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加入していますか? 政府が支える地震保険

ラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子「日曜まなびより」」

今回のテーマは「加入していますか? 政府が支える地震保険」。
あなたは「地震保険」に加入していますか? 日本は地震がとても多い国。突然の大地震で、家具や家電が倒れたり、家が壊れたりする以外にも、地震に伴う火災に遭うこともあります。「火災保険」に入っているから安心! と思いきや、たとえ火災による損害であっても、地震や噴火・津波を原因とするものは、火災保険では補償されません。そんな時、強い味方になるのが、民間と政府が共同で行っている「地震保険」。東日本大震災など過去の震災では、この保険によって、多くの人々の暮らしが支えられました。
番組では、9月1日の「防災の日」を機に、震災時などの“経済的な備え”である「地震保険」について学んでいきます。防災グッズと同じように、保険もしっかり見直していきましょう。

[画像:2025年8月31日3ショット(地震保険)]

ゲスト
財務省 大臣官房 信用機構課長
髙橋 洋明

ストリーミング(音声で聴く)

放送日
令和7年(2025年)8月31日
再生時間
18分27秒
配信終了予定日
令和9年(2027年)3月31日

文字で読む

杉浦
日本は世界的に見ても地震が多い国ということは、佳菜子ちゃんも知ってるよね?
村上
もちろんです。昨年の夏、初めて「南海トラフ地震臨時情報」が発表されたこともあって、この番組で地震の備えについて学びましたよね。その時に「日本はマグニチュード7以上の大規模地震が今この瞬間に起こってもおかしくない状況」だっていうことを学びました。
杉浦
ということは、当然、佳菜子ちゃんは日頃から地震に備えていると思うんですけども、実際に大規模地震が起こったら、佳菜子ちゃんの家でどんな被害が起こると思いますか?
村上
お皿とかは、揺れても落ちないようにしてるんですけど、私が好きな土偶があるんですよ。そのまま置いちゃってて。そういうオブジェとかって、どうやって固定すればいいんだろう? っていうのは悩んでるところです。それが落ちてきそうだなっていうのはあります。
杉浦
土偶の備えって難しそうだなー。僕は、やっぱり壁にひびが入ったりとか、場所によっては土砂崩れの心配とかもあるじゃない。冬場だったらストーブが倒れて火事になったりとか、お隣さんの火事が燃え移ったりとか。あとは、津波が起こって家が浸水したりとか、いろんなことが想定できるよね。
村上
そうですね。家の立地状況だったり、頑丈さ、築年数、それから、家具の転倒防止対策をどれだけしているかによっても被害は違いそうですね。
杉浦
そうね。うちの場合は戸建てだから、最悪のケースを想像するとゾッとするよね。家が倒壊したら、建て直すのにめちゃくちゃ費用がかかるじゃん。
村上
戸建ての場合は津波や土砂災害に巻き込まれてしまうと、改めて家を建て直したりとか、家財道具を買い直さないといけなかったり、仮住まいの費用や引越しも必要になるだろうし、莫大な費用がかかりますね...。
杉浦
そうだよね...。家財だけでも家具や布団、洋服に家電とか、たくさんあるじゃん。佳菜子ちゃんも心配なものあるでしょ?
村上
いっぱいありますよ! お洋服とか、代々着てきたスケートの衣装もあるので。やっぱり思い出もあるから...。もう一回作り直さないといけなかったりもするし。
杉浦
そこで、防災グッズや備蓄品を準備するのと同じように、備えると安心なのが「地震保険」なんです。佳菜子ちゃんは地震保険、加入していますか?
村上
どうなんだろう? 賃貸なので、オーナーさんが、もしかしたら入ってるのかなー?
杉浦
今日はですね、地震保険がどういうものか、よく知らないかたも少なくないと思いますので、改めて、地震保険について基本的なことを教えていただきましょう。財務省信用機構課 髙橋 洋明さんです。
村上
髙橋さん、早速「地震保険」とはどういうものなのか教えてください。
髙橋
はい。地震保険は地震や噴火、そして、それによって起こる津波が原因で起きた火災や、損壊、埋没または流失による被害を補償する保険です。「地震により火災が発生し家が焼けてしまった」「地盤沈下で家が傾いた」「家が壊れた」「津波により家が流された」「浸水して家電が壊れた」このような、地震が原因となる被害を補償するものです。通常の火災保険では、たとえ火災による損害であっても、地震や噴火、津波を原因とする建物や家財への損害は補償されません。そのため地震保険は、このようなケースも含め、地震による被災者の生活を安定させるために誕生したものなんです。
村上
地震保険の対象となるのは、建物と家財道具ですか?
髙橋
はい。「居住用の建物」と「その中にある家財」が地震保険の対象となります。ですから、店舗や事務所としてのみ使用されている建物や工場は地震保険の対象外となり、契約することはできません。また、家財として保険の対象となるのは、普段お住まいの家にある靴や鞄、携帯電話などの身の回りの物や、家具、家電、食器、寝具や衣類といったものが含まれます。ただし、30万円を超える貴金属や宝石などはこれに含まれません。
村上
私、車もあるんですけど。マイカーはどうでしょうか?
髙橋
残念ながら、車は対象とはなりません。
村上
そうなのか。では、賃貸している家はどうでしょうか?
髙橋
アパートなどの賃貸物件も保険の対象ですが、建物については、その所有者しか契約できないので大家さんが加入する必要があります。賃貸でお住まいのかたは「家財」のみ加入することが可能です。
