喫煙が主な原因とされ、
せき・たん・息切れの症状が
続く病気COPD。
こんなことありませんか?
ふだん生活をしていて、「年齢のせい」
だと思って
そのままにしていたこと、
もしかしたらCOPDの症状かもしれません。
階段を上がると
ゼイゼイヒューヒュー
息切れがする
かぜでもないのに
たんやせきが
いつもでる
朝起きてすぐ
たんがからむ
早く歩くと
辛い
セルフチェックで
かんたん作成相談シート
この質問表は、ご自身、ご自身の呼吸、また
ご自身ができることについてお伺いするものです。
記入にあたり、以下の質問に対し、
ご自身に最も当てはまる解答のボックスに
をつけてください。
「疑いなし」「疑いあり」のどちらかの結果が出ます。
動画でわかる
ぜん息・COPD
イラストを用いた動画でわかりやすくご紹介。
専門医の先生へのインタビューもあり、
COPDへの理解が深まります。
COPDを理解する6つのポイント
COPDは喫煙が
主な原因
COPD患者の9割はタバコが原因といわれています。喫煙歴のある方は要注意です。
COPDになると
肺は元に戻らない
気道の先につながった肺胞が破壊されると、肺の弾力がなくなりうまく息が吐けなくなります。壊れた肺胞は元に戻りません。
60代以上に多い
ぜん息はすべての年齢で発症するのに対し、COPD は40代から徐々に増えていきます。
他の病気と
併発すると危険
COPDになると、肺がんの合併リスクが高まるほか、新型コロナウイルスに感染するとCOPD患者は重症化しやすいと言われています。
約500万人が
気づいていない
実際に報告されているのは22万人。COPDの認知度が低いために自分がCOPDと考える人が少ないのです。
適切に治療すれば
悪化を遅らせることも
適切な治療を受けたり、呼吸筋ストレッチ体操や運動を続けたりすることで、悪化させないことが可能です。まずは早期発見が大切。
専門医の話
堀江健夫先生 前橋赤十字病院 呼吸器内科
COPDは、病気の初期にはほとんど症状がありません。
悪化したときだけが病気になったのではなく、症状の落ち着いた時にも病気は潜んでいます。日頃の生活が大切なので、症状が落ち着いても悪化させないように気をつけて過ごしてください。
患者さんの話 (60代男性)
COPDと診断されるまで
20歳から約 40年間、多いときは日に3箱もタバコを吸い続けていました。
急な坂を昇るときに少し息切れを感じましたが、運動不足で体重が増えたせいだと思い、かかりつけ医には特段相談しませんでした。少しは運動せねば、と近所のプールに行った時、息が切れて25メートル泳ぎ切るのがやっとという状態に驚き、医師に相談したところ、COPDと診断されました。
COPDと診断されてから
1年かけて禁煙し、薬による治療、呼吸リハビリテーション、運動の継続を指導されました。最初は億劫でしたが、雨や夏の暑さで歩けない日もある中で1日9,000 歩は歩けるようになり、症状は少なくとも悪化していません。歩くと体が楽になり、ウォーキングが楽しくなり、運動量が増えた気がします。これが「うまく付き合う」ということなのでしょう。
ふだん気を付けていること・アドバイス
普段は、かぜをひくと肺炎になる危険性が高いため、手洗い・うがいを忘れません。
これからCOPDになりそうな方へのアドバイスは「禁煙」しかありません。
絶対に完治することはないこと、健康な人の何倍も肺炎になるリスクが高いことを肝に銘じることです。
もっと知りたいCOPD
●病気について
Q1
どのような検査をすれば
COPDの診断ができるのか。
気道が狭くなって息を吐きにくくなる病気のCOPDを診断するためにはスパイロメータという装置を用います。検査器にしっかりと息を吹き込み、肺活量(肺から吐き出される空気の量)や1秒間に最大限吐きだすことができる量などを測定して肺の健康状態を評価します。他にも胸のCT撮影や血液検査が行われる場合があります。
Q2
肺年齢が実年齢よりだいぶ高かった。
受診したほうがいいか。
肺年齢とはご本人の肺機能が何歳くらいに相当するか、わかりやすく表したものです。人間ドックで検査を受けたことがある方は肺年齢とコメントを確認してみましょう。肺年齢が実年齢より高く、「COPDの疑い」とコメントがあるようでしたら受診をおすすめします。具体的には1秒率(一気に吐きだした時の肺活量に対して最初の1秒間に吐きだす量の割合)が70%未満であるとCOPDの可能性が高いとされています。
Q3
タバコを吸っていた父親がCOPDに。
私もタバコを吸うのですが、COPDになりますか?
COPDは遺伝子病ではありませんので、親がCOPDでも子どもが必ずCOPDになるわけではありません。しかし喫煙者の中でも、COPDになりやすい人となりにくい人がいるように、タバコの煙に反応しやすいCOPDの遺伝子素因があると考えられています。その遺伝子素因はまだ特定されていませんが、親から子に伝わる可能性があります。いずれにしてもタバコの煙はCOPD最大の原因ですので、禁煙をおすすめします。
●診断を受けたあとの対処法について
Q4
日常生活はどのようなことに注意したらよいか。
まずは「適度な運動」です。COPDの患者さんの多くは動くと息切れがするので無意識に日常生活で体を動かすことを避けてしまうようになり、動かなくなることで体力が低下し、さらに息切れが強くなり重症化していくという悪循環に陥りがちです。
楽な呼吸法を身につけたり、苦しくなりやすい動作を避けつつ、日頃からウォーキングなどの適度な運動を継続的に行うことが重要です。
環境再生保全機構のホームページでは、息苦しさを和らげるための「呼吸筋ストレッチ体操」や簡単にできる筋力トレーニングも紹介しています。ぜひこちらもご参考にしてください。
また、「栄養価の高いバランスの取れた食事をとること」も大切です。「息苦しくて食欲がわかない」「食事をするとつかれる」といったことから食事量が減って、十分なエネルギーがとれず、さらに体力が低下して、COPDが悪化するという悪循環に陥りやすくなります。
肉・魚・卵・乳製品などタンパク質の豊富な食材を取り入れたり、油や調味料をうまく使い少ない食事でも高カロリーとなるよう工夫するといいでしょう。
Q5
COPDになったら、必ず酸素ボンベを使用して
生活するようになるのですか?
いいえ、病気が進行した一部の患者さんだけです。肺は酸素を取り込み二酸化炭素を吐き出す役割があります。COPDが進行すると酸素を取り込む能力が低下して常に酸素不足の状態となり、運動や食事、睡眠などの日常生活に影響を及ぼします。
ご自宅での酸素治療(在宅酸素療法)は体に酸素が十分行き渡らない場合に行われます。ご自宅でボンベや濃縮器といった器具を用いて酸素を長時間吸うことで、体調よく元気に過ごすことが可能です。酸素不足になる前に禁煙や薬物治療、運動をしっかり行うことはとても重要です。
さまざまな方法があります
診療し早期発見することで、
症状の悪化を遅らせることができます。
早めに、医療機関にご相談ください。
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日常生活で、できること
COPDと上手につきあうためには、充分な栄養が
摂れる食事と摂った栄養を筋肉に変える運動が大切。
効果的なストレッチ体操や、栄養療法などを
ご紹介します。
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- COPDの基礎知識とセルフマネジメント
- 効果的な呼吸法
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- 日常生活を考慮した運動療法
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