基礎研究、若手研究者への支援を中心とした研究力の抜本的強化,今後のノーベル賞受賞への期待,OECD国際教員指導環境調査(TALIS)2024の結果における教員の勤務時間や教員のストレス,自民党総裁選の結果と閣僚人事における積極的な女性登用
令和7年10月7日(火曜日)に行われた、あべ俊子文部科学大臣の記者会見の映像です。
令和7年10月7日あべ俊子文部科学大臣記者会見(※(注記)「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)
大臣)
冒頭、私からは2件でございます。本日の閣議におきまして、坂口志文先生によりますノーベル生理学・医学賞の受賞につきまして報告をさせていただきました。今回の受賞は我が国の研究者が高い研究水準を有することを改めて世界に示すものであるとともに、国民にとって大きな誇りと励みになるものでございます。私といたしましては、国民を代表して心からお祝いを申し上げますとともに、これまでの坂口先生のすばらしい研究業績に敬意を表したいというふうに思います。
冒頭、2件目でございますが、10月5日(日)から6日(月)まで京都府と奈良県に出張してまいりました。5日は京都市で開催されました第22回科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム、STSフォーラムでございますが、この年次総会に天皇皇后両陛下御臨席の下、出席をさせていただきました。「基礎研究、イノベーションと政策」をテーマとするセッションに登壇をいたしまして、基礎研究に対してのスピーチを行わせていただきました。加えまして、本会合の合間におきまして欧州委員会と欧州委員(スタートアップ研究・イノベーション担当)(注)、またスイス教育・研究イノベーション庁長官の他、カナダ及びフランスの資金配分機関の理事長等の各国要人との会談を行いまして、今後の各国との連携強化等について意見交換を行いました。本総会の出席を通じまして、昨今の国際情勢も踏まえた科学技術政策上の課題、さらには認識を共有することができたところでございます。また、6日の日でございますが、奈良県におきまして奈良国立博物館や「飛鳥・藤原の宮都」の関連資産を、視察をさせていただくとともに、前々から訪れたいと考えておりました市立の農業高校として地域に根ざした農業人材の育成に取り組んでおられる五條市立西吉野農業高校を訪問いたしまして、視察と意見交換を行わせていただきました。また、各文化施設、文化財の展示状況、世界文化遺産登録の実現に向けました取組の説明を受けました他に、また高校では地元農家と連携をした特色のある教育プログラムの成果、また課題について高校生から直接お話を伺うことができました。今回の出張を通じまして得た知見を踏まえまして、関連施策の充実にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。以上でございます。
(注)「欧州委員会と欧州委員(スタートアップ研究・イノベーション担当)」は、正しくは「欧州委員会欧州委員(スタートアップ研究・イノベーション担当)」です
記者)
1問だけお願いします。昨日が、坂口先生が受賞されて、ただこれからまだまだ他の賞が出てくると思うので大臣として今後の期待を、何に期待するのかということを教えてください。もし何かこの研究に興味があるとか、ここに注目しているみたいなことがあれば合わせてお願いします。
大臣)
ノーベル賞の受賞、国民にとりましても大きな誇りと励みになるものでございます。科学技術立国を目指す我が国といたしまして、このように国際的に認められる研究成果を継続的に生み出していくことがまさに不可欠だと私も信じております。また、文部科学省といたしましては今回の受賞を受けまして引き続き基礎研究、また若手研究者の支援を中心とした我が国の研究力の抜本的な強化に必要な取組の充実を図る必要があるということを改めて強く認識をさせていただきました。特に昨日、坂口先生がおっしゃってくださっていたのは研究を続けられるということが本当にできる環境が必要なのだというふうなことをおっしゃってくださっておりまして、まさにそうなのだなということも感じました。また、具体的には若手研究者の挑戦的な研究を促進する継続的な支援、また科学技術人材の育成と多様な活躍に向けた投資と国際頭脳循環の促進、さらには研究拠点の国際化、また時代に即しました研究環境の充実、さらには物価、人件費、この上昇等に踏まえた基盤的経費の確保などの取組を、総合的に推進をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。また、本日以降のノーベル賞受賞に向けた期待でございますけれども、やはり我が国には多くの分野で国際的に高く評価される業績を上げている方々が数多くいらっしゃるというふうに思います。本日以降につきましても日本の受賞者が発表されることを期待しているところでございますし、本当に高く評価されている、業績を上げている方々が研究を継続できる研究環境を醸成していくということは、予算だけが問題ではなく、やはりキャリアパスとしても私どもしっかり取り組んでいかなければいけないということを感じたところでございます。以上でございます。
