ルーマニアの市場経済移行

失われた90年代?

著者 吉井 昌彦
ジャンル 経済
シリーズ オンデマンド書籍
シリーズ経済 > 神戸大学経済学叢書
出版年月 2016年08月
ISBN 978-4-326-98244-8
Cコード 3033
判型・ページ数 A5・220ページ
定価 3,740円(本体3,400円 + 税)
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ルーマニアでは、冷戦終結後、チャウシェスク大統領による強圧的政治体制が打倒され、市場経済への移行がはかられてきた。1990年以降進められてきたこのルーマニアにおける市場経済移行は、体制改革・構造改革の側面から見ると不十分であり、これがマクロ経済の安定化を難しいものとしている。 本書では、価格・為替自由化、企業の私有化、構造改革のための産業政策、中小企業振興策に焦点を当て、他の東欧諸国やロシアとの比較を通して、ルーマニア経済の課題を探り、今後の展望を図る。(2000年7月25日第1版第1刷発行)

第1部 社会主義経済システム崩壊と市場経済移行

第1章 社会主義経済システム崩壊と比較経済体制論(1)

1 はじめに
2 社会主義経済システム崩壊の理論(1)
―中央計画機関の情報処理能力の不足と分権化―
3 社会主義経済システム崩壊の理論(2)
―ソフトな予算制約―
4 社会主義経済システム崩壊の理論(3)
―資本市場の欠如と国家による企業設立―
5 おわりに

第2章 社会主義経済システム崩壊と比較経済体制論(2)

1 これからの比較経済体制論
2 市場経済への移行理論(1)
―マクロ経済安定化政策―
3 市場経済への移行理論(2)
―システム改革と構造改革―
4 シークエンジングとスピード
5 おわりに

第3章 旧社会主義国の市場経済システムへの移行スピードと移行費用

1 はじめに
2 移行戦略のシークエンジングとスピード
3 移行期における統計のバイアスの問題
4 移行期に生ずる問題
5 マクロ経済安定化政策の施行上の問題
6 おわりに

第2部 ルーマニアにおける市場経済移行の進展

第4章 ルーマニアにおける改革プログラム―500日計画との比較―

1 チャウシェスク時代からの移行
2 戦略概要
3 調整プログラム
4 500日計画との比較

第5章 ルーマニアにおけるマクロ経済安定化

1 ルーマニアにおけるマクロ経済安定化の進展
2 経済パフォーマンスの検討
3 一時的な経済安定化と改革戦略の変更
4 市場経済移行の第2ラウンド
5 市場経済移行の第2ラウンドへの挑戦

第6章 ルーマニアにおける私有化の進展と問題点

1 はじめに
2 改革プログラムにおける私有化
3 国有企業の再編
4 私有化法
5 私有化過程の比較と問題点
6 おわりに

第7章 私有化の再スタート

1 はじめに
2 私有化加速法
3 私有化の現況
4 残された私有化の加速
5 今後の私有化の課題

第8章 産業政策

1 産業構造改革の必要性
2 ルーマニアにおける産業政策
3 中欧諸国の産業政策
4 まとめ

第9章 中小企業振興政策

1 はじめに
2 ルーマニアにおける中小企業の発展
3 中東欧諸国における中小企業振興政策
4 中小企業政策の問題点
5 まとめ

参考文献
年表
索引

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