公害健康被害補償・予防の手引

問14 汚染負荷量賦課金(5)

汚染負荷量賦課金の賦課料率はどのようにして決められるのですか。

汚染負荷量賦課金の賦課料率とは、各事業者が納付すべき賦課金の額を算定するときに必要な、「硫黄酸化物(SOx)1立方メートル当たりの賦課金額」のことをいい、「過去分賦課料率」と「現在分賦課料率」が定められています。
賦課料率は、毎年度、その年度に必要な経費と過去分及び現在分のSOx排出量を基礎として定められます。

(1)過去分賦課料率

過去分賦課料率は、当該年度において必要と見込まれる補償給付費等のうち事業者の負担分である8割に相当する額(要徴収額)に過去分の負担割合(6割)を乗じて得た金額を、算定基礎期間における全国のSOx累積換算量で割ることによって算出されます。

(2)現在分賦課料率

現在分賦課料率は、旧指定地域とその他地域の間に格差が設けられているほか、補償給付等に要する費用の多い地域に所在する事業者にはより多くの負担を求めるため旧指定地域の間にも格差が設けられています。
したがって、具体的な賦課料率は、まず、要徴収額に現在分の負担割合(4割)を乗じて得た金額を、前年の全国の調整SOx排出量で割り、その他地域の賦課料率を算定します。
次に、その他地域の賦課料率を9倍し、これに各旧指定地域の料率格差を乗じることにより、各旧指定地域の賦課料率を算出します。

  1. 注 「調整SOx排出量」とは、旧指定地域の負担を大きくするため全国のSOx総排出量を加重する必要があることにかんがみ、次式により調整を行ったSOx総排出量のことをいいます。

調整SOx排出量=(旧指定地域の各地域のSOx排出量を9倍し、これに料率の格差を乗じたものを合計した量)+(その他地域のSOx排出量)

(参考資料)
I 公害健康被害補償制度の仕組み

  1. 2017年度汚染負荷量賦課金の賦課料率および料率格差
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