村上
今日の番組テーマは「政府が支える地震保険」ということなんですけど、政府が支えるというのは、どういうことなんでしょうか?
髙橋
地震保険の最大の特徴は、「官民共同の保険」という点です。地震は、その発生頻度や損害程度の予測が難しく、また、一旦、巨大地震が発生すると、被災するエリアも広く、被害件数や損害額が膨大になる可能性があります。そのため、地震災害を補償する制度の設計は難しく、様々な検討を経て、現在の民間の保険会社と政府が共同で行う地震保険が創設されたんです。
杉浦
ちなみに、東日本大震災の時、地震保険で支払われた保険金の総額は、およそ1兆3,000億円だって。
村上
それくらい被害があったということですよね。
髙橋
これほどの巨額な保険金を民間だけで担うのは困難なため、政府が「再保険」という形で一部のリスクを引き受け、官民で支え合う仕組みが誕生したんです。
杉浦
再保険というのは、保険会社が巨額の支払に備えて、他の保険会社や政府にリスクの一部を引き受けてもらうことです。言わば「保険に保険をかける」っていう仕組み。
髙橋
政府がこうした形で支えるのは、地震大国と呼ばれるこの国で、地震保険が人々の暮らしを守る大切な柱になるからなんです。
村上
では地震保険は、どのようにして加入するんでしょうか?
髙橋
地震保険は、「火災保険とセットで加入する」必要があります。火災保険に加入する時に「地震保険を外す」という希望を出さない限り、地震保険にも加入することになります。
村上
地震保険だけ加入することはできないんですね。
髙橋
はい。ただし、火災保険の契約期間の途中から契約することも可能ですし、契約期間中に解除することもできます。
村上
ちなみに、今、どれくらいのかたが地震保険に加入しているんですか?
髙橋
火災保険に加入している人のうち、およそ7割が加入しています。
杉浦
残り3割のかたが加入していない理由は、「建物の耐震性が十分高いから」とか「建物が壊れるような地震は起きないと思っているから」など、いろいろありますが、やっぱり「保険料が高くなるから」という理由が多いみたいですね。
村上
保険料は確かに気になりますよね。どれくらい支払うことになるんですか?
髙橋
保険料は、どの都道府県にその建物が建っているか、建物の構造が主として鉄骨・コンクリート造りか、木造かに応じて分けられます。例えば、契約金額1,000万円当たりの年間保険料は、都道府県と建物の構造に応じて7,300円から4万1,100円です。
村上
なるほど。住宅は多くのかたがローンを利用していますよね。「出費はなるべく抑えたい」というのが本音ですよね。だから、「万が一のための地震保険」は後回しになってしまうのかもしれないですね。
杉浦
そうだよね。でも、ひとたび大規模な地震が発生して被害に遭えば、住宅ローンが残っていても、再建のために新たな借金を負うリスクがあるわけね。だから、事前に備えることを検討した方がいいんだよね。
髙橋
保険料については、「耐震割引」といって免震・耐震性能に応じて、最大50パーセント割引がある制度や、払い込んだ保険料をその年の契約者の所得から控除し、所得税や住民税の負担を軽減する制度もありますので、加入に興味があるかたは、まず、損害保険会社や保険代理店などに問い合わせていただければと思います。
村上
保険会社っていっぱいありますけど、どのように選べばいいんですか?
杉浦
それ、いい質問ですね! ね、髙橋さん。
髙橋
はい。地震保険は「どの会社から加入しても補償内容・保険料は全て同じ」なんです。同じ補償額であれば、保険会社によって保険料に違いが出ることはありません。地震保険は「官民共同の保険」で、被災者の生活の安定に役立つことを目的に創設されているため、その性質上、保険料には損害保険会社の利益が含まれず、できるだけ保険料を安く抑えるように設計しているんです。
杉浦
地震保険は保険会社の利益のためではなくて、地震という抗えない自然の力から僕たちの暮らしを守る「経済的な備え」であり、「安心を届けるもの」なんですよね。
髙橋
はい。さらに、実際に被害に遭ってしまった場合、できるだけ早く、公正に保険金が支払われるよう、損害認定についても一律の基準を設けています。各保険会社はその基準に則り損害認定を行うことで、公平かつ迅速に支払いを行うことができます。
杉浦
実際に東日本大震災の時は、支払う件数や金額が膨大だったにもかかわらず、地震発生から約3か月で9割を超えるケースにおいて対応が完了したんだって。
村上
それは心強いですね。
杉浦
しかも地震保険の保険金は使い道が決められていないから、当面の生活費に充ててもいいし、引っ越しの費用にも使えるんだって。
村上
そうなんですね。被災した時に何が必要かは、その時になってみないと分からないですもんね。そういうところも被災者の生活の安定につながっているんですね。
髙橋
はい。明日(9月1日)は「防災の日」です。改めて防災用品や家具の耐震補強をされるかたも多いと思いますが、この機会に地震保険についてもご検討いただければと思います。また、火災保険には加入しているけれど、地震保険に加入しているかどうか、記憶が曖昧というかたもいらっしゃるのではないかと思います。今一度、地震の補償や備えが十分か確認してみてください。
村上
今日の話を聞いて特に注目したのは、「備えて安心 地震保険」です。
杉浦
地震が起きてからじゃ遅いからね。僕は「みんなで支える安心 地震保険」です。

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