トランプ米国大統領の訪日についての会見

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【高市総理冒頭発言】

本日は、トランプ大統領と対面での初の首脳会談を行いました。幅広い分野での率直な議論を通じて、大きな成果を挙げることができました。今後、トランプ大統領との間で、日米同盟を更なる高みに引き上げていくことができると確信をいたしました。日米同盟は、日本の外交・安全保障の基軸でございます。同時に、日本は、米国にとり、インド太平洋における不可欠なパートナーでもございます。こうした考えの下、私からは、大統領と共に、日米双方、より強く、また豊かにする日米同盟の新たな歴史を共に創りあげていきたいということをお伝えいたしました。大統領とは、同盟の抑止力・対処力を一層強化するということとともに、日米韓、日米フィリピン、日米豪印といった同志国連携、これを一層推進していくということを確認いたしました。そして、安倍晋三元総理が打ち出された「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)を共に実現するということで一致をいたしました。
また、トランプ大統領に対しまして、日本として主体的に防衛力の抜本的強化及び防衛費の増額に引き続き取り組んでいく決意をお伝えしました。そして、日米は、経済面でも最も緊密なパートナーでございます。7月の日米間の合意の誠実かつ速やかな実施も通じて、日米両国の経済を力強く成長させ、我が国の国益を最大限実現してまいります。同時に、重要鉱物・レアアース、AI(人工知能)を始めとしました重要技術、造船など幅広い分野で、経済安全保障分野の日米協力を更に強化していくということを確認いたしました。こうした協力に関連して、先ほどトランプ大統領との間で、日米間の合意の実施に関する文書及び重要鉱物・レアアース分野での協力に関する文書にそれぞれ署名をいたしました。また、中東・ウクライナなどについても議論を行い、日本は米国にとって平和の取組の伴走者であることをお伝えしました。また、北朝鮮の拉致問題への理解と御協力を求めました。大統領からは、全面的な支持を頂きました。拉致被害者の御家族にも、短時間でございましたが、面会をしていただきました。加えて、北朝鮮の完全な非核化へのコミットメントを改めて確認しました。
今後も、トランプ大統領との信頼関係を深めて、日米同盟の次なる黄金時代を力強く切り拓(ひら)いていきたいと考えております。そして、これから日本は、世界で最も偉大な日米同盟を基軸として、世界の真ん中で咲き誇る力強い日本外交を取り戻して、国際社会の平和と繁栄により大きく役割を果たしていきたい、こう考えております。私からは以上でございます。

(記者)
TBS・山崎と申します。まず1問目伺います。総理は所信表明演説で、防衛費を今年度中に対GDP(国内総生産)比2パーセントに引き上げる考えを表明していますが、こうした防衛費増額の考えを、トランプ大統領に規模感をもってお伝えしたのか、もしくは増額するという姿勢を示したのか伺います。一方で、トランプ大統領から、日本の防衛費について、どの程度増額してほしいなど、具体的な提示があったか教えてください。また、この防衛費増額には、多額の財源が必要になると思いますが、少数与党の今、与野党間の調整をどう進めていくお考えでしょうか。お聞かせください。

(高市総理)
今日、特にですね、防衛費の規模感については、先方からも話はございませんでした。私からは、防衛力をしっかりと強化をするということは、冒頭の発言でも申し上げましたけれども、特に数字を念頭に置いたやり取りはございませんでした。

(記者)
(TBS・山崎記者)続いて伺います。レアアースのサプライチェーン強化で合意したことへの受け止めをお願いします。米中首脳会談を控える中で、対中政策について、トランプ大統領とどのようなやり取りをされたか教えてください。よろしくお願いします。

(高市総理)
まず、中国をめぐる諸課題については、意見交換は行いました。しかし、首脳会談も控えておられますので、詳細のやり取りは控えさせていただきます。ただ、台湾海峡の平和と安定の重要性については、改めて確認し合ったということでございます。それから、レアアースなんですけれども、これは私の強い希望でもございました。やはり、レアアースだけではなくですね、例えば、お薬の原料の話もいたしましたけれども、日米共に、あまりにも特定国に依存をしすぎている、こういったものについて、この調達先を多様化していく。これによって、随分変わってくるということでございます。そしてまた、日本は、御承知のとおり、南鳥島周辺海域にとてもたくさんのレアアースがございます。それからまた、日本が関わっているものでは、ハワイ沖でも開発を進めている案件もございますので、こういった重要鉱物資源について、日米共同で一緒に力を合わせて開発をしていくと、こういった形、協力関係、これが確認できたというのは日本にとってものすごく大きなメリットになると考えております。お疲れ様です。

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