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たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?

[画像:カーペットに引っかかりつまずきそうになる高齢男性と、壁のコンセントに刺した電気ケトルのコードにつまずきそうになる高齢女性のイラスト。]

家の中や家の周りで、つまずいたり滑ったりして転びそうになったことはありませんか。年を重ねるにつれて転びやすくなり、骨折などのけがをしやすくなります。特に65歳以上の高齢者は要注意です。骨折がきっかけで寝たきりになってしまうことも。転倒事故が起こりやすい家の中や周囲の危険な箇所をチェックしながら、事故を防ぐための注意点を紹介します。

動画

転倒予防に足もとチェック! 交通事故の3倍!?暮らしの中の危険【字幕付】
(2分59秒)

年齢と共に増える、暮らしの中の危険。簡単にできる「足もとチェック」で転倒事故を防ぎましょう。【字幕付】
ナレーション:貫地谷しほり

1高齢者にとっての転倒の危険性とは?

高齢者にとって、転倒・転落は骨折や頭部外傷等の大けがにつながりやすく、それが原因で介護が必要な状態になることもあります。たとえ、骨折の症状が軽くても若いときに比べると回復に時間がかかります。さらに、転倒による不安や恐怖で何事にも意欲がわかず、気力がなくなり、活動性が低下し、活動性の低下が転倒リスクの増加を招くという悪循環につながっていきます。

「令和4年国民生活基礎調査(厚生労働省)」によれば、高齢者の介護が必要となった主な原因は、認知症、脳血管疾患(脳卒中)に続き、「骨折・転倒」が13.9%を占め、高齢による衰弱より多くなっています。

また、「令和4年人口動態統計(厚生労働省)」によれば、高齢者の転倒・転落・墜落による死亡者数は10,809人で、交通事故による死亡者数の5倍以上となります。こうした転倒の危険性を、高齢者本人だけでなく、家族や地域のかたなど身近にいる方々も気づき意識し転倒事故を防ぎましょう。

2転倒の主な原因は?

転倒の主な原因は、(1)加齢による身体機能の低下、(2)病気や薬の影響、(3)運動不足です。

[画像:転倒の主な原因として、1加齢による身体機能の低下、2薬の作用・副作用による立ちくらみ、3運動不足による運動・感覚機能の低下のテキスト。立ち上がったところ立ちくらみをする高齢女性のイラスト。]

加齢に伴い身体機能が徐々に低下し、筋力、バランス能力、瞬発力、持久力、柔軟性が衰え、とっさの反射的防御動作が、素早く力強く行えなくなります。また、自分自身の予測・期待する動作と現実の動作との間に齟齬が生まれて転倒を引き起こすことがあります。

また、年を重ねると、いくつもの病気を抱え、何種類も薬を飲んでいる人も少なくありません。薬の作用・副作用によって、立ちくらみやふらつく症状が出るなどして転倒しやすい状態になっている場合がありますので、定期的に薬の種類と量を、主治医と薬剤師に相談しましょう。

さらに、自宅で閉じこもりがちになると、日常的な身体活動が減少して、運動機能や感覚機能が弱まり、その結果、転倒のリスクが高まります。転倒を防ぐには、日頃から可能な限り体を動かし、身体機能の維持に努めましょう。

3自宅で転倒リスクがある場所は?

高齢者の転倒事故の多くは、住み慣れた自宅で発生しています。東京消防庁によれば、およそ6割は自宅で転んでおり、具体的な場所は、居間・寝室、玄関、階段・廊下、浴室です。こうした実態を知り、身近な場所に転倒リスクがあると意識しましょう。そして、高齢者の生活環境を確認し、段差をなくす、雑誌や新聞を片付けるなど少しでも危険を減らし、万が一、転倒しても大けがに至らない工夫をする必要があります。

居間

[画像:居間での転倒リスクを減らす工夫を示すイラスト。1テレビ、間接照明、電気カーペットなどのコードの配線を束ねて部屋の隅にまとめる。2カーペットの端がめくれづらくなるように滑り止めを敷く。3床にテレビのリモコン、雑誌などを置かない。4つまずきやすい段差にはスロープを付ける。廊下から居間に入ってくる高齢男性のイラスト。]

