a) 第18回SSCシンポジウム
現在、指定難病採択に向けて申請中の「出血性線溶異常症」に関する、診断及び治療の問題点について議論を行った。
最初に筆者(熊本大学、内場光浩)が「線溶系の概略」について述べ、線溶系の制御因子の欠損により出血傾向を呈しうる点について、共通の認識を得た。その上でα2-プラスミンインヒビター欠損症について文献的な症例提示を行い、さらに診断における問題点(鑑別するべき後天性α2-プラスミンインヒビター低下症や一部薬剤による偽高値)や濃縮因子製剤による治療の可能性などについて議論した。次に「先天性PAI-1欠損症解析の現状」という演題で、浜松医科大学・岩城孝行先生から発表いただいた。PAI-1欠損症は遺伝子解析が済んでいる症例は世界で3例のみで、そのうちの2例が演者らが解析したものであり、遺伝子異常によりPAI-1が低下するメカニズに関しても報告があった。一方、現時点で臨床的に測定されているPAI-1抗原量は健常人でも測定感度以下であることがしばしば認められ、このためPAI-1抗原量測定では診断は困難であり、その診断には後述の改良型ユーグロブリン測定法が有用であると報告された。
3番目の演題としてみさかえの園あゆみの家・岡田雅彦先生から「先天性トロンボモジュリン機能異常症」に関する報告を受けた。本症例はトロンボモジュリンの分子異常症にという内容で発表させていただいた。実際の診療にあたられた先生の報告であり、診断の困難さや止血管理の難しさがリアリティを持って参加者に共有できたと考える。
最後に浜松医科大学・鈴木優子先生に「出血性線溶異常症」の申請の状況と診断上の問題点についてまとめて報告いただいた。世界的にも現時点では確立した診断法はなく、試行錯誤の状況であることが報告された。その中で前述の改良型ユーグロブリン測定法(ユーグロブリン/血漿クロット溶解アッセイ法が有望な検査法であることが報告された。
b) ガイドライン・診断基準・共同研究などの成果
「出血性線溶異常症」が指定難病として採択されるように申請が行われた。
1) 「出血性線溶異常症」が指定難病として採択された後の、検査・診断等の体制の構築を図る。また疾患の診断及び治療のガイドライン(手引き)の作成及び疾患の認知度向上の啓発活動を行う。
2) 引き続きFDPおよびD-dimerの測定系の現状と問題点の把握と病態における動態について基礎的な検討を行う。
a) 第17回SSCシンポジウム
当部会では、狭義の血栓溶解のみならず、さまざまな疾患や病態において線溶反応が関わっている可能性について、検査及び治療の面から提示し、問題点や今後の展望などについてweb上ながら議論を進めた。さらに線溶系の因子が凝固線溶系を超えた病態にも関与している可能性についても紹介した。全体のテーマとしては「線溶調節機構の破綻と治療標的としての可能性」とし、4名の演者に発表していただいた。
最初に金沢大学・長屋聡美先生から「COVID-19 の病態における線溶異常」という演題で、現在もなお臨床的また社会的に問題となっているCOVID-19(SARS-CoV2感染症)における凝固線溶系の変化についてご発表いただいた。COVID-19は終息しているものではなく、今後も感染は継続すると考えられ長屋先生の発表は今後のCOVID-19にしばしば合併する凝固異常症に対する治療戦略を考える上で有用であると思われた。
次に「医師主導型臨床試験 T-FLAVOR の現状報告」という演題で、杏林大学・平野照之先生からご発表いただき、平野先生を中心として進行している本邦における脳梗塞に対するtPAを用いた血栓溶解療法のこれまでの歩みと現状について提示していただいた。まだ未解決な部分もあるようであり、血栓溶解療法時に起きている病態の理解のためには我々血栓溶解部会も力になれるところがあるのではないかと考えた。
