食品安全関係情報詳細
資料管理ID
syu06400360106
タイトル
米国食品安全検査局(FSIS)、「2021年(暦年)全米薬剤耐性監視システム(NARMS)総合報告書」及びサルモネラ属菌の薬剤耐性の動向について公表
資料日付
2024年11月18日
分類1
-
分類2
-
概要(記事)
米国食品安全検査局(FSIS)は11月18日、「2021年(暦年)全米薬剤耐性監視システム(NARMS)総合報告書」及びサルモネラ属菌の薬剤耐性の動向について公表した。概要は以下のとおり。
世界保健機関(WHO)は、薬剤耐性(AMR)を世界の公衆衛生上の最大の脅威の1つとみなしている。これは、病原体におけるAMRにより、治療が容易な感染症に対しても抗生物質が効かなくなる可能性があるからである。AMRは複雑であり、AMRとの闘いには多面的なアプローチが必要である。継続的で信頼性の高いAMRデータを提供できるサーベイランスシステムは、AMRと闘う我々の取り組みの土台である。
NARMSは、FSISが米国疾病管理予防センター(CDC)、米国食品医薬品庁(FDA)、並びに州及び地方の公衆衛生部門と提携している全国的な公衆衛生サーベイランスシステムである。NARMSの関係機関は、患者(CDC)、小売食肉(FDA)、及び食用動物/動物由来食品(FSIS)で確認された特定の食品由来細菌の抗菌性物質感受性の変化を追跡している。この全国的なサーベイランスプログラムは、公衆衛生機関が農場から食卓まで(farm-to-fork)の連続体における様々なポイントで細菌の薬剤耐性(AMR)の性質及び規模を継続的に評価するのに役立っている。NARMS機関は、これらのデータを用いて、新たな耐性パターンを特定し、経時的な変化を追跡し、耐性の拡大を抑制するよう計画された介入の効果を把握する。
2024年暦年(CY)に、NARMS関係機関は、2021年NARMS総合報告書で最も重要な2021年(CY)のAMR調査結果をまとめた。NARMSの全ゲノム配列に基づくAMR予測結果は、「NARMS Now」及び米国国立生物工学情報センター(NCBI)を通じてリアルタイムで利用可能であるが、NARMS関係機関によるデータの集中的な評価の後、これらのデータの包括的な分析がNARMS総合報告書(IR)で発表される。2021年度の調査結果を過去の年度(2020年度及び2018-2020年度の平均値)と比較しやすくするために、2021年度のIRの形式は、視覚化ツールの改善及び統計的有意性を追加するように更新された。
当該2021年報告書から得られたサルモネラ属菌の主な調査結果は以下の通りである。
1. ヒト由来サルモネラ属菌の大部分(78%)は、NARMSで検査された、いずれの抗菌性物質に対しても耐性を示さなかった。これは、2006年から2020年にかけて、ヒト由来サルモネラ属菌の76%〜85%が、検査したいずれの抗菌性物質に対しても耐性がなかったという結果と一致している。
2. シプロフロキサシンに対する感受性の低下(Decreased Susceptibility to Ciprofloxacin(DSC):耐性と中間耐性のカテゴリーを合わせたもの)と呼ばれる懸念される耐性パターンがNARMSサーベイランスを通じて検出された。サルモネラ属菌ではDSCが増加していることがわかった。
(1)ヒトでは、サルモネラ属菌のDSCは増加傾向を示した(2020年の9%から2021年の11%)。これは主に血清型I 4,[5],12:i:-(2020年の9%から2021年の19%)及びEnteritidis(2020年の29%から2021年の32%)によるものである。
(2)鶏肉では、サルモネラ属菌のDSCは、小売鶏肉を除く全ての鶏肉分離源で増加した。
(3)鶏肉製品では、血清型EnteritidisのDSCは2020年の20%から2021年には29%に増加した。
3. DSCと同様に、アジスロマイシンに対する感受性の低下(Decreased Susceptibility to Azithromycin(DSA))と呼ばれる耐性パターンも、NARMSサーベイランスを通じて検出された。DSAは、ヒトから分離されたサルモネラ属菌の2%未満で検出され、血清型Newportが分離株の大部分(59%)を占めた。
4. ほとんどの小売及び食用動物検体由来のサルモネラ属菌分離株のコリスチン耐性は、分離株の8%で検出された畜牛製品を除き、3%未満であった。
FSIS及びCDCは、食中毒及び集団感染を調査するために、ケースバイケースでNARMSの情報を使用している。またFDAは、新規の動物用抗菌薬の規制審査及び承認、並びに動物への抗菌性物質の適正使用に関する方針の策定と更新にNARMSデータを日常的に使用している。
「2021年NARMS更新情報:総合報告概要」のページは、以下のURLから閲覧可能。
https://www.fda.gov/animal-veterinary/national-antimicrobial-resistance-monitoring-system/2021-narms-update-integrated-report-summary