記者)
本日公表されましたOECDの国際教員指導環境調査についてお伺いいたします。1週間当たりの教員の仕事時間は前回よりも4時間ほど減りましたけれども、参加国の中ではなお最も長いと結果になりました。国際平均と比べても10時間以上開きがある、そういった結果になっております。1点目は、こういった仕事時間の長さの結果についてどう受け止めていらっしゃるかということをお伺いできればと思います。もう1点が、これまでも各種取組を進めてこられて、今年度も給特法の改正など各種取組を進めてこられておりますけれども、改めて今後の取組について方向性等についてお伺いできればと思います。
大臣)
御指摘のとおり、本日公表されましたTALIS 2024で我が国の小・中学校の教員の1週間の仕事時間につきましては、前回調査から減少している一方で参加国の中では最長でございます。各国におきまして学校や教師に期待される役割に違いがあることに留意をする必要があるとは思いますが、我が国の教師の厳しい勤務実態を踏まえまして学校における働き方改革に一層取り組む必要があるのだというふうに認識をしているところでございます。文部科学省といたしましては、先般、改正いたしました「指針」に基づく業務の精選について徹底をしっかり図りつつ、学校における働き方改革に関わる計画の策定等に取り組む教育委員会への伴走支援に努めるとともに、教職員定数の改善、また支援スタッフの配置の充実等に関わる必要な予算をしっかりと確保するなど、学校における働き方改革の推進に向けまして全力で取り組んでまいりたいというふうに思います。以上です。
記者)
先ほどのTALISに関連してもう1問お伺いいたします。今回の調査では、採点や事務、授業などの仕事時間については前回に比べて減った一方で、これらをストレスに感じているという先生方の割合、こちらも増えております。教員のストレス対策についての大臣のお考えをお聞かせください。
大臣)
先ほど申し上げましたように、我が国の小学校(注)の教員の1週間当たりの時間、前回調査から4時間減少しているといえども、いわゆる学校における働き方改革に関するこれまでの取組についての一定の成果が見られたものとは受けとめておりますが、一方で授業準備、また採点、また事務業務などの要因としてストレスを感じている教員が前回調査から増加しています。こうした結果につきまして、複合的な要因が想定されるところでございますが、この今回の調査結果のみをもってして特定することはできませんが、いずれにいたしましても教員に過度なストレスがかからない環境を整備していきながら教員の負担感を軽減していくことがまさに重要だというふうに私ども考えておりまして、文部科学省といたしましても今回の調査結果も踏まえて、また教員の心身の健康確保を含めました学校の働き方改革のさらなる加速化と、また学校の指導・運営体制の充実に総合的に取組を進めてまいりたいというふうに思います。
(注)「小学校」は、正しくは「小・中学校」です
記者)
私からは、自民党の総裁選の結果についてお伺いさせてください。今月4日の投開票で高市氏が新総裁となりましたが、この受け止めをお願いします。また、新総裁は党の新執行部や新内閣の人事で女性を積極的に起用したいという考えを示しています。この点についても大臣のお考えをお聞かせください。
大臣)
文部科学大臣としての会見の場でございますが、あえて申し上げるとすればどのような組織であれ、女性が活躍されることは大変重要なことでございまして、また自民党で初めての女性の総裁が誕生したということについては喜ばしいというふうに思っているところでございます。また、高市総裁には各党の政策協議を重ねていきながら、いわゆる文教施策を含め国民目線で政策を進めていただくことを心から期待申し上げるところでございます。また、人事に関しましては総裁の専権事項になりますので私の具体のコメントは差し控えさせていただきたいというふうに思いますが、挙党体制で適材適所の人事が行われることが重要であるというふうに考えているところでございます。その上でございますが、女性初の総裁ということで積極的な女性登用はもちろんでございますが、個人的には女性活躍ための環境の整備、また機運の醸成にも力を尽くしていただきたいというふうに思っているところでございます。いずれにしても、私といたしましては文部科学大臣の職にございまして、最後の瞬間まで石破総理をお支えしながら大臣としての職責を果たしてまいりたいというふうに思います。以上です。
記者)
バレーボールの強豪として知られる秋田県の雄物川高校で元オリンピック選手の教員による体罰によって生徒が登校できなくなっていることが発覚しました。こちらの件に関する大臣の受け止めを教えてください。また、夏の甲子園でも野球の強豪校で暴行が発生、隠しており、こうしたスポーツの勝利至上主義が不適切な事案が生んでいる温床になっているとも考えられますが、文科省としてどのような対策が必要だと考えられるかお答えください。
大臣)
すみません。詳細を、ちょっと把握をしているところではないので事務方から詳細は説明させていただけたらというふうに思います。
(了)
大臣官房総務課広報室