3番目の演題として筆者(熊本大学、内場光浩)が「周術期のトラネキサム酸使用の功罪」という内容で発表させていただいた。トラネキサム酸は最近、多発外傷や産科出血における予後改善効果が報告され、再評価されている薬剤である。危機的出血は本邦でも問題となっている病態であるが、トラネキサム酸の作用機序から逆に考えると、このような病態の少なくとも一部には線溶系が深く関与しており、今後の治療戦略を考える上で重要な事実ではないかという内容を提示させていただいた。
最後に「造血系における PAI-1 の役割」という演題で、東海大学の安藤潔先生よりご報告いただいた。PAI-1は線溶反応の重要な制御因子であり、PAを制御することで過剰になると血栓形成に、欠損低下すると出血傾向を呈するものである。本発表ではPAI-1がfurin などの細胞内のプロテアーゼを阻害することで、造血反応、特にnitchとの関係も制御していることを提示していただいた。このような凝固線溶反応以外の領域に線溶反応が関与していることは、今後の様々な疾患の病態解析や治療戦略構築に重要と考えられ、このような点も本部会では注視していく必要があると思われる。
b) ガイドライン・診断基準・共同研究などの成果
PAI-1欠損症やα2-アンチプラスミン欠損症など線溶制御因子の先天的な欠損症・異常症にでは、止血血栓は形成されるものの、プラスミンによるフィブリン早期分解が惹起され、出血傾向を呈する場合があることが報告されている。このような先天的な線溶系の異常に基づく出血傾向を「出血出血性線溶異常症(遺伝性素因によるものに限る)(仮)」と命名し、診断基準を作成するべく、文献等の基礎的情報の収集を進めた。
1) 出血性線溶異常症(遺伝性素因によるものに限る)(仮)の診断基準の完成を目指す。さらに指定難病として認定されることを目指す。
2) FDPおよびD-dimerの測定系の現状と問題点の把握と病態における動態について基礎的な検討を行う。これまでフィブリン分解産物の標準化や調和化は行われてきたものの、十分な成果が上がっているものではない。このため、FDPおよびD-dimerの各種病態における変動を再評価し、さらにそれぞれの試薬の特徴について検討する。これらの結果はDVTやDICの診断基準の妥当性の評価の基礎となると考えられる。
a) 第16回SSCシンポジウム
当部会では、血栓溶解の注目すべき病態、線溶反応に関わる検査、そして進化し続ける血栓溶解療法をシンポジウムで紹介している。今年のシンポジウムでは、古くから注目されつつも分子レベルでの検討が十分でなかった線溶異常の病態、それに関する検査、そして改めて注目される新しい血栓溶解療法製剤の開発を取り上げた。「線溶REVISIT:古くて新しい話題」と題して、国立がんセンター中央病院・長田眞先生からは「出血傾向をきたし、新規に同定された先天性トロンボモジュリン異常症と凝固線溶病態」として卵巣出血の際に大量出血を繰り返し止血に難渋した症例をご提示いただいた。「PAI-1欠損症スクリーニングの現状」について浜松医科大学・岩城孝行先生からご発表いただいた。これらの出血性線溶異常症は、多彩な出血症状を呈し、診断に難渋する一方、きわめて希少な病態である。当部会ではこの病態について症例の集積を行い、診断・治療に寄与していく。「包括的線溶活性測定法の意義と課題」について浜松医科大学・浦野哲盟先生よりご報告いただいた。線溶反応はPAI-1、α2 PI、TM/TAFI系により精密に制御されているが、その状態が病院の検査室で安定して評価されるようになり、その結果を臨床に還元し生かしていくかは今後の課題であると考えられた。本部会としてもこれに尽力していきたい。「血栓溶解と抗炎症作用を併せ持つ小分子SMTPの発見と脳梗塞治療薬開発」について東京農工大・蓮見惠司先生よりご発表いただいた。SMTPは蓮見先生のグループがクロカビからプラスミノゲン・フィブリン結合を指標として発見した化合物であり、線溶活性のみならず、活性酸素と炎症反応を標的とした多彩な生理活性を持つ。すでに前期臨床第2相試験にて好成績を収めており、アオカビから発見されたスタチンが高脂血症治療を塗り替えたように、SMTPが脳血栓症治療に大きなインパクトを与えることを期待したい。