世界保健機関(WHO)は、薬剤耐性(AMR)を世界の公衆衛生上の最大の脅威の1つとみなしている。これは、病原体におけるAMRにより、治療が容易な感染症に対しても抗生物質が効かなくなる可能性があるからである。AMRは複雑であり、AMRとの闘いには多面的なアプローチが必要である。継続的で信頼性の高いAMRデータを提供できるサーベイランスシステムは、AMRと闘う我々の取り組みの土台である。
NARMSは、FSISが米国疾病管理予防センター(CDC)、米国食品医薬品庁(FDA)、並びに州及び地方の公衆衛生部門と提携している全国的な公衆衛生サーベイランスシステムである。NARMSの関係機関は、患者(CDC)、小売食肉(FDA)、及び食用動物/動物由来食品(FSIS)で確認された特定の食品由来細菌の抗菌性物質感受性の変化を追跡している。この全国的なサーベイランスプログラムは、公衆衛生機関が農場から食卓まで(farm-to-fork)の連続体における様々なポイントで細菌の薬剤耐性(AMR)の性質及び規模を継続的に評価するのに役立っている。NARMS機関は、これらのデータを用いて、新たな耐性パターンを特定し、経時的な変化を追跡し、耐性の拡大を抑制するよう計画された介入の効果を把握する。
2024年暦年(CY)に、NARMS関係機関は、2021年NARMS総合報告書で最も重要な2021年(CY)のAMR調査結果をまとめた。NARMSの全ゲノム配列に基づくAMR予測結果は、「NARMS Now」及び米国国立生物工学情報センター(NCBI)を通じてリアルタイムで利用可能であるが、NARMS関係機関によるデータの集中的な評価の後、これらのデータの包括的な分析がNARMS総合報告書(IR)で発表される。2021年度の調査結果を過去の年度(2020年度及び2018-2020年度の平均値)と比較しやすくするために、2021年度のIRの形式は、視覚化ツールの改善及び統計的有意性を追加するように更新された。
当該2021年報告書から得られたサルモネラ属菌の主な調査結果は以下の通りである。
1. ヒト由来サルモネラ属菌の大部分(78%)は、NARMSで検査された、いずれの抗菌性物質に対しても耐性を示さなかった。これは、2006年から2020年にかけて、ヒト由来サルモネラ属菌の76%〜85%が、検査したいずれの抗菌性物質に対しても耐性がなかったという結果と一致している。
2. シプロフロキサシンに対する感受性の低下(Decreased Susceptibility to Ciprofloxacin(DSC):耐性と中間耐性のカテゴリーを合わせたもの)と呼ばれる懸念される耐性パターンがNARMSサーベイランスを通じて検出された。サルモネラ属菌ではDSCが増加していることがわかった。
(1)ヒトでは、サルモネラ属菌のDSCは増加傾向を示した(2020年の9%から2021年の11%)。これは主に血清型I 4,[5],12:i:-(2020年の9%から2021年の19%)及びEnteritidis(2020年の29%から2021年の32%)によるものである。
(2)鶏肉では、サルモネラ属菌のDSCは、小売鶏肉を除く全ての鶏肉分離源で増加した。
(3)鶏肉製品では、血清型EnteritidisのDSCは2020年の20%から2021年には29%に増加した。
3. DSCと同様に、アジスロマイシンに対する感受性の低下(Decreased Susceptibility to Azithromycin(DSA))と呼ばれる耐性パターンも、NARMSサーベイランスを通じて検出された。DSAは、ヒトから分離されたサルモネラ属菌の2%未満で検出され、血清型Newportが分離株の大部分(59%)を占めた。
4. ほとんどの小売及び食用動物検体由来のサルモネラ属菌分離株のコリスチン耐性は、分離株の8%で検出された畜牛製品を除き、3%未満であった。
FSIS及びCDCは、食中毒及び集団感染を調査するために、ケースバイケースでNARMSの情報を使用している。またFDAは、新規の動物用抗菌薬の規制審査及び承認、並びに動物への抗菌性物質の適正使用に関する方針の策定と更新にNARMSデータを日常的に使用している。
「2021年NARMS更新情報:総合報告概要」のページは、以下のURLから閲覧可能。
https://www.fda.gov/animal-veterinary/national-antimicrobial-resistance-monitoring-system/2021-narms-update-integrated-report-summary
地域
北米
国・地方
米国
情報源(公的機関)
米国/食品安全検査局(FSIS)
情報源(報道)
米国食品安全検査局(FSIS)
(※(注記)注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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