効果測定プロジェクトの概要と分析結果
スチュワードシップ活動やESG投資が、金融市場の持続可能性向上やリスク調整後のリターンの向上に結実するまでには、長い期間が必要です。
したがって、スチュワードシップ活動やESG投資の「PDCA(計画→実行→評価→改善)サイクル」を適切に回すためには、金融市場の持続可能性向上やリスク調整後のリターンの向上といった最終的なアウトカムを待つ前に、その前段階として、GPIFの活動が企業の行動変容やESG評価の向上に繋がっているのかなどを因果関係も含めて検証していく必要があります。
スチュワードシップ活動やESG投資の各取組みの開始から相応に期間が経過し、データも蓄積されてきていることから、これまでの取組みの効果について、高度な統計分析の知見を有するコンサルタントやアカデミア等と協働して統計的因果推論等の手法を用いた検証を、以下の4つのテーマで実施します。
今後もスチュワードシップ活動やESG投資に関して、適切にPDCAサイクルを回すことで、取組みの改善に繋げてまいります。
各プロジェクトの概要と分析結果
1.スチュワードシップ活動の効果測定
プロジェクトテーマ | 具体的な内容 | 分析結果 |
---|---|---|
(1)エンゲージメント の効果検証 |
エンゲージメントがもたらす ESG 指標や企業価値向上への影響に 関する因果関係解明 |
|
(2)運用受託機関の 議決権行使に関する検証 |
利害関係先とその他企業への 議決権行使の違いの変化* |
2025年度開示予定 |
2.ESG投資の効果測定
プロジェクトテーマ | 具体的な内容 | 分析結果 |
---|---|---|
(1) 企業価値・投資収益向上 に資するESG要素の研究 |
ESG 要素と企業価値・投資収益向上 に関する因果関係解明 |
2024年度開示予定 |
(2) ESG指数に基づく 株式パッシブ運用の効果検証 |
ESG 投資が企業行動に 与えた影響の分析* |
2025年度開示予定 |
*今後の検討により、具体的な分析内容については変更になる可能性があります。
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