1) 先天性線溶異常症の診断基準の作成。
2) 感染症、慢性炎症、がん、外傷と血栓溶解との関わりについて、国内外の進捗状況を踏まえながら研究活動を行う。
3) FDPおよびD-dimerの測定系の現状と問題点やハーモナイゼーションの可能性について研究活動をすすめる。微量PAI-1活性の定量測定系の開発と臨床的意義、tPA活性測定と血栓溶解との関連について研究活動を継続する。
4)多発外傷、周術期、周産期など線溶亢進を伴う出血病態に対するトラネキサム酸による制御について、エビデンスの集積による指針の作成を目指す。
5)PAI-1など線溶に関わる分子が、細胞外マトリクスの代謝、サイトカインの活性の変化を介して細胞内シグナルへの影響を与え、様々な疾患の新しい治療標的となっている。これについて集学的なアプローチを行う。
血栓溶解部会 部会長 竹下 享典 (埼玉医科大学総合医療センター 臨床検査医学)
a) 第15回SSCシンポジウム
1) 感染症、慢性炎症、がん、外傷と血栓溶解との関わりについて、国内外の進捗状況を踏まえながら研究活動を行う。
2) FDPおよびD-dimerの測定系の現状と問題点やハーモナイゼーションの可能性について研究活動をすすめるとともに、関連部会と連携を図る。微量PAI-1活性の定量測定系の開発と臨床的意義、tPA活性測定と血栓溶解との関連について研究活動を継続する。
3) trauma induced coagulopathyに対するトラネキサム酸による出血病態の制御について、指針の作成を目指す。脳血栓症など血栓症の線溶治療のup to dateを共有し、研究活動をすすめる。
4) PAI-1など線溶に関わる分子が、細胞外マトリクスの代謝、サイトカインの活性の変化を介して細胞内シグナルへの影響与え、様々な疾患の新しい治療標的となっている。これについて集学的なアプローチを行う。
血栓溶解部会 部会長 竹下享典(埼玉医科大学総合医療センター 中央検査部)
プログラムは以下の通りです。
1.線溶機能検査について
a. オーバービュー
a.1. 凝固線溶検査部会から
「凝固が起これば線溶が起こる」
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 血管代謝病態解析学分野
橋口照人 先生
a.2. 線溶部会から
「線溶制御不能状態を考える」
熊本大学病院 輸血・細胞治療部 内場光浩 先生
b. FDPとDダイマーの標準化へむけての課題
東京医科大学 臨床検査医学科 福武勝幸 先生
2.線溶療法up to date
a. 超音波を用いた新しい線溶治療
東京慈恵会医科大学 神経内科 三村秀毅 先生
b. 外傷診療におけるトラネキサム酸の功罪
東京都済生会中央病院 救急診療科 関根和彦 先生
血栓溶解部会 部会長 窓岩清治
副部会長:岡田清孝、竹下享典
部会員:朝倉英策、一瀬白帝、岩城孝行、内場光浩、浦野哲盟、江口 豊、北島 勲、鈴木優子、関根和彦、長尾毅彦、山田典一、山本晃士
血栓溶解部会 部会長 窓岩清治
副部会長 岡田清孝、竹下享典
部会員:朝倉英策、一瀬白帝、岩城孝行、内場光浩、浦野哲盟、江口 豊、北島 勲、鈴木優子、関根和彦、長尾毅彦、山田典一、山本晃士
微量領域でPAI-1活性測定法について、PAI-1補足物質としてTAGを付加したuPA組換え蛋白を導入と新規のPAI-1標準物質を作製し測定系の安定性を得るための工夫を報告した。
国内外で診断基準が公表され、厚労省指定難病として公的医療費助成制度も開始され症例が蓄積されること、自己免疫性出血病XIII/13診療ガイド案が示された。