  1. コードの配線は歩く動線を避ける。壁をはわせるか、部屋の奥にまとめる
  2. 引っ掛かりやすいカーペットやこたつ布団は使用しない。めくれやすいカーペットの下には滑り止めを敷く
  3. 床に物を置かない
  4. 1cmから2cmの段差はつまずきやすいので、スロープをつけるか、手すりをつける

玄関

[画像:玄関での転倒リスクを減らす工夫を示すイラスト。1手すりをつける。2玄関マットの下に滑り止めを敷く。3靴の脱着用の椅子を置く。4上がりかまちが高い場合は踏み台を置く。手すりをつかんで踏み台に下りる高齢女性のイラスト。]

  1. 手すりをつける
  2. 玄関マットの下には滑り止めを敷く
  3. 靴の着脱のために椅子を置く
  4. 上がりかまちが高い場合は踏み台を置く

廊下・階段

[画像:廊下・階段での転倒リスクを減らす工夫を示すイラスト。1手すりをつける。2床に物を置かない。3滑りやすいスリッパや靴下を履かない。4明るい照明をつける。5階段に滑り止めをつける。手すりをつかんで廊下を歩く高齢女性のイラスト。]
  1. 手すりをつける
  2. 床に物を置かない
  3. 転倒の原因になる滑りやすい靴下やスリッパは使用しない
  4. 足元がよく見えるよう照明を明るくする
  5. 階段にすべり止めをつける

ベッド

[画像:ベッドでの転倒リスクを減らす工夫を示すイラスト。1片方からの転落を防ぐためベッドを壁に寄せて配置する。2ベッドガードと呼ばれる柵を利用する。3転倒しても衝撃が少なくなるように低床ベッドにする。ベッドガードに手をかけてベッドから立ち上がろうとする高齢男性のイラスト。]
  1. ベッドを壁に面するように配置し片方からの転落リスクをなくす
  2. ベッドガードと呼ばれる柵を利用する((注記))
  3. 万が一、転落しても衝撃が緩和できるよう低床のベッドに変更する

(注記)ベッドガードを使用する際には、柵やベッドとのすき間に首や体の一部が挟まらないように注意してください。

浴室

[画像:浴室での転倒リスクを減らす工夫を示すイラスト。1椅子に座って着替える。2入り口の段差にスロープをつける。3滑りにくい床材にするか、滑り止めを敷く。4手すりをつける。椅子に座って服を脱ぐ高齢男性のイラスト。]
  1. 椅子に座って着替える
  2. 入口の段差が高い場合は、すのこやスロープで段差を小さくする
  3. すべりにくい床材にするか、すべり止めマットを敷く
  4. 手すりをつける

4外出時に転倒リスクがある場所は?

近所の散歩や買い物でちょっと外へ。そんな身近な場所でも転倒しやすい場所があります。特に雨の日は、道路や建物内の床が濡れて滑りやすいため注意が必要です。また、スーパーなどでの買い物中は商品に気をとられすぎないよう、足元や周囲にも気を付けましょう。危険だと感じたらお店のかたへ伝え、安全策をとってもらいましょう。

[画像:店舗前や店舗内での転倒リスクを示すイラスト。床の水濡れで滑る、野菜くずなどの落下物につまずく、商品箱にぶつかる、マットのふちにつまずく、スロープの水濡れで滑るのテキストとイラスト。]

店舗内

  • 床の水濡れで転倒(雨やケースからの水たれ)
  • 商品箱や荷物用台車にぶつかる
  • 野菜くずや落下物につまずく
  • 階段や段差で転倒

店舗入口

  • 床の水濡れで転倒(雨など)
  • 段差につまずく
  • マットのふちにつまずく
  • 濡れたスロープで滑って転倒

[画像:道路と駐車場での転倒リスクを示すイラスト。車止めにつまずく、水たまりで滑る、側溝・段差につまずく、グレーチングや濡れたマンホールで滑るのテキストとイラスト。]

道路

  • 濡れた道路(雨など)で転倒
  • 濡れたマンホールのふたやグレーチングで滑って転倒
  • 歩道と道路の段差につまずく・足を踏み外す

駐車場

  • 車止めにつまずく
  • 側溝につまずく
  • 段差につまずく

→参考

(取材協力:消費者庁 文責:内閣府政府広報室)

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