進行性出血性ショックを伴う重度外傷患者に対してMTPの有効性を検証した。MTPが救命率を改善する可能性があることや、その効果が過度に亢進した線溶系の制御に基づくという知見を提示した。
輸血を必要とする重症外傷で症例では、来院時に高度な低フィブリノゲン血症と線溶亢進を呈し、フィブリノゲン製剤の早期投与が急性期死亡率を低下させること、またクリオプレシピテートの投与が多発外傷患者のFDP値と易出血性を改善させることを示した。
近年導入されてきた血漿FDP測定系には試薬間差があり、線溶活性化が高度でフィブリン/フィブリノゲン分解が進行した場合には検出されにくいこと、D-dimer測定系では試薬間差がさらに大きく、実臨床でDIC症例の拾い上げをおこなう場合にはまずFDPを測定すべきであることが提唱された。
血栓溶解部会 部会長 窓岩清治 副部会長 岡田清孝、竹下享典
同部会員 朝倉英策、一瀬白帝、内山真一郎、浦野哲盟、江口 豊、北島 勲、長尾毅彦、山田典一、山本晃士
2015国際血栓止血学会SSC(Toronto, Canada)での標準化の進捗状況や、FDP測定試薬のほとんどが本邦で産生、使用されている現状を踏まえ、標準化の取り組みを継続的に行う必要性が論じられた。
PAI-1は、血栓溶解のみならず血管新生や骨髄nicheにおける造血幹細胞の制御などの生理作用とともに、老化や腫瘍の進展、メタボリック症候群の慢性炎症など様々な病態に関わる。PAI-1を主軸に置いた病態動物モデルの基礎的解析や、高感度(40pg/mL)かつ広範囲領域(5 log)にわたりPAI-1抗原量を定量できる高感度PAI-1測定系開発について、それぞれの進捗状況が報告された。またPAI-1の機能を調節することにより、多彩な病態を治療し得る可能性をもつPAI-1阻害薬を本部会の主要テーマのひとつとして検討することが提案された。
厚労省研究班による調査活動により自己免疫性出血病XIIIの診断基準が公表(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000085567.pdf)された。「自己免疫性出血症治療の均てん化のための実態調査と総合的診療指針」の作成研究班による診療ガイド作成に向けた活動について報告された。
外傷起因性凝固障害(Trauma Induced Coagulopathy: TIC)は、2016年5月開催の国際血栓止血学会SSC(Montpellier, France)のSTATE-OF-ART LECTURESであり、2016年6月開催の日本血栓止血学会(奈良)SPCシンポジウムの公募テーマにも採用されており、本部会の重要な議題のひとつに位置付けられる。特に止血困難をもたらす全身性の線溶亢進病態は、フィブリノゲンを含む凝固因子の欠乏、血小板機能障害とともに、TICにおける最大の死亡原因となる。本部会では、侵襲性の高い外科手術、産科出血や重症外傷などが線溶亢進病態を惹起する機序や、線溶亢進により免疫抑制状態がもたらされる機序の解明に取り組むとともに、国内での実態調査を行いながら病態の評価方法や血液製剤の補充方法およびトラネキサム酸等による治療方法などについて検討を行い、関連する部会と協力しながら診療ガイドラインの作成を目指すことを確認した。
実臨床で用いられているt-PA製剤の現状と最新の知見について、対象疾患別に血管内治療デバイス等と比較し調査活動を継続することとした。
敗血症などで生じるNeutrophil Extracellular Traps(NETs)が血栓内に存在し、その構成成分であるDNAとヒストンがプラスミン抵抗性をもたらす。NETsの制御が新規血栓溶解薬開発の標的となる可能性があり、その動向についての情報発信を検討することとした。
平成27年2月28日に野村カンファレンスプラザにて開催された第9回SSCシンポジウムにて部会発表を行った(発表者:岩城孝行、長尾毅彦、竹下享典、一瀬白帝、山本晃士)。以下に、その概要を記す。
現在広く普及している血中PAI-1抗原測定法はELISAや EIA法が中心で、10 ng/ml程度が検出限界である。PAI-1高値に対する信頼度は高く血栓症のリスク判定にはよいが、出血性素因の検討には不十分である。本測定法では、血漿中のPAI-1抗原を約40 pg/mLの感度で測定することができ、測定レンジも5 logに達し、出血性素因となるPAI-1 欠損症の診断から、炎症等に伴う高 PAI-1 血症まで測定することが可能となった。
ストレス下ではストレスホルモンを介して脂肪融解と遊離脂肪酸の放出が促進され、内臓脂肪に炎症が惹起される。PAI-1発現は遊離脂肪酸、炎症性サイトカインによる刺激で誘導され、血栓傾向を促進する。このPAI-1発現はMCP-1阻害により脂肪炎症とともに抑制された。スタチン系薬剤はストレス惹起性のPAI-1誘導を抑制するが、降圧剤、糖尿病薬などのPAI-1発現抑制効果を検討中である。
脳梗塞の治療薬としてのt-PA製剤および血管内治療デバイスの現状につき、最新の知見について報告した。特にt-PA使用の脳梗塞発症後のタイムウィンドウの延長や、新規血栓溶解薬の開発状況、血管内治療併用の是非については、注目すべきものがある。今後も各施設での使用経験や国内外での使用実績等を追跡・調査する。
平成21年(2009年)に組織された研究班での調査活動により、2000年以降の10年で年間1人か0であった症例数が、2014年10月28日現在で合計44例に達した。本疾患の約2割は出血死しており、少なくとも1割は年余にわたり治療中で、寛解後の再燃もあることから、本疾患は「慢性難治性致死性疾患」であり長期経過観察が必要であると考えられた。その診断基準作成は急務であり、最新の案について報告した。
侵襲の大きい外科手術中や産科出血、外傷患者などにおける止血不全〜大量出血の背景には、凝固因子の喪失による凝固障害だけでなく、線溶亢進状態が存在していると考えられる。上記病態では第XIII因子の血中レベルが低下することが多く、第XIII因子補充治療の必要性と医学的意義について報告した。
血栓溶解部会議を平成26年2月22日に野村カンファレンスプラザにて開催し(出席者:内山真一郎、浦野哲盟、江口豊、岡田清孝、竹下享典、窓岩清治、山本晃士)、今後の部会活動について討議した。以下に、その骨子を記す。
1. 学術標準化委員会血栓溶解部会議を、平成24年6月9日ハイアットリージェンシー東京 27F・エクセレンスで開催し(出席者:一瀬 白帝、江口 豊、岡田 清孝、北島 勲、窓岩 清治、山本 晃士、三室 淳)、今後の部会活動について討議した。Dダイマーおよび血漿FDDP測定試薬の標準化が必要であることを提言するために、これらの試薬間差が存在することについて論文・シンポジウムで発表し、標準化が必要であることを広く訴えてゆくことを部会活動方針の一つとすることが了承された。凝固第XIII因子/フィブリノゲン部会の設置について理事会に提案され討議された結果、凝固第XIII因子/フィブリノゲンは血栓溶解部会が担当することになった。
2. 学術標準化委員会2013(2013年1月12日)において血栓溶解部会シンポジウムを開催した。フィブリン分解産物の分子多様性とDダイマーおよび血漿FDP測定試薬に用いられているモノクロナル抗体の特異性を解析した結果を三室淳が発表した(座長:岡田清孝)。脳神経領域での血栓溶解療法の最近の進歩につき内山真一郎が、肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症に対する最新の血栓溶解療法につき山田典一が発表した(座長 浦野哲盟)。自己免疫性第XIII因子欠乏症(血友病XIII/13)の検査のアルゴリズムと診断の指針につき一瀬白帝が発表した(座長:山本晃士、北島